タスマニアタイガーのRNA
2023年11月02日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
11月2日の木曜日でございます。
ちょっと寒さが冬型になってきましたねぇ。
いよいよ冬ですな。
では今日もネタにいきましょう。
今日は動物ネタの中でも、結構回数を追ってるお話しです。
主役は絶滅種のタスマニアタイガー(フクロオオカミ)なんですが、このタスマニアタイガー(フクロオオカミ)を何とか復活させられないかって言う活動のお話しを、何回か紹介したんですが、今日はそのお話しの最新ネタなわけですな。
今回、この絶滅種のタスマニアタイガー(フクロオオカミ)の標本から、RNAを抽出することに史上初めて成功したんだそうです。
スウェーデンの博物館が常温で保管している絶滅種、タスマニアタイガー(フクロオオカミ)の標本から、130年以上前のRNAを抽出し、その配列を読み解くことに成功したそうなんです。
絶滅した動物から、皮膚と骨格筋のRNA情報すべて(トランスクリプトーム)が得られたのは、史上初となるそうです。
この成果は、タスマニアタイガーやウーリーマンモスなど、すでに絶滅してしまった動物の研究やその復活、さらには感染症の原因となるRNAウイルスの研究を大きく前進させる可能性があるそうです。
タスマニアタイガー(フクロオオカミ)は、かつてオーストラリア大陸とタスマニア島に生息して有袋類の肉食動物です。
オーストラリアの動物らしく袋をもちつつも、生態系の中ではオオカミの役割を果たしており、「袋を持つオオカミ」で、収斂進化の例としてしられていました。
ですがヨーロッパから入植者がやってくると家畜を襲う害獣とみなされ懸賞金がかけられるほど忌み嫌われ、次々と駆除されるようになったんですね。
そして1936年、オーストラリア、ボーマリス動物園(現在のホバート動物園)で飼育されていた最後の1頭が死んだことで、ついに絶滅したという経緯があります。
ちなみにこの動画は、タスマニタイガーが生きてうごいてる映像です。
で、こうした絶滅種を現代に復活させようという取り組みが盛んに行われているわけです。
幸いにしてタスマニアにはまだ自然の生息地が残されています。
タスマニアタイガーを甦らせることができれば、彼らが絶滅したせいで失われた生態系の均衡がもとに戻るだろうと期待されています。
今回ストックホルム大学とスウェーデン自然史博物館をはじめとする研究チームは、同博物館が所蔵している130年前のタスマニアタイガーの標本からRNAを抽出し、その配列を解析することに成功しました。
これまで永久凍土で冷凍されていた古代の動物や現生の動物からRNAが抽出されたことはありましたが、常温で保存されている絶滅種では初めてのことです。
ではこのRNAですが、RNAもDNAと同じく、ヌクレオチドでできた分子構造です。
ですがDNAが生物の設計図であるのに対して、RNAはこの設計図に記されている内容を読み取って、実際に作業を実行するツールとしての役割があります。
タスマニアタイガーに限らず、絶滅種をきちんと復元するには、ただDNAに記されている全情報(これを「ゲノム」という)がわかればいいわけではありません。
それぞれ組織において遺伝子がどのように発現し、遺伝子がどのように制御されているのかといったことも知らなければならないわけです。
それは各組織のRNAに記されている全情報(これを「トランスクリプトーム」という)を調べなければわからないことなんです。
130年前のタスマニアタイガーからRNAが抽出された重要性はそこにあるわけですよ。
絶滅種の復活には、このゲノムとトランスクリプトームの両方を深く理解していなければならないわけです。
それらが今、ようやく明らかになりつつあるわけです(ストックホルム大学 エミリオ・マルモル氏)
タスマニアタイガーの皮膚と骨格筋のトランスクリプトームからは、現代の有袋類や胎盤哺乳類のものとよく似た遺伝子発現シグネチャーが見つかったそうです。
つまりは1世紀前に絶滅した動物がどのように遺伝子を制御していたのか、そのリアルな様子を観察できたということです。
この成功が意味するのは、世界の博物館に保管されている膨大な数の生き物の標本やウイルスを、これまでにはなかった方法で調べられるかもしれないということです。
「将来的には、絶滅した動物だけでなく、新型コロナのようなRNAウイルスを、博物館に保管されているコウモリなどの宿主生物から復元できるようかもしれません」(ストックホルム大学 ラブ・ダレン氏)
研究チームは、DNAを超えた古遺伝学の新時代に向けて、ゲノムとトランスクリプトームを統合した研究が行われることを期待しているそうです。
まぁ、絶滅種を復活させるかどうかは別として、この研究はとにかく奥が深いので、是非頑張っていただきたい。
ですが、わたくし院長、絶滅種の復活って何となく反対なんですよね。
そもそも絶滅させたのは人間なんですからねぇ…。
ま、賛否あるでしょうけど、そんな勝手に作ったり滅ぼしたりしちゃいかん気がします。
