三葉虫の晩餐
2023年11月09日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
11月9日の木曜日でございます。
11月もここまでくると、寒さもですが、夜明け時間がドンドン遅くなってます。
朝6時じゃ、まだ薄暗いですからねぇ…。
冬を感じますなぁ。
ってことでネタにいきましょう。
今日は古代生物の代表格、三葉虫についてのお話しです。
ついこないだも、三葉虫のネタを書いたと思うんですが、今日のもなかなか面白い話でございますよ。
今回は、三葉虫が何を食べていたかが明らかになりました。
最後の晩餐が内部に残っている化石が発見されたそうなんです。
チェコ共和国、プラハ盆地にある4億6500万年前の地層で三葉虫の化石が発見されました。
この化石が貴重なのは、内部に最後に食べたものが残されていたからなんです。
およそ2億5千万年もの間、2万種以上の仲間たちが海底にひしめいていた三葉虫は、古代生物のシンボルのような存在で、これまで多くの化石が発見されています。
ですが、基本的生態はあまりよくわかっておらず、彼らが何を食べていたのかも明確ではありませんでした。
今回、お腹の中に食べ物を残したまま死んだ三葉虫が発見されたことで、謎のヴェールに包まれた彼らの暮らしぶりがほんの少しだけ明らかになったようなんですね。
最後の晩餐をしていた三葉虫は、「ボヘモリカス・インコラ(Bohemolichas incola)」という種だそうです。
4億6500万年前(古生代、オルドビス紀)の地層から発掘された体長5cmほどのその化石は、ケイ土の小石に包まれて、細部まできれいに保存されていました。
ですがプラハ・カレル大学をはじめとする古生物学者チームが驚いたのは、その大昔の消化器官の中に、貝殻などの破片がぎっしりと詰まっていたことでした。
興味深いことに、貝殻のフチの部分はまだ溶けておらず鋭いままだったそうです。
ここからボヘモリカス・インコラの消化器は酸を利用したものではなく、全体的に中性か塩基性だったろうと推測されています。
こうした特徴は、三葉虫に近いとされる現代の甲殻類やクモ類にも見られるものであるそうです。
ただし、甲殻類やクモ類はそれぞれ別の門に分類され、三葉虫の直接の子孫というわけではないですけどね。
三葉虫、ボヘモリカス・インコラの消化管はほぼ全体に食べ物が詰まっており、中にははっきりと正体を特定できるくらい大きなものもあったそうなんです。
それらを調べたところ、最後の晩餐のメニューは、海底に生息していた底生無脊椎動物だったことがわかっています。
一番多かったのは、小さなミジンコによく似た「貝虫類」という甲殻類の仲間で、その子孫は現代でも生きています。
ほかにも「ヒオリテス」(絶滅した冠輪動物の仲間)、「スティロフォラ」(絶滅したヒトデやウニの仲間)、「二枚貝らしき殻の薄い生物」もお腹の中に入っていたそうです。
研究チームによれば、「ボヘモリカス・インコラの選り好みのない食事は、いつもチャンスをうかがっている海の掃除屋的存在だった」ことを示しているんだそうです。
どうやらこの三葉虫は、それほど噛み砕く力は強くなく、消化しやすいか、丸飲みできるほど小さい動物やその死骸なら好き嫌いすることなく食べていたようなんですね。
またボヘモリカス・インコラの完全な消化管と胸の歪みをあわせて考えると、ちょうど脱皮しようとしていた可能性もあるという話しです。
節足動物は成長するために、それまでの古い殻を脱ぎ捨てることで、新しい殻に衣替えします。
そのとき、新しい殻のスペースを作るために、消化管が膨らんで古い殻を押し退けることがあるんです。
こうしたことから、「三葉虫の摂食行動は、現代の甲殻類のライフサイクルのようなものだった可能性がある」と研究チームは結論づけています。
少なくともボヘモリカス・インコラについては、ほとんどの場合、お腹の中は空か、適度に満たされていました。
ですが、ときおり特殊な生理的な要求が起こり、たらふくエサを食べていた可能性があるのだそうです。
それが脱皮のタイミングのかもしれませんよねぇ。
これだけ古い生物ですから、謎だらけなのも当然ですが、それでもまだ分からない事があるってそれだけ不思議な生き物なんでしょうね。
