ズワイガニ餓死
2023年12月13日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
12月13日の水曜日でございます。
日々、年末感が色濃くなってきてますが、まだまだ焦りは禁物ですよ。
とは言え、ここら辺からの1週間は、色々バタつくでしょうなぁ。
では今日もネタにいきましょう。
なんでも、ベーリング海で100億匹以上のズワイガニが餓死したんだとか…。
いったい何が起きているのでしょうか?
にしても、100億匹って…。
単位がエグイな。
普段ならカニが豊富なはずのアラスカとシベリアに囲まれた太平洋最北部の海、ベーリング海で、100億匹以上のズワイガニが大量死していました。
2018年にアラスカやシベリアの海を襲った熱波は、2年以上も続き、前例がない水温の上昇と、海氷の減少を引き起こしていました。
では熱すぎて死んだのかというとそういうわけではないそうなんですね。
科学誌「Science」で発表された研究によると、カニたちはほとんど餓死していたのだと言う事らしいんです。
餓死とは…。
餌がなかったってことなんでしょうかね。
謎に迫っていきましょう。
まず「ズワイガニ(Chionoecetes opilio)」は英語ではスノウクラブと呼ばれ、冬の味覚の王様として世界中で食されている美味しいカニです。
その数が激減していることが判明したのは2021年のことでした。
アメリカ海洋大気庁アラスカ漁業科学センターをはじめとする研究チームによると、ベーリング海東部の大陸棚で確認されたズワイガニは、1975年の調査開始以来もっとも少なかったんだそうです。
熱波が到来したのは2018年のことでしたが、2020年は新型コロナのせいで、調査は行われませんでした。
そのせいで、海の異変の発見は1年ほど遅れることになったわけですね。
では、一体ズワイガニはなぜ死んでしまったのか?
今回の研究によれば、直接の死因は餓死となっています。
その引き金になったのは、ちょっと複雑で、熱波で海の水温が上がったせいでカニの代謝が変化し、必要なカロリーが増加したことだという話しなんです。
過去の研究では、水温が0度から3度に上がると、ズワイガニが必要とするエネルギーが2倍になることがわかっているそうなんです。
そしてこの水温の急上昇は、冷たい北の海で育つズワイガニの子供が、2017年から2018年にかけて遭遇した変化と同じなのだと…。
実際、ズワイガニの代謝が変化しただろうことは、この期間にカニの大きさが変わっていたことからもうかがい知ることができるそうです。
猛暑が始まって以降に捕獲されたカニは、全体的に小さかったそうなんです。
しかもタイミングが非常に悪かったと言わざるを得ません。
ちょうど熱波が襲来した頃、ベーリング海東部のカニは普段よりも増えていたようなんです。
そのせいで、たくさんのカニの子供たちが、普段よりたくさんのカロリーを必要とするようになったわけなんです。
このダブルパンチが、ズワイガニに致命的な打撃となったようなんです。
可能性としては、肉食性でカニやエビの幼生なども餌にするマダラによる捕食・大型のカニによる共食い・乱獲・病気といった線も考えられます。
ですが研究チームは、「気温と個体数の増加が、最近の激減における重要な要因」と述べています。
では果たして、ズワイガニは個体数を回復できるのでしょうか?
気候変動、地球温暖化が海に与える影響を正しく予測することは難しい事です。
研究チームによれば、今回確認されたズワイガニの激減は、「ある個体群の先行きが、いかに簡単に変わりうるかを示す典型的な例」であるということです。
今のところ、ベーリング海東部のズワイガニは回復しておらず、今後どうなるかは「不安定で、不確実」であるとのこと。
ズワイガニがもっと北にある水温が低い海へと避難してくれる可能性もあるようですが、今回の大量死が海の生態系に与える影響はよくわかっていないとのことです。
研究チームは、「ベーリング海で今起きている問題は、今後世界が直面することになる問題を予見させるもの」と、警鐘を鳴らしています。
まぁ、異常が起きてるってことは本当に身に染みて分かりますよね…。
我々の身近では、暑いだの寒いだのあるだけですが、こういう問題が起こるとこでは、色んな意味で深いですよねぇ…。
まだまだ世界の異変はこれからかもしれませんね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月13日の水曜日でございます。
日々、年末感が色濃くなってきてますが、まだまだ焦りは禁物ですよ。
とは言え、ここら辺からの1週間は、色々バタつくでしょうなぁ。
では今日もネタにいきましょう。
なんでも、ベーリング海で100億匹以上のズワイガニが餓死したんだとか…。
いったい何が起きているのでしょうか?