てな意見、どこにも反映されませんけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
11月2日の木曜日でございます。
ちょっと寒さが冬型になってきましたねぇ。
いよいよ冬ですな。
では今日もネタにいきましょう。
今日は動物ネタの中でも、結構回数を追ってるお話しです。
主役は絶滅種のタスマニアタイガー(フクロオオカミ)なんですが、このタスマニアタイガー(フクロオオカミ)を何とか復活させられないかって言う活動のお話しを、何回か紹介したんですが、今日はそのお話しの最新ネタなわけですな。
今回、この絶滅種のタスマニアタイガー(フクロオオカミ)の標本から、RNAを抽出することに史上初めて成功したんだそうです。
スウェーデンの博物館が常温で保管している絶滅種、タスマニアタイガー(フクロオオカミ)の標本から、130年以上前のRNAを抽出し、その配列を読み解くことに成功したそうなんです。
絶滅した動物から、皮膚と骨格筋のRNA情報すべて(トランスクリプトーム)が得られたのは、史上初となるそうです。
この成果は、タスマニアタイガーやウーリーマンモスなど、すでに絶滅してしまった動物の研究やその復活、さらには感染症の原因となるRNAウイルスの研究を大きく前進させる可能性があるそうです。
タスマニアタイガー(フクロオオカミ)は、かつてオーストラリア大陸とタスマニア島に生息して有袋類の肉食動物です。
オーストラリアの動物らしく袋をもちつつも、生態系の中ではオオカミの役割を果たしており、「袋を持つオオカミ」で、収斂進化の例としてしられていました。
ですがヨーロッパから入植者がやってくると家畜を襲う害獣とみなされ懸賞金がかけられるほど忌み嫌われ、次々と駆除されるようになったんですね。
そして1936年、オーストラリア、ボーマリス動物園(現在のホバート動物園)で飼育されていた最後の1頭が死んだことで、ついに絶滅したという経緯があります。
ちなみにこの動画は、タスマニタイガーが生きてうごいてる映像です。
で、こうした絶滅種を現代に復活させようという取り組みが盛んに行われているわけです。
幸いにしてタスマニアにはまだ自然の生息地が残されています。
タスマニアタイガーを甦らせることができれば、彼らが絶滅したせいで失われた生態系の均衡がもとに戻るだろうと期待されています。
今回ストックホルム大学とスウェーデン自然史博物館をはじめとする研究チームは、同博物館が所蔵している130年前のタスマニアタイガーの標本からRNAを抽出し、その配列を解析することに成功しました。
これまで永久凍土で冷凍されていた古代の動物や現生の動物からRNAが抽出されたことはありましたが、常温で保存されている絶滅種では初めてのことです。
ではこのRNAですが、RNAもDNAと同じく、ヌクレオチドでできた分子構造です。
ですがDNAが生物の設計図であるのに対して、RNAはこの設計図に記されている内容を読み取って、実際に作業を実行するツールとしての役割があります。
タスマニアタイガーに限らず、絶滅種をきちんと復元するには、ただDNAに記されている全情報(これを「ゲノム」という)がわかればいいわけではありません。
それぞれ組織において遺伝子がどのように発現し、遺伝子がどのように制御されているのかといったことも知らなければならないわけです。
それは各組織のRNAに記されている全情報(これを「トランスクリプトーム」という)を調べなければわからないことなんです。
130年前のタスマニアタイガーからRNAが抽出された重要性はそこにあるわけですよ。
絶滅種の復活には、このゲノムとトランスクリプトームの両方を深く理解していなければならないわけです。
それらが今、ようやく明らかになりつつあるわけです(ストックホルム大学 エミリオ・マルモル氏)
タスマニアタイガーの皮膚と骨格筋のトランスクリプトームからは、現代の有袋類や胎盤哺乳類のものとよく似た遺伝子発現シグネチャーが見つかったそうです。
つまりは1世紀前に絶滅した動物がどのように遺伝子を制御していたのか、そのリアルな様子を観察できたということです。
この成功が意味するのは、世界の博物館に保管されている膨大な数の生き物の標本やウイルスを、これまでにはなかった方法で調べられるかもしれないということです。
「将来的には、絶滅した動物だけでなく、新型コロナのようなRNAウイルスを、博物館に保管されているコウモリなどの宿主生物から復元できるようかもしれません」(ストックホルム大学 ラブ・ダレン氏)
研究チームは、DNAを超えた古遺伝学の新時代に向けて、ゲノムとトランスクリプトームを統合した研究が行われることを期待しているそうです。
まぁ、絶滅種を復活させるかどうかは別として、この研究はとにかく奥が深いので、是非頑張っていただきたい。
ですが、わたくし院長、絶滅種の復活って何となく反対なんですよね。
そもそも絶滅させたのは人間なんですからねぇ…。
ま、賛否あるでしょうけど、そんな勝手に作ったり滅ぼしたりしちゃいかん気がします。
てな意見、どこにも反映されませんけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院