記憶の記憶
2023年05月17日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
5月17日の水曜日でございます。
だんだん暑くなってきましたねぇ…。
なんか、今年は特に寒暖差が激しく、イマイチ気温も安定してませんし変な感じだねぇ。
と言っても、ボチボチ暑いだけの季節に入っていきますね。
当分、暑さとの戦いですな。
てことで、今日もネタにいきましょう。
今日は記憶に関する新しい研究のお話しでもしてみようかと思います。
なんでも、誤った記憶はたった数秒で作られてしまうという研究結果が報告されたそうなんです。
人間の記憶は、思ったほど当てにならないということは以前から言われていましたが、新たな研究によると、記憶の間違いは、さっき起こったばかりのことなのに、ほんの数秒で形成される可能性があるそうなんです。
どうやらこうした瞬時の記憶違いは、こうあるべきという私たちの期待、つまり「思い込み」で発生するようなんです。
過去数十年にわたって、私たち人間の記憶プロセスには重大な欠陥があることが明らかにされてきました。
さまざまな研究によって、私たちの記憶は日常的に不正確であることは何度も示されています。
他にも、迷子になった、動物に襲われて恐ろしい思いをした、といった過去に経験していないことを、実際に起きたと簡単に信じこませることができることも、これまでの研究からわかってきています。
記憶違いに関する研究のほとんどは、遠い昔の子どもの頃の強烈な出来事など、長期記憶に焦点を当ててきたものです。
ですが、オランダ、英国、カナダの研究者チームは、短期記憶における潜在的な不確かさをもっと詳しく調べたいと考えました。
この研究は、ふたつの点でユニークなもので、まずは、わずか0.3〜3秒前に起こったばかりの出来事についての記憶に重点を置いていること。
私たちは、本能的にこうした至近の記憶は、かなり信頼できると思いがちなんですね。
アムステルダム大学の神経科学者で、論文著者のマルテ・オッテンは語っています。
次に、自分の記憶が信頼できるかどうかを被験者に直接訊いてみました。
彼らはどれだけ自信をもって回答できるでしょうか?
研究チームは、これを調べるのに4つの実験を行うため、大勢のボランティアを集めました。
まず被験者たちは、あるいくつかの文字の並びを見て、それが消えた後で特定のひとつの文字がどこにあったかを思い出すよう求められました。
実験に使った文字は、ときに向きが逆になっていたりしたため、被験者は自分が回答した文字が正しいものなのか、反転してるのかを記憶しなくてはなりません。
そして自分の記憶は正しいと回答に自信を持っていた被験者にとくに注目しました。
その結果、全体的に被験者たちは、特定の場合に定期的に文字を間違って記憶していたそうです。
定型の文字が示されたときの記憶は概ね正解で、不正解は10%前後でした。
ですが、反転した文字が出てきたときの記憶力は低く、不正解の割合は40%に増えたと…。
さらに興味深いのは、思い出すのに時間がかかるほど、正解率が悪化したそうです。
例えば、とっさに思い出すよう求められると、不正解の確率は20%未満でしたが、3秒後に回答させられると、不正解率は30%に上がったそうです。
オッテンによると、発表された実験結果は、私たちの記憶は、その人の先入観によって即座に決定されることを示していると考えられるそうです。
この実験で、被験者は正常な向きの文字が目に入ってくると思い込んでいて、反転した文字を誤って記憶するとは思っていません。
しかし、反転された文字を見るといった予想外のことが起こったとき、自分が予想を誤ったことを認めないことが多い可能性があると…。
ですが、こうした偏見は瞬時に始まるわけではないようで、人間の短期記憶は、とくに素早く行動する必要があるときには優れているからです。
思い出すまでにほとんど時間がなかったり、余計な視覚情報が追加されていることによって、記憶の信頼性が低下する場合は、まわりの世界に対する自分の内なる期待、つまり思い込みが影響を及ぼし始めるようなんですね。
もちろんこれは、 私たちの人生を通じて、かなり強化されてきた知識の断片(ここでは文字)に関わるひとつの研究にすぎません。
ですから、オッテンの研究チームは、ほかのやり方でも短期記憶の誤謬性をテストし続けたいと考えているそうです。
まぁ記憶のメカニズム自体、まだまだ解明され切ってない部分がありますし、これらの研究も今後に期待ですな。
記憶ってことで言えば、わたくし院長、最近じゃ物忘れが激しすぎて、もはや「忘れる」って前提で物事を考えるようになりましたよ。
この認知機能の低下についても、誰かキチンと研究して、改善させてくれないかねぇ…。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月17日の水曜日でございます。