にしても、100億匹って…。
単位がエグイな。
普段ならカニが豊富なはずのアラスカとシベリアに囲まれた太平洋最北部の海、ベーリング海で、100億匹以上のズワイガニが大量死していました。
2018年にアラスカやシベリアの海を襲った熱波は、2年以上も続き、前例がない水温の上昇と、海氷の減少を引き起こしていました。
では熱すぎて死んだのかというとそういうわけではないそうなんですね。
科学誌「Science」で発表された研究によると、カニたちはほとんど餓死していたのだと言う事らしいんです。
餓死とは…。
餌がなかったってことなんでしょうかね。
謎に迫っていきましょう。
まず「ズワイガニ(Chionoecetes opilio)」は英語ではスノウクラブと呼ばれ、冬の味覚の王様として世界中で食されている美味しいカニです。
その数が激減していることが判明したのは2021年のことでした。
アメリカ海洋大気庁アラスカ漁業科学センターをはじめとする研究チームによると、ベーリング海東部の大陸棚で確認されたズワイガニは、1975年の調査開始以来もっとも少なかったんだそうです。
熱波が到来したのは2018年のことでしたが、2020年は新型コロナのせいで、調査は行われませんでした。
そのせいで、海の異変の発見は1年ほど遅れることになったわけですね。
では、一体ズワイガニはなぜ死んでしまったのか?
今回の研究によれば、直接の死因は餓死となっています。
その引き金になったのは、ちょっと複雑で、熱波で海の水温が上がったせいでカニの代謝が変化し、必要なカロリーが増加したことだという話しなんです。
過去の研究では、水温が0度から3度に上がると、ズワイガニが必要とするエネルギーが2倍になることがわかっているそうなんです。
そしてこの水温の急上昇は、冷たい北の海で育つズワイガニの子供が、2017年から2018年にかけて遭遇した変化と同じなのだと…。
実際、ズワイガニの代謝が変化しただろうことは、この期間にカニの大きさが変わっていたことからもうかがい知ることができるそうです。
猛暑が始まって以降に捕獲されたカニは、全体的に小さかったそうなんです。
しかもタイミングが非常に悪かったと言わざるを得ません。
ちょうど熱波が襲来した頃、ベーリング海東部のカニは普段よりも増えていたようなんです。
そのせいで、たくさんのカニの子供たちが、普段よりたくさんのカロリーを必要とするようになったわけなんです。
このダブルパンチが、ズワイガニに致命的な打撃となったようなんです。
可能性としては、肉食性でカニやエビの幼生なども餌にするマダラによる捕食・大型のカニによる共食い・乱獲・病気といった線も考えられます。
ですが研究チームは、「気温と個体数の増加が、最近の激減における重要な要因」と述べています。
では果たして、ズワイガニは個体数を回復できるのでしょうか?
気候変動、地球温暖化が海に与える影響を正しく予測することは難しい事です。
研究チームによれば、今回確認されたズワイガニの激減は、「ある個体群の先行きが、いかに簡単に変わりうるかを示す典型的な例」であるということです。
今のところ、ベーリング海東部のズワイガニは回復しておらず、今後どうなるかは「不安定で、不確実」であるとのこと。
ズワイガニがもっと北にある水温が低い海へと避難してくれる可能性もあるようですが、今回の大量死が海の生態系に与える影響はよくわかっていないとのことです。
研究チームは、「ベーリング海で今起きている問題は、今後世界が直面することになる問題を予見させるもの」と、警鐘を鳴らしています。
まぁ、異常が起きてるってことは本当に身に染みて分かりますよね…。
我々の身近では、暑いだの寒いだのあるだけですが、こういう問題が起こるとこでは、色んな意味で深いですよねぇ…。
まだまだ世界の異変はこれからかもしれませんね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院