ナルシシズム
2023年08月28日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
8月28日の月曜日でございます。
8月もラストの週となりましたね。
まだまだ暑いですが、9月となると気持ち的には楽になるかな。
ま、気分だけですけどね。
ではきょうもネタにいきましょう。
みなさんは、ナルシストという言葉を聞いて、どんなイメージが浮かびます?
誰か身近にいる特定の人の顔が思い浮かんだでしょうか?
一般的に、うぬぼれや自己愛が強い人の事を日本では「ナルシスト」と呼びますが、英語では「ナルシシスト(narcissist)」が正解なんだそうです。
で、この「ナルシスト」に関しての関心はわりと高くて、Google検索は過去10年間で着実に増加しているんだとか…。
ですが、ここでナルシストの解釈に誤解が生じているという話しなんで、オーストラリアの心理学者、ミーガン・ウィリス氏が、ナルシストに関して学術的な説明をしています。
ウィリス氏によると、ナルシシズムは、主に2つのタイプがあるそうなんです。
「尊大型ナルシシズム(grandiose narcissism)」と「軟弱型ナルシシズム(vulnerable narcissism)」というんだそうです。
尊大型は、その名の通り、非常に尊大な自意識を持ち、攻撃的で他人に対して上から目線でふるまうといった特徴があります。
日本で言うところの、一般的なナルシストのイメージはこちらかもしれませんな。
一方、軟弱型は、その尊大さは自分のダメさを隠すためのものなんだそうで、一見自信ありげに見えて、それは脆く崩れやすく、ちょっとしたことで傷つきがちなんだそうです。
また最近の心理学では、尊大型と軟弱型の共通点や類似点を説明するために、次の3つの要素が提唱されているそうです。
敵対性(Antagonism)
この特徴は、尊大型と軟弱型のどちらにも見られ、「傲慢さ」「特権意識」「搾取性」「共感の欠如」といった特徴となって現れます。
エージェンティック外向性(Agentic extraversion)
尊大型の特徴で、「権威性」「誇大性」「自己顕示癖」などとして現れます。
自己愛的神経症(Narcissistic neuroticism)
軟弱型の特徴で、「脆く崩れやすい自尊心」「否定的な感情」や「羞恥心」として現れます。
もちろんそれが日常生活に支障をきたすレベルではなく、他人にも害を与えないのなら、ただの個性ですむ話しです。
ですが検査によって、こうした傾向が強いと診断された人は、自己愛性パーソナリティ障害の基準を満たす可能性が高いというから話はややこしくなるんですな。
自己愛性パーソナリティ障害とは、自身の能力などに対する自己評価が過剰に高く、他者から賞賛されたいという欲求が強いにもかかわらず、他者への心情などに共感する能力が欠如している精神疾患です。
大きく「パーソナリティ障害」は考え方や行動が大多数の人と異なるため、自身や周囲の人が“生きにくさ”を感じる病気の総称です。
ただし軟弱型は、「境界性パーソナリティ障害」とかなり似たところが多いため自己愛性パーソナリティ障害ではなく、境界性パーソナリティ障害と診断されることも往々にしてあるそうです。
このように心理学の本流においてナルシシズムは大きくわけると2種類なんですが、巷にはもっとさまざまな”ポップ”なナルシシズムの説明が溢れているようなんですね。
ウィリス氏が調べたところ、一般向けの本やサイトで「脳内ナルシスト」「身体ナルシスト」「誘惑的ナルシスト」「精神ナルシスト」といった用語が使われていたそうです。
ですが当然、これは専門的な用語ではなく、そのような類型の正しさを裏付けるようなきちんとした学術文献も、もちろんありません。
また、たとえば「顕性型」や「潜性型」といった、誇大型と軟弱型の同義語と考えられる用語もあるという話しです。
こちらは、ナルシシズムに関する初期の文献にそのような用語が使われていたことが原因であるようです。
ウィリス氏の調べによるなら、ナルシシズムには50もの表現があるそうです。
ナルシシズムがそれだけ多面的な特徴だということであるようですね。
そうした中には、ナルシシズムを正確に記したものもあり、診断に役立ちそうなものもあるにはあるそうです。
ですが、ネットなどに溢れるポップな心理学的記事は不正確なもので、それっぽい人物にただ「ナルシスト」というレッテルを貼ろうとしているだけだと…。
そうしたレッテルは、ただナルシスト的な人に汚名を着せ、本当に支援が必要な人の意欲を削ぐことになりかねないと、ウィリス氏は警鐘を鳴らしているんだそうです。
まぁ、難しく言えばそうなんでしょうねぇ…。
このナルシシズム、恐らくいろんなタイプがあるでしょうけど、誰でもある傾向ではあると思います。
ただ、これは精神疾患のすべての基準になる「日常生活に支障が出てないか?」「他人に害を与えてないか?」が問題ないなら、普通のことですよ。
わたくし院長も、筋トレマニアですから、よく鏡見ますしここをもっと太くしたいとか、細くしたいとかやりますしね。
これを他の人が見たら、ナルシストに見えるでしょうけど、わたくし院長の通ってるジムには、基本こんなヤツばっかですしね(笑)
ただの自意識と、パーソナリティ障害では明らかに違うわけで、その辺をゴッチャにするのは確かに良くないですな。
て、お話しでした。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月28日の月曜日でございます。
8月もラストの週となりましたね。
まだまだ暑いですが、9月となると気持ち的には楽になるかな。
ま、気分だけですけどね。
ではきょうもネタにいきましょう。
みなさんは、ナルシストという言葉を聞いて、どんなイメージが浮かびます?
