古代クジラ
2023年08月31日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
8月31日の木曜日でございます。
ついに8月も終りです。
我々世代の人間なら、8月31日イコール、夏休みの終わりって感じでしたから、まさに夏が終わるってイメージがありますけど、最近じゃ9月は普通に暑いしね。
まだ当分暑いでしょうけど、まぁ、真夏の暑さって事はないでしょうし、涼しくなるのを待ちましょう。
では今日もネタにいきますよ。
今日は久々の動物ネタでございますかな。
主役はクジラなんですが、生体ではなく化石についてでございます。
体長30m以上、体重約200トンにもなるシロナガスクジラは、長年、史上最大の動物とされてきました。
ですが今回、体長はこれほどではないものの、体重はもっと重かった可能性のある巨大なクジラ類の化石が発見されたんですな。
この動物は、今から3700万年以上前に、現在のペルーにあたる地域の沿岸を泳いでいたと推測されています。
イタリア、ピサ大学の古生物学者ジョバンニ・ビアヌッチ氏らによって「ペルケトゥス・コロッスス」と命名されたこの古代クジラは、体重が300トン以上あった可能性があるそうなんです。
論文によると、体長は17〜20mと推定されるということです。
ペルーの国立サンマルコス大学の古生物学者で、論文の共著者であるマリオ・ウルビナ氏は、13年前にペルー南部のイカ渓谷の岩の中からこの部分骨格を発見しました。
骨は、当初はさほど強い印象は与えなかったそうで、大きすぎて、動物の骨というよりは岩のように見えたんだとか…。
「奇妙な形をしていたので、彼は当初、これは化石なのだとチームの他のメンバーを説得しなければなりませんでした」と、論文の共著者で、ドイツのシュトゥットガルト州立自然史博物館の古生物学者であるイーライ・アムソン氏は語っています。
しかし、現場から発掘された破片の薄い切片を調べたところ、それが骨であることが明らかになり、発掘チームはその後10年の歳月をかけてペルケトゥスを岩の中から解き放ったわけです。
イカ渓谷から発掘された化石骨は、椎骨13個、肋骨4本、寛骨(骨盤を形成する骨)の一部だそうで、骨の解剖学的特徴と、南米沖に生息していた時期から、ペルケトゥスはバシロサウルスと近縁であることがわかったそうです。
バシロサウルスは、長く突き出た口と、獲物を貫いて切り裂くことのできる歯をもつ、完全に水中で暮らしていたクジラ類です。
アムソン氏らは、ペルケトゥスの骨を、現生および化石のクジラの完全に近い骨格と比較することで、この巨大クジラの大きさを推定することができました。
ペルケトゥスの体長はそれほど長くはないものの、体重は非常に重かったようで、発掘された化石骨は、ほかの初期のクジラやマナティーと同じように、非常に厚くて高密度だったそうです。
こうした密度の高い骨は、海洋哺乳類が水中生活に適した体重を保つのに役立っていました。
「体の密度が高すぎると水の底に沈んでしまい、浮上するために常にエネルギーを消費しなければなりません」
重い骨をもつ海洋哺乳類は、最小限のエネルギーで浮き上がったり潜ったりすることができるように、ちょうどよい浮力を生じる量の筋肉や脂肪をまとっている必要があります。
「私たちは現生の数種の海洋哺乳類における骨格組織とそれ以外の組織の割合を利用して、ペルケトゥスの体重を推定しました」
それによると、このクジラの推定体重は85〜340トンであるという事らしいです。
ペルケトゥスの体重が推定範囲の重い方にあったとすれば、これまで知られている動物の中で最も重いことになるわけですな。
まぁでも、幅あるなぁ(笑)
古代のクジラの大きさを正確に特定するには、さらに多くの化石が必要でしょう。
この骨格標本は前半分が欠けているため、全体像がつかめません。
体重を推定する上で、この点が主な課題になります。と、米国立自然史博物館のクジラ研究者であるニコラス・パイエンソン氏は説明しています。
ペルケトゥスが絶滅したクジラの仲間であり、現生のクジラとは異なる体形をもっていたことも、体重の推定を複雑にしています。
まぁ、今後の発見によっては歴史を覆すことになるかもしれませんが、現時点ではあくまで可能性ですからね。
