パーキンソン病と匂い。
2022年10月06日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
10月6日の木曜日でございます。
10月と言えば秋の響きですが、油断すると暑い日もありますな。
では今日のネタですが、今日は驚異の嗅覚をもつ女性のお話しです。
一部の人間には特殊な能力が備わっていることが稀にあります。
例えば、一度顔を見たら忘れない「スーパーレコグナイザー」という症状の人や、触っているものを自分の体で感じ取れる「ミラータッチ共感覚」などその能力は様々です。
そして今回登場するのは驚異の嗅覚能力を持つ「スーパースメラー」の女性です。
彼女はその並外れた嗅覚で、病気の人間特有のニオイを嗅ぎ分けることができるんだとか…。
夫が重い病気にかかったことがきっかけで、その能力に気が付いたという女性は、その才能を活かしてパーキンソン病の画期的診断法の開発に貢献しました。
イギリス在住のジョイ・ミルンさんが夫となるレスさんと出会ったのは高校生の時でした。
パーティで一緒に踊った時、あまりにも良い匂いで衝撃を受けたんだとか…。
香りだけでなく、彼の思慮深さや物静かだがユーモアのセンスがあるところなど、すべてに魅了されたんだそうです。
「本当に素敵な男性的なムスクの香りでした」と、ジョイさんは語っています。
そして2人はすぐに恋に落ち、看護師となったジョイさんと、医師となったレスさんは結婚しました。
そして結婚生活はとても幸せなものでしたが、ジョイさんは、当時30代だったレスさんの体臭が突然変わったことに気が付きます。
それは「ムッとする嫌な酵母のようなニオイ」で、ちゃんとお風呂で体を洗うようレスさんに小言を並べたといいます。
だが変わったのはニオイだけではありませんでした。
思慮深かったはずのレスさんが、いつも不機嫌でイライラしており、ひどく気分屋になったそうなんです。
そして夫がパーキンソン病であることがわかったのは、彼が45歳の時だったそうです。
それから20年、ジョイさんとレスさんは懸命に生きてきましたが、それは簡単なことではなかったそうです。
彼はまるで別人になってしまい、夫婦喧嘩を繰り返したそうです。
そしてある時、ジョイさんは、パーキンソン病の患者を支援する、とあるグループの会合に参加することになりました。
そこで自分の才能に気が付く、ある出来事が起きるんですね。
「遅刻していくと、たくさんの人がいました。部屋に入ってまず『臭い!』と思いました」とジョイさんは話します。
その部屋にいる人たちからレスさんと同じ油のような、カビのようなニオイが漂っていたそうなんです。
また人によってニオイの強さに違いがあったんだとか…。
彼らはみな、身内にパーキンソン病患者を抱えている人ばかりで、もしかして、パーキンソン病には特有のニオイがあるのだろうか?
こう思ったジョイさんは、レスさんに話してみました。
その時、医師であるレスさんは目を見張っていたそうです。
看護師であるジョイさんもその意味をすぐ理解し、そして行動しなければならないと悟ったそうです。
ジョイさんはエディンバラ大学やマンチェスター大学の研究者と一緒に研究を始め、ほぼ完璧にパーキンソン病を嗅ぎ分けられることが明らかになったそうです。
その成果をもとにしたのが、パーキンソン病の画期的な診断方法です。
パーキンソン病患者のニオイは、皮脂に含まれる化学物質の変化が原因だと考えられています。
そこでコットンで首の後ろを拭き取り、そこに付着した分子から病気を診断するんだそうです。
あくまで実験室内での結果ですが、95%という正確さでパーキンソン病を診断することができるんだそうです。
現在、パーキンソン病の決定的な診断方法はなく、「それがわかる頃には患者の神経が半分以上損傷していることもしばしば」と、ジョイさんは説明しています。
残念ながら、レスさんは2015年に65歳で亡くなりました。
もっと早く診断できていれば「運動や食生活を改善することで症状を緩和できたかもしれません」と、ジョイさんは振り返ります。
またレスさんの気分が不安定だった理由を理解できたはずですし、残された時間をもっと一緒に過ごすこともできたはずだったと…。
レスさんの最後の望みは、ジョイさんがその才能を発揮し続けることだったそうです。
そんな彼の願い通り、ジョイさんはその天才的な嗅覚で、がんや結核など、今日も病気のニオイを嗅ぎ続けているそうです。
犬は病気の人間のニオイを嗅ぎ分けられるといいますが、ジョイさんは生まれながらに犬並みの嗅覚能力を持っていたということなんでしょう。
このジョイさんも、夫が病気に罹らなければ、自分の特殊能力に気付かなかったかもしれません。
てな感じで、ひょっとしたら、こんな能力が誰にでもあるかもしれませんよってなお話しでした。
わたくし院長も結構、匂いには敏感な方ですし、実は患者さんを臭いで判別したりできますし(笑)
もし、その人の匂いが変化したら、なにかあるのかもしれませんが…。
なかなか本人には言えませんよね(笑)
なんか臭いで。