ま、そこまで興味もないけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
11月9日の木曜日でございます。
11月もここまでくると、寒さもですが、夜明け時間がドンドン遅くなってます。
朝6時じゃ、まだ薄暗いですからねぇ…。
冬を感じますなぁ。
ってことでネタにいきましょう。
今日は古代生物の代表格、三葉虫についてのお話しです。
ついこないだも、三葉虫のネタを書いたと思うんですが、今日のもなかなか面白い話でございますよ。
今回は、三葉虫が何を食べていたかが明らかになりました。
最後の晩餐が内部に残っている化石が発見されたそうなんです。
チェコ共和国、プラハ盆地にある4億6500万年前の地層で三葉虫の化石が発見されました。
この化石が貴重なのは、内部に最後に食べたものが残されていたからなんです。
およそ2億5千万年もの間、2万種以上の仲間たちが海底にひしめいていた三葉虫は、古代生物のシンボルのような存在で、これまで多くの化石が発見されています。
ですが、基本的生態はあまりよくわかっておらず、彼らが何を食べていたのかも明確ではありませんでした。
今回、お腹の中に食べ物を残したまま死んだ三葉虫が発見されたことで、謎のヴェールに包まれた彼らの暮らしぶりがほんの少しだけ明らかになったようなんですね。
最後の晩餐をしていた三葉虫は、「ボヘモリカス・インコラ(Bohemolichas incola)」という種だそうです。
4億6500万年前(古生代、オルドビス紀)の地層から発掘された体長5cmほどのその化石は、ケイ土の小石に包まれて、細部まできれいに保存されていました。
ですがプラハ・カレル大学をはじめとする古生物学者チームが驚いたのは、その大昔の消化器官の中に、貝殻などの破片がぎっしりと詰まっていたことでした。
興味深いことに、貝殻のフチの部分はまだ溶けておらず鋭いままだったそうです。
ここからボヘモリカス・インコラの消化器は酸を利用したものではなく、全体的に中性か塩基性だったろうと推測されています。
こうした特徴は、三葉虫に近いとされる現代の甲殻類やクモ類にも見られるものであるそうです。
ただし、甲殻類やクモ類はそれぞれ別の門に分類され、三葉虫の直接の子孫というわけではないですけどね。
三葉虫、ボヘモリカス・インコラの消化管はほぼ全体に食べ物が詰まっており、中にははっきりと正体を特定できるくらい大きなものもあったそうなんです。
それらを調べたところ、最後の晩餐のメニューは、海底に生息していた底生無脊椎動物だったことがわかっています。
一番多かったのは、小さなミジンコによく似た「貝虫類」という甲殻類の仲間で、その子孫は現代でも生きています。
ほかにも「ヒオリテス」(絶滅した冠輪動物の仲間)、「スティロフォラ」(絶滅したヒトデやウニの仲間)、「二枚貝らしき殻の薄い生物」もお腹の中に入っていたそうです。
研究チームによれば、「ボヘモリカス・インコラの選り好みのない食事は、いつもチャンスをうかがっている海の掃除屋的存在だった」ことを示しているんだそうです。
どうやらこの三葉虫は、それほど噛み砕く力は強くなく、消化しやすいか、丸飲みできるほど小さい動物やその死骸なら好き嫌いすることなく食べていたようなんですね。
またボヘモリカス・インコラの完全な消化管と胸の歪みをあわせて考えると、ちょうど脱皮しようとしていた可能性もあるという話しです。
節足動物は成長するために、それまでの古い殻を脱ぎ捨てることで、新しい殻に衣替えします。
そのとき、新しい殻のスペースを作るために、消化管が膨らんで古い殻を押し退けることがあるんです。
こうしたことから、「三葉虫の摂食行動は、現代の甲殻類のライフサイクルのようなものだった可能性がある」と研究チームは結論づけています。
少なくともボヘモリカス・インコラについては、ほとんどの場合、お腹の中は空か、適度に満たされていました。
ですが、ときおり特殊な生理的な要求が起こり、たらふくエサを食べていた可能性があるのだそうです。
それが脱皮のタイミングのかもしれませんよねぇ。
これだけ古い生物ですから、謎だらけなのも当然ですが、それでもまだ分からない事があるってそれだけ不思議な生き物なんでしょうね。
ま、そこまで興味もないけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院