だんだん暑くなってきましたねぇ…。
なんか、今年は特に寒暖差が激しく、イマイチ気温も安定してませんし変な感じだねぇ。
と言っても、ボチボチ暑いだけの季節に入っていきますね。
当分、暑さとの戦いですな。
てことで、今日もネタにいきましょう。
今日は記憶に関する新しい研究のお話しでもしてみようかと思います。
なんでも、誤った記憶はたった数秒で作られてしまうという研究結果が報告されたそうなんです。
人間の記憶は、思ったほど当てにならないということは以前から言われていましたが、新たな研究によると、記憶の間違いは、さっき起こったばかりのことなのに、ほんの数秒で形成される可能性があるそうなんです。
どうやらこうした瞬時の記憶違いは、こうあるべきという私たちの期待、つまり「思い込み」で発生するようなんです。
過去数十年にわたって、私たち人間の記憶プロセスには重大な欠陥があることが明らかにされてきました。
さまざまな研究によって、私たちの記憶は日常的に不正確であることは何度も示されています。
他にも、迷子になった、動物に襲われて恐ろしい思いをした、といった過去に経験していないことを、実際に起きたと簡単に信じこませることができることも、これまでの研究からわかってきています。
記憶違いに関する研究のほとんどは、遠い昔の子どもの頃の強烈な出来事など、長期記憶に焦点を当ててきたものです。
ですが、オランダ、英国、カナダの研究者チームは、短期記憶における潜在的な不確かさをもっと詳しく調べたいと考えました。
この研究は、ふたつの点でユニークなもので、まずは、わずか0.3〜3秒前に起こったばかりの出来事についての記憶に重点を置いていること。
私たちは、本能的にこうした至近の記憶は、かなり信頼できると思いがちなんですね。
アムステルダム大学の神経科学者で、論文著者のマルテ・オッテンは語っています。
次に、自分の記憶が信頼できるかどうかを被験者に直接訊いてみました。
彼らはどれだけ自信をもって回答できるでしょうか?
研究チームは、これを調べるのに4つの実験を行うため、大勢のボランティアを集めました。
まず被験者たちは、あるいくつかの文字の並びを見て、それが消えた後で特定のひとつの文字がどこにあったかを思い出すよう求められました。
実験に使った文字は、ときに向きが逆になっていたりしたため、被験者は自分が回答した文字が正しいものなのか、反転してるのかを記憶しなくてはなりません。
そして自分の記憶は正しいと回答に自信を持っていた被験者にとくに注目しました。
その結果、全体的に被験者たちは、特定の場合に定期的に文字を間違って記憶していたそうです。
定型の文字が示されたときの記憶は概ね正解で、不正解は10%前後でした。
ですが、反転した文字が出てきたときの記憶力は低く、不正解の割合は40%に増えたと…。
さらに興味深いのは、思い出すのに時間がかかるほど、正解率が悪化したそうです。
例えば、とっさに思い出すよう求められると、不正解の確率は20%未満でしたが、3秒後に回答させられると、不正解率は30%に上がったそうです。
オッテンによると、発表された実験結果は、私たちの記憶は、その人の先入観によって即座に決定されることを示していると考えられるそうです。
この実験で、被験者は正常な向きの文字が目に入ってくると思い込んでいて、反転した文字を誤って記憶するとは思っていません。
しかし、反転された文字を見るといった予想外のことが起こったとき、自分が予想を誤ったことを認めないことが多い可能性があると…。
ですが、こうした偏見は瞬時に始まるわけではないようで、人間の短期記憶は、とくに素早く行動する必要があるときには優れているからです。
思い出すまでにほとんど時間がなかったり、余計な視覚情報が追加されていることによって、記憶の信頼性が低下する場合は、まわりの世界に対する自分の内なる期待、つまり思い込みが影響を及ぼし始めるようなんですね。
もちろんこれは、 私たちの人生を通じて、かなり強化されてきた知識の断片(ここでは文字)に関わるひとつの研究にすぎません。
ですから、オッテンの研究チームは、ほかのやり方でも短期記憶の誤謬性をテストし続けたいと考えているそうです。
まぁ記憶のメカニズム自体、まだまだ解明され切ってない部分がありますし、これらの研究も今後に期待ですな。
記憶ってことで言えば、わたくし院長、最近じゃ物忘れが激しすぎて、もはや「忘れる」って前提で物事を考えるようになりましたよ。
この認知機能の低下についても、誰かキチンと研究して、改善させてくれないかねぇ…。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院