とは(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
10月6日の木曜日でございます。
10月と言えば秋の響きですが、油断すると暑い日もありますな。
では今日のネタですが、今日は驚異の嗅覚をもつ女性のお話しです。
一部の人間には特殊な能力が備わっていることが稀にあります。
例えば、一度顔を見たら忘れない「スーパーレコグナイザー」という症状の人や、触っているものを自分の体で感じ取れる「ミラータッチ共感覚」などその能力は様々です。
そして今回登場するのは驚異の嗅覚能力を持つ「スーパースメラー」の女性です。
彼女はその並外れた嗅覚で、病気の人間特有のニオイを嗅ぎ分けることができるんだとか…。
夫が重い病気にかかったことがきっかけで、その能力に気が付いたという女性は、その才能を活かしてパーキンソン病の画期的診断法の開発に貢献しました。
イギリス在住のジョイ・ミルンさんが夫となるレスさんと出会ったのは高校生の時でした。
パーティで一緒に踊った時、あまりにも良い匂いで衝撃を受けたんだとか…。
香りだけでなく、彼の思慮深さや物静かだがユーモアのセンスがあるところなど、すべてに魅了されたんだそうです。
「本当に素敵な男性的なムスクの香りでした」と、ジョイさんは語っています。
そして2人はすぐに恋に落ち、看護師となったジョイさんと、医師となったレスさんは結婚しました。
そして結婚生活はとても幸せなものでしたが、ジョイさんは、当時30代だったレスさんの体臭が突然変わったことに気が付きます。
それは「ムッとする嫌な酵母のようなニオイ」で、ちゃんとお風呂で体を洗うようレスさんに小言を並べたといいます。
だが変わったのはニオイだけではありませんでした。
思慮深かったはずのレスさんが、いつも不機嫌でイライラしており、ひどく気分屋になったそうなんです。
そして夫がパーキンソン病であることがわかったのは、彼が45歳の時だったそうです。
それから20年、ジョイさんとレスさんは懸命に生きてきましたが、それは簡単なことではなかったそうです。
彼はまるで別人になってしまい、夫婦喧嘩を繰り返したそうです。
そしてある時、ジョイさんは、パーキンソン病の患者を支援する、とあるグループの会合に参加することになりました。
そこで自分の才能に気が付く、ある出来事が起きるんですね。
「遅刻していくと、たくさんの人がいました。部屋に入ってまず『臭い!』と思いました」とジョイさんは話します。
その部屋にいる人たちからレスさんと同じ油のような、カビのようなニオイが漂っていたそうなんです。
また人によってニオイの強さに違いがあったんだとか…。
彼らはみな、身内にパーキンソン病患者を抱えている人ばかりで、もしかして、パーキンソン病には特有のニオイがあるのだろうか?
こう思ったジョイさんは、レスさんに話してみました。
その時、医師であるレスさんは目を見張っていたそうです。
看護師であるジョイさんもその意味をすぐ理解し、そして行動しなければならないと悟ったそうです。
ジョイさんはエディンバラ大学やマンチェスター大学の研究者と一緒に研究を始め、ほぼ完璧にパーキンソン病を嗅ぎ分けられることが明らかになったそうです。
その成果をもとにしたのが、パーキンソン病の画期的な診断方法です。
パーキンソン病患者のニオイは、皮脂に含まれる化学物質の変化が原因だと考えられています。
そこでコットンで首の後ろを拭き取り、そこに付着した分子から病気を診断するんだそうです。
あくまで実験室内での結果ですが、95%という正確さでパーキンソン病を診断することができるんだそうです。
現在、パーキンソン病の決定的な診断方法はなく、「それがわかる頃には患者の神経が半分以上損傷していることもしばしば」と、ジョイさんは説明しています。
残念ながら、レスさんは2015年に65歳で亡くなりました。
もっと早く診断できていれば「運動や食生活を改善することで症状を緩和できたかもしれません」と、ジョイさんは振り返ります。
またレスさんの気分が不安定だった理由を理解できたはずですし、残された時間をもっと一緒に過ごすこともできたはずだったと…。
レスさんの最後の望みは、ジョイさんがその才能を発揮し続けることだったそうです。
そんな彼の願い通り、ジョイさんはその天才的な嗅覚で、がんや結核など、今日も病気のニオイを嗅ぎ続けているそうです。
犬は病気の人間のニオイを嗅ぎ分けられるといいますが、ジョイさんは生まれながらに犬並みの嗅覚能力を持っていたということなんでしょう。
このジョイさんも、夫が病気に罹らなければ、自分の特殊能力に気付かなかったかもしれません。
てな感じで、ひょっとしたら、こんな能力が誰にでもあるかもしれませんよってなお話しでした。
わたくし院長も結構、匂いには敏感な方ですし、実は患者さんを臭いで判別したりできますし(笑)
もし、その人の匂いが変化したら、なにかあるのかもしれませんが…。
なかなか本人には言えませんよね(笑)
なんか臭いで。
とは(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院