最古の穿頭
2023年03月29日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
3月29日の水曜日でございます。
3月ももう終りですねぇ。
やっぱり3月と4月じゃ、春感が全然違いますしね。
てことで、今日もネタにいきましょう。
今日のネタは歴史ミステリーとなっております。
イスラエルの青銅器時代後期の墓から、中東でもっとも古いと思われる繊細な外科手術が施された珍しい頭蓋骨が発見されました。
聖書に出てくる古代世界において重要な都市、メギドにある宮殿の居住区域で、ふたつの墓が発掘され、およそ3500年前に一緒に埋葬されたと思われる2人分の遺骨が発掘されました。
アメリカとイスラエルの研究者が、これらの骨の分析を行ったところ、頭蓋骨に穴を開ける穿頭術(脳外科手術)の痕跡を発見。
どうやらこの手術は失敗だったようで、裕福なだけでは早死にを免れることはできなかった、ふたりの兄弟の悲しい人生の背景が明らかになってきたそうなんです。
エルサレムから北に130キロのところにある「メギド」は、いくつもの宮殿、要塞、神殿から成る繁栄都市の中心地でした。
ギリシャ語名「ハルマゲドン」という名でよく知られていますね。
価値ある陶器や貴重品に囲まれて、裕福な市民にふさわしいと考えられた宮殿の一角に埋葬された遺体は、王族ではないとしても、かなりの権力をもった家に属していた人物である可能性が高いそうです。
最新の調査に先だって行われたDNA分析で、2人は家族関係にあることが確認されました。
その体格や発達の度合から、ひとりは青年期の早い時期に死亡し、もうひとりはせいぜい30歳頃までしか生きられなかったことがうかがえました。
骨の配置から分析すると、兄のほうが弟よりも長生きしたらしく、弟の遺骨はいったん取り除かれ、再び埋葬されていることがわかったそうです。
2人とも、なんらかの病気だったようなんですが、兄のほうには、生きている患者の頭蓋骨に穴をあけたり、削り取ったりして脳を露出させる穿頭術(トレパネーション)が施されていた跡がはっきりと残されていたんだとか…。
こうした穿頭術が行われた理由は明らかではなく、純粋に迷信的なものから、脳圧を緩和するためというかなり直観的な目的まで、さまざまな憶測が飛び交っています。
この兄弟の場合、外科手術の目的がなんであろうと、最終的には失敗に終わった可能性が高いそうです。
頭蓋の前方に開けられた、四角い開口部を縁どる十字の切り傷が、治った痕跡がないことから、20代か30代のこの男性は、頭蓋に穴が開けられた後すぐに亡くなったと考えられるんだそうです。
穿頭手術の例は、中石器時代の北アフリカから、新石器時代の地中海、中央ヨーロッパに至るまで記録が残っています。
そのやり方も、円形の穴を開ける、四角い穴に切り取る、楕円形に少しずつ削るなどさまざまです。
しかし、中東全域での穿頭手術は数十例しかなく、数千年前の古い骨には見つかっていません。
こうした発見は、このような危険な外科手術を、どのように、そしてなぜ行ったのか、という疑問について、よりグローバル的な全体像を埋めるのに役立つでしょう。
富と権力を手に入れたにもかかわらず、どうやらこの兄弟はあまり快適な人生を送ったとはいえないようです。
それぞれ、子どものころにずっと鉄分の欠乏症を患っていたと思われ、それが彼らの発達に影響を与えたのかもしれません。
さらに兄のほうは、頭蓋が合わさっている部分に余分な線が入っていて、臼歯が1本多い、鎖骨頭蓋異形成症という珍しい遺伝病があったそうです。
さらに悲惨なことに、ふたりの骨格には感染症による傷跡があり、結核やハンセン病だった可能性も高いそうです。
ふたりが感染症で亡くなったのか、そのせいで穿頭手術をせざるをえなかったのかは、はっきりわかりません。
ふたりの人生は悲劇的といってもいいくらい短かかったと思われますが、まわりで彼らの世話をしていた者は、できるだけその命を長らえようと必死に劇的な手段をとったことは確かでしょう。
まぁ、今となっては推測の域を出ませんが、この時代、治らない病気がほとんどだったでしょうし早死にと言ってもそれほど珍しいことでもなかったでしょう。
この頭に孔を開けられた兄の手術も、きっと現代の医学の進歩に繋がってるんじゃないでしょうかね。
知らんけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月29日の水曜日でございます。
3月ももう終りですねぇ。
やっぱり3月と4月じゃ、春感が全然違いますしね。
てことで、今日もネタにいきましょう。
今日のネタは歴史ミステリーとなっております。
イスラエルの青銅器時代後期の墓から、中東でもっとも古いと思われる繊細な外科手術が施された珍しい頭蓋骨が発見されました。
聖書に出てくる古代世界において重要な都市、メギドにある宮殿の居住区域で、ふたつの墓が発掘され、およそ3500年前に一緒に埋葬されたと思われる2人分の遺骨が発掘されました。
アメリカとイスラエルの研究者が、これらの骨の分析を行ったところ、頭蓋骨に穴を開ける穿頭術(脳外科手術)の痕跡を発見。
どうやらこの手術は失敗だったようで、裕福なだけでは早死にを免れることはできなかった、ふたりの兄弟の悲しい人生の背景が明らかになってきたそうなんです。
エルサレムから北に130キロのところにある「メギド」は、いくつもの宮殿、要塞、神殿から成る繁栄都市の中心地でした。
ギリシャ語名「ハルマゲドン」という名でよく知られていますね。
価値ある陶器や貴重品に囲まれて、裕福な市民にふさわしいと考えられた宮殿の一角に埋葬された遺体は、王族ではないとしても、かなりの権力をもった家に属していた人物である可能性が高いそうです。
最新の調査に先だって行われたDNA分析で、2人は家族関係にあることが確認されました。
その体格や発達の度合から、ひとりは青年期の早い時期に死亡し、もうひとりはせいぜい30歳頃までしか生きられなかったことがうかがえました。
骨の配置から分析すると、兄のほうが弟よりも長生きしたらしく、弟の遺骨はいったん取り除かれ、再び埋葬されていることがわかったそうです。
2人とも、なんらかの病気だったようなんですが、兄のほうには、生きている患者の頭蓋骨に穴をあけたり、削り取ったりして脳を露出させる穿頭術(トレパネーション)が施されていた跡がはっきりと残されていたんだとか…。
こうした穿頭術が行われた理由は明らかではなく、純粋に迷信的なものから、脳圧を緩和するためというかなり直観的な目的まで、さまざまな憶測が飛び交っています。
この兄弟の場合、外科手術の目的がなんであろうと、最終的には失敗に終わった可能性が高いそうです。
頭蓋の前方に開けられた、四角い開口部を縁どる十字の切り傷が、治った痕跡がないことから、20代か30代のこの男性は、頭蓋に穴が開けられた後すぐに亡くなったと考えられるんだそうです。
穿頭手術の例は、中石器時代の北アフリカから、新石器時代の地中海、中央ヨーロッパに至るまで記録が残っています。
そのやり方も、円形の穴を開ける、四角い穴に切り取る、楕円形に少しずつ削るなどさまざまです。
しかし、中東全域での穿頭手術は数十例しかなく、数千年前の古い骨には見つかっていません。
こうした発見は、このような危険な外科手術を、どのように、そしてなぜ行ったのか、という疑問について、よりグローバル的な全体像を埋めるのに役立つでしょう。
富と権力を手に入れたにもかかわらず、どうやらこの兄弟はあまり快適な人生を送ったとはいえないようです。
それぞれ、子どものころにずっと鉄分の欠乏症を患っていたと思われ、それが彼らの発達に影響を与えたのかもしれません。
さらに兄のほうは、頭蓋が合わさっている部分に余分な線が入っていて、臼歯が1本多い、鎖骨頭蓋異形成症という珍しい遺伝病があったそうです。
さらに悲惨なことに、ふたりの骨格には感染症による傷跡があり、結核やハンセン病だった可能性も高いそうです。
ふたりが感染症で亡くなったのか、そのせいで穿頭手術をせざるをえなかったのかは、はっきりわかりません。
ふたりの人生は悲劇的といってもいいくらい短かかったと思われますが、まわりで彼らの世話をしていた者は、できるだけその命を長らえようと必死に劇的な手段をとったことは確かでしょう。
まぁ、今となっては推測の域を出ませんが、この時代、治らない病気がほとんどだったでしょうし早死にと言ってもそれほど珍しいことでもなかったでしょう。
この頭に孔を開けられた兄の手術も、きっと現代の医学の進歩に繋がってるんじゃないでしょうかね。
知らんけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院