タコの体温調整
2023年12月15日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
12月15日の金曜日でございます。
さぁ、12月も2週間が終わり、折り返しに差し掛かりましたね。
来週はもうクリスマスですから、何とかこの1週間で雑務を終えたいねぇ。
では今日は動物ネタいってみましょう。
今日の主役は、比較的登場頻度の高い、タコでございます。
タコの驚くべき能力がまた新たに発見されました。
なんでも、脳内で迅速にRNAを書き換え水温の変化に適応していたそうなんです。
見た目と裏腹に賢いことで知られるタコに、驚くべき能力が備わっていることが新たな研究で明らかとなりました。
タコには体温を調節する機能が備わっていません。
にもかかわらず、タコは水温の急激な変化から体を守ることができるのは、なんとタコは自身の脳内でRNA(生物の細胞内で情報を伝達し、タンパク質の作製に関与する分子)を迅速に書き換える能力を持っており、様々な温度変化に対応できるようなんです。
DNAは(デオキシリボ核酸)は、生物の遺伝情報を含んだ分子であり、生き物の設計図のようなものです。
細胞の中に存在し、突然変異によって少しずつ書き換えられていきます。
ですが、それは何世代にもわたるゆっくりとした変化です。
一方、RNA(リボ核酸)は生物の細胞内で情報を伝達し、タンパク質の作製に関与する分子です。
RNAも遺伝情報を保持していますが、DNAとは異なる役割を果たしています。
RNAはDNAの情報を受け取り、それをタンパク質合成機構に伝える働きを持ちます。
つまり、RNAはDNAからコピーを作り出し、そのコピーを基にタンパク質を合成します。
この過程は「遺伝情報の転写」と呼ばれているものです。
RNAはDNAよりも柔軟なため、すばやく書き換えることができます。
DNAの設計図の情報は一度、メッセンジャーRNA(mRNA)に写し取られます。
こうしてタンパク質の設計図を受け取ったmRNAは、これを工場(リボソーム)に運び込んで、そこでタンパク質が作られるわけです。
ですからRNAを書き換えれば、作られるタンパク質を変えることができると…。
「RNAを書き換えることで、生物は多様なタンパク質をいつでもどこでも発現させられるようになります」と、ウッズホール海洋生物学研究所のジョシュア・ローゼンタール氏は説明しています。
ですが一般に、一度作られたRNAが再び書き換えられることは珍しい。
ところがタコやイカなどでは、このRNAの書き換えがしょっちゅう行われているようなんですね。
で、ローゼンタール氏らは、このことをすでに全遺伝情報が解明されているタコ(カリフォルニア・ツースポットタコ)で確かめてみることにしました。
実験では、タコを数週間ほど暖かい水(22℃)と冷たい水(13℃)のどちらかで飼育して、そのRNAをDNAと比較してみました。
すると2万か所(分析対象の3分の1)でRNAが書き換えられていることが判明したそうなんです。
つまり、RNAの書き換えは部分的なものではなく、全体で大規模に起きていたようなんです。
そうした書き換えは「神経のタンパク質に関係するRNA」で起きやすく、また暖かさよりも「寒さに対応するため」のものだったということです。
書き換えスピードも迅速で、水温が大きく変化すると、1日もしないうちにRNAが大幅に書き換えられるそうなんです。
書き換えは4日もするとかなり安定し、1か月経ってもその状態が維持されていると…。
こうしたRNAの書き換えによって、実際に作られるタンパク質の構造や働きが変わってくることも確認されています。
この仕組みが水温の変化に対応するだけでなく、タコの圧倒的な知能を支えている可能性すらあるという話しです。
タコの体温調整を裏付けるように、夏に捕獲したタコと冬に捕獲したタコには、今回の実験で確認されたものと同じようなRNAの変化が起きていたそうなんです。
こうしたRNAの編集はカリフォルニア・ツースポットタコだけでなく、ほかのタコやイカでも起きていると考えられています。
ですが、具体的にどうやってそれをやっているのか、なぜ寒いほうが書き換えられやすいのかといった点は、まだよくわかっていないそうです。
研究チームは今後、水温の変化だけでなく、酸素や社会環境の変化などについてもRNAの書き換えを行なっているのか調べる予定であるとのことです。
もはや、我々人類とは、別の次元の生き物って事ですよね。
このタコの生態はまだ全容が解明されてないばかりか、新発見が凄すぎてヒトの知性が追いつかないんじゃないかと思う程ですな。
こちらも今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月15日の金曜日でございます。
さぁ、12月も2週間が終わり、折り返しに差し掛かりましたね。
来週はもうクリスマスですから、何とかこの1週間で雑務を終えたいねぇ。
では今日は動物ネタいってみましょう。
今日の主役は、比較的登場頻度の高い、タコでございます。
タコの驚くべき能力がまた新たに発見されました。
なんでも、脳内で迅速にRNAを書き換え水温の変化に適応していたそうなんです。
見た目と裏腹に賢いことで知られるタコに、驚くべき能力が備わっていることが新たな研究で明らかとなりました。
タコには体温を調節する機能が備わっていません。
にもかかわらず、タコは水温の急激な変化から体を守ることができるのは、なんとタコは自身の脳内でRNA(生物の細胞内で情報を伝達し、タンパク質の作製に関与する分子)を迅速に書き換える能力を持っており、様々な温度変化に対応できるようなんです。
DNAは(デオキシリボ核酸)は、生物の遺伝情報を含んだ分子であり、生き物の設計図のようなものです。
細胞の中に存在し、突然変異によって少しずつ書き換えられていきます。
ですが、それは何世代にもわたるゆっくりとした変化です。
一方、RNA(リボ核酸)は生物の細胞内で情報を伝達し、タンパク質の作製に関与する分子です。
RNAも遺伝情報を保持していますが、DNAとは異なる役割を果たしています。
RNAはDNAの情報を受け取り、それをタンパク質合成機構に伝える働きを持ちます。
つまり、RNAはDNAからコピーを作り出し、そのコピーを基にタンパク質を合成します。
この過程は「遺伝情報の転写」と呼ばれているものです。
RNAはDNAよりも柔軟なため、すばやく書き換えることができます。
DNAの設計図の情報は一度、メッセンジャーRNA(mRNA)に写し取られます。
こうしてタンパク質の設計図を受け取ったmRNAは、これを工場(リボソーム)に運び込んで、そこでタンパク質が作られるわけです。
ですからRNAを書き換えれば、作られるタンパク質を変えることができると…。
「RNAを書き換えることで、生物は多様なタンパク質をいつでもどこでも発現させられるようになります」と、ウッズホール海洋生物学研究所のジョシュア・ローゼンタール氏は説明しています。
ですが一般に、一度作られたRNAが再び書き換えられることは珍しい。
ところがタコやイカなどでは、このRNAの書き換えがしょっちゅう行われているようなんですね。
で、ローゼンタール氏らは、このことをすでに全遺伝情報が解明されているタコ(カリフォルニア・ツースポットタコ)で確かめてみることにしました。
実験では、タコを数週間ほど暖かい水(22℃)と冷たい水(13℃)のどちらかで飼育して、そのRNAをDNAと比較してみました。
すると2万か所(分析対象の3分の1)でRNAが書き換えられていることが判明したそうなんです。
つまり、RNAの書き換えは部分的なものではなく、全体で大規模に起きていたようなんです。
そうした書き換えは「神経のタンパク質に関係するRNA」で起きやすく、また暖かさよりも「寒さに対応するため」のものだったということです。
書き換えスピードも迅速で、水温が大きく変化すると、1日もしないうちにRNAが大幅に書き換えられるそうなんです。
書き換えは4日もするとかなり安定し、1か月経ってもその状態が維持されていると…。
こうしたRNAの書き換えによって、実際に作られるタンパク質の構造や働きが変わってくることも確認されています。
この仕組みが水温の変化に対応するだけでなく、タコの圧倒的な知能を支えている可能性すらあるという話しです。
タコの体温調整を裏付けるように、夏に捕獲したタコと冬に捕獲したタコには、今回の実験で確認されたものと同じようなRNAの変化が起きていたそうなんです。
こうしたRNAの編集はカリフォルニア・ツースポットタコだけでなく、ほかのタコやイカでも起きていると考えられています。
ですが、具体的にどうやってそれをやっているのか、なぜ寒いほうが書き換えられやすいのかといった点は、まだよくわかっていないそうです。
研究チームは今後、水温の変化だけでなく、酸素や社会環境の変化などについてもRNAの書き換えを行なっているのか調べる予定であるとのことです。
もはや、我々人類とは、別の次元の生き物って事ですよね。
このタコの生態はまだ全容が解明されてないばかりか、新発見が凄すぎてヒトの知性が追いつかないんじゃないかと思う程ですな。
こちらも今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院