誰か身近にいる特定の人の顔が思い浮かんだでしょうか?
一般的に、うぬぼれや自己愛が強い人の事を日本では「ナルシスト」と呼びますが、英語では「ナルシシスト(narcissist)」が正解なんだそうです。
で、この「ナルシスト」に関しての関心はわりと高くて、Google検索は過去10年間で着実に増加しているんだとか…。
ですが、ここでナルシストの解釈に誤解が生じているという話しなんで、オーストラリアの心理学者、ミーガン・ウィリス氏が、ナルシストに関して学術的な説明をしています。
ウィリス氏によると、ナルシシズムは、主に2つのタイプがあるそうなんです。
「尊大型ナルシシズム(grandiose narcissism)」と「軟弱型ナルシシズム(vulnerable narcissism)」というんだそうです。
尊大型は、その名の通り、非常に尊大な自意識を持ち、攻撃的で他人に対して上から目線でふるまうといった特徴があります。
日本で言うところの、一般的なナルシストのイメージはこちらかもしれませんな。
一方、軟弱型は、その尊大さは自分のダメさを隠すためのものなんだそうで、一見自信ありげに見えて、それは脆く崩れやすく、ちょっとしたことで傷つきがちなんだそうです。
また最近の心理学では、尊大型と軟弱型の共通点や類似点を説明するために、次の3つの要素が提唱されているそうです。
敵対性(Antagonism)
この特徴は、尊大型と軟弱型のどちらにも見られ、「傲慢さ」「特権意識」「搾取性」「共感の欠如」といった特徴となって現れます。
エージェンティック外向性(Agentic extraversion)
尊大型の特徴で、「権威性」「誇大性」「自己顕示癖」などとして現れます。
自己愛的神経症(Narcissistic neuroticism)
軟弱型の特徴で、「脆く崩れやすい自尊心」「否定的な感情」や「羞恥心」として現れます。
もちろんそれが日常生活に支障をきたすレベルではなく、他人にも害を与えないのなら、ただの個性ですむ話しです。
ですが検査によって、こうした傾向が強いと診断された人は、自己愛性パーソナリティ障害の基準を満たす可能性が高いというから話はややこしくなるんですな。
自己愛性パーソナリティ障害とは、自身の能力などに対する自己評価が過剰に高く、他者から賞賛されたいという欲求が強いにもかかわらず、他者への心情などに共感する能力が欠如している精神疾患です。
大きく「パーソナリティ障害」は考え方や行動が大多数の人と異なるため、自身や周囲の人が“生きにくさ”を感じる病気の総称です。
ただし軟弱型は、「境界性パーソナリティ障害」とかなり似たところが多いため自己愛性パーソナリティ障害ではなく、境界性パーソナリティ障害と診断されることも往々にしてあるそうです。
このように心理学の本流においてナルシシズムは大きくわけると2種類なんですが、巷にはもっとさまざまな”ポップ”なナルシシズムの説明が溢れているようなんですね。
ウィリス氏が調べたところ、一般向けの本やサイトで「脳内ナルシスト」「身体ナルシスト」「誘惑的ナルシスト」「精神ナルシスト」といった用語が使われていたそうです。
ですが当然、これは専門的な用語ではなく、そのような類型の正しさを裏付けるようなきちんとした学術文献も、もちろんありません。
また、たとえば「顕性型」や「潜性型」といった、誇大型と軟弱型の同義語と考えられる用語もあるという話しです。
こちらは、ナルシシズムに関する初期の文献にそのような用語が使われていたことが原因であるようです。
ウィリス氏の調べによるなら、ナルシシズムには50もの表現があるそうです。
ナルシシズムがそれだけ多面的な特徴だということであるようですね。
そうした中には、ナルシシズムを正確に記したものもあり、診断に役立ちそうなものもあるにはあるそうです。
ですが、ネットなどに溢れるポップな心理学的記事は不正確なもので、それっぽい人物にただ「ナルシスト」というレッテルを貼ろうとしているだけだと…。
そうしたレッテルは、ただナルシスト的な人に汚名を着せ、本当に支援が必要な人の意欲を削ぐことになりかねないと、ウィリス氏は警鐘を鳴らしているんだそうです。
まぁ、難しく言えばそうなんでしょうねぇ…。
このナルシシズム、恐らくいろんなタイプがあるでしょうけど、誰でもある傾向ではあると思います。
ただ、これは精神疾患のすべての基準になる「日常生活に支障が出てないか?」「他人に害を与えてないか?」が問題ないなら、普通のことですよ。
わたくし院長も、筋トレマニアですから、よく鏡見ますしここをもっと太くしたいとか、細くしたいとかやりますしね。
これを他の人が見たら、ナルシストに見えるでしょうけど、わたくし院長の通ってるジムには、基本こんなヤツばっかですしね(笑)
ただの自意識と、パーソナリティ障害では明らかに違うわけで、その辺をゴッチャにするのは確かに良くないですな。
て、お話しでした。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院