ホッキョクグマの進化
2022年08月02日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
8月2日の火曜日でございます
ここ数年の温暖化により、地球環境も随分変わってしまいましたが、環境の変化に適応できないのは我々人間だけなのかもしれません。
北極海と北大西洋の間に位置する「グリーンランド」のこれまで知られていなかった場所で、ホッキョクグマのグループが確認されました。
その辺りは海氷が少なく狩りをすることは困難で、ホッキョクグマが生きられないとされていた環境なんです。
ところが新たに発見されたグループは、フィヨルド(氷河による侵食作用によって形成された複雑な地形の湾・入り江のこと。)から流れてきた氷河のかけらを使って、うまく狩りをしているんだとか…。
今回の発見は、ホッキョクグマの中には地球温暖化による氷が減少にうまく適応できるものがいる可能性を示しているそうです。
らしいですわ(笑)
これまで、北極圏には19のホッキョクグマの亜集団がいることが知られていました。
今回、ワシントン大学のクリスティン・レイドラ氏らによって、それらの亜集団を大きく分けると2つのグループで構成されていることが明らかになりました。
GPS内蔵首輪で集めた36年分の追跡データを分析したところ、グリーンランド「南東グループ」は北緯64度から北に行くことがなく、「北東グループ」はそのラインから南に行くことがなかったそうです。
しかも両グループは遺伝的にも異なっていたんだとか…。
そして今回、グリーンランド南東で新たに発見されたホッキョクグマ集団は、機能的にも独立したグループである初の証拠であり、世界で20番目のホッキョクグマ亜集団と認定する基準を満たしていると述べられています。
新たに特定された20番目のホッキョクグマ・グループは、およそ300頭ほどだそうで、全亜集団の中で一番遺伝的な多様性に富んでおり、遺伝子の比較からは、約200年ほど前に北東グループから分岐したらしいことが示唆されています。
ホッキョクグマは世界最大の陸上捕食動物でありながら、アザラシなど主に海の生物を食べていることから海洋哺乳類に分類されています。
彼は、獲物の頭上からこっそり忍び寄るための海氷がなければ、狩りができないといわれています。
温暖化で氷が少なくなってしまうと、ホッキョクグマが生きられなくなるのはそのためなんですね。
北極圏の氷は季節によって大きさが変わります。
秋になれば海には一時的な氷床が広がり、春にまた解けてなくなります。
ホッキョクグマは食べものがなくても100〜180日は生きられるそうなんで、氷がない夏でもどうにかなるらしいんですが、温暖化で氷がない期間が長くなれば、飢死に追い込まれる危険が高まるわけです。
ところが、20番目のホッキョウグマグループが暮らすフィヨルドは、北極圏の南端に位置し、氷がない時期は年に250日以上も続くそうなんです。
これまでの常識なら本来ホッキョクグマが生きられない環境となるわけです。
ところがこのグループは、氷のない海でも驚くほど上手に生きているようなんです。
レイドラ氏らは、彼らは氷河の「メランジュ」(フィヨルドの氷が割れて、海に流れたもの)を利用してるのではと推測しています。
淡水の氷に乗って狩りをして、海氷のない季節にエサを確保している可能性が濃厚であると…。
また彼らの生息域の近くに人間はおらず、ハンターであっても簡単には近づけないため、よりいっそう安全な場所となっているようです。
その一方、フィヨルドの斜面は急峻で、ホッキョクグマといえども容易には移動できない可能性があります。
南東グループの出生率は非常に低いのですが、これは彼らが交配相手と出会いにくいことが原因ではないかと推測されています。
遺伝子の分析から、南東グループには北東グループから移住してきたものがいることも判明しています。
その2頭はメランジュを使った狩りによく適応しており、他の地域のホッキョクグマも海氷の減少にうまく適応できる可能性を示唆しています。
グリーンランド北部とスヴァールバル諸島には、同じように氷河の氷を利用して生きられそうな場所が見つかっています。
生き残るために気候変動に適応したグループが発見された今回の研究は、ホッキョクグマにとって希望の光かもしれませんねぇ。
なにせホッキョクグマは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「危急種(VU)」に分類される絶滅が危惧される動物です。
研究者からは、温暖化の影響で今世紀中に絶滅する恐れがあると指摘されています。
ですが、彼らは環境に適応しようと必死に進化していくわけですよ。
我々人間は、環境を破壊するだけって、どうかと思いますよねぇ。
今はまだ何とかなってるかもしれませんが、それも文字通り、薄氷を渡るようなもんです。
根本的な改善が出来るのは人間だけですから、何とかしないとね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月2日の火曜日でございます
ここ数年の温暖化により、地球環境も随分変わってしまいましたが、環境の変化に適応できないのは我々人間だけなのかもしれません。
北極海と北大西洋の間に位置する「グリーンランド