今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月31日の木曜日でございます。
ついに8月も終りです。
我々世代の人間なら、8月31日イコール、夏休みの終わりって感じでしたから、まさに夏が終わるってイメージがありますけど、最近じゃ9月は普通に暑いしね。
まだ当分暑いでしょうけど、まぁ、真夏の暑さって事はないでしょうし、涼しくなるのを待ちましょう。
では今日もネタにいきますよ。
今日は久々の動物ネタでございますかな。
主役はクジラなんですが、生体ではなく化石についてでございます。
体長30m以上、体重約200トンにもなるシロナガスクジラは、長年、史上最大の動物とされてきました。
ですが今回、体長はこれほどではないものの、体重はもっと重かった可能性のある巨大なクジラ類の化石が発見されたんですな。
この動物は、今から3700万年以上前に、現在のペルーにあたる地域の沿岸を泳いでいたと推測されています。
イタリア、ピサ大学の古生物学者ジョバンニ・ビアヌッチ氏らによって「ペルケトゥス・コロッスス」と命名されたこの古代クジラは、体重が300トン以上あった可能性があるそうなんです。
論文によると、体長は17〜20mと推定されるということです。
ペルーの国立サンマルコス大学の古生物学者で、論文の共著者であるマリオ・ウルビナ氏は、13年前にペルー南部のイカ渓谷の岩の中からこの部分骨格を発見しました。
骨は、当初はさほど強い印象は与えなかったそうで、大きすぎて、動物の骨というよりは岩のように見えたんだとか…。
「奇妙な形をしていたので、彼は当初、これは化石なのだとチームの他のメンバーを説得しなければなりませんでした」と、論文の共著者で、ドイツのシュトゥットガルト州立自然史博物館の古生物学者であるイーライ・アムソン氏は語っています。
しかし、現場から発掘された破片の薄い切片を調べたところ、それが骨であることが明らかになり、発掘チームはその後10年の歳月をかけてペルケトゥスを岩の中から解き放ったわけです。
イカ渓谷から発掘された化石骨は、椎骨13個、肋骨4本、寛骨(骨盤を形成する骨)の一部だそうで、骨の解剖学的特徴と、南米沖に生息していた時期から、ペルケトゥスはバシロサウルスと近縁であることがわかったそうです。
バシロサウルスは、長く突き出た口と、獲物を貫いて切り裂くことのできる歯をもつ、完全に水中で暮らしていたクジラ類です。
アムソン氏らは、ペルケトゥスの骨を、現生および化石のクジラの完全に近い骨格と比較することで、この巨大クジラの大きさを推定することができました。
ペルケトゥスの体長はそれほど長くはないものの、体重は非常に重かったようで、発掘された化石骨は、ほかの初期のクジラやマナティーと同じように、非常に厚くて高密度だったそうです。
こうした密度の高い骨は、海洋哺乳類が水中生活に適した体重を保つのに役立っていました。
「体の密度が高すぎると水の底に沈んでしまい、浮上するために常にエネルギーを消費しなければなりません」
重い骨をもつ海洋哺乳類は、最小限のエネルギーで浮き上がったり潜ったりすることができるように、ちょうどよい浮力を生じる量の筋肉や脂肪をまとっている必要があります。
「私たちは現生の数種の海洋哺乳類における骨格組織とそれ以外の組織の割合を利用して、ペルケトゥスの体重を推定しました」
それによると、このクジラの推定体重は85〜340トンであるという事らしいです。
ペルケトゥスの体重が推定範囲の重い方にあったとすれば、これまで知られている動物の中で最も重いことになるわけですな。
まぁでも、幅あるなぁ(笑)
古代のクジラの大きさを正確に特定するには、さらに多くの化石が必要でしょう。
この骨格標本は前半分が欠けているため、全体像がつかめません。
体重を推定する上で、この点が主な課題になります。と、米国立自然史博物館のクジラ研究者であるニコラス・パイエンソン氏は説明しています。
ペルケトゥスが絶滅したクジラの仲間であり、現生のクジラとは異なる体形をもっていたことも、体重の推定を複雑にしています。
まぁ、今後の発見によっては歴史を覆すことになるかもしれませんが、現時点ではあくまで可能性ですからね。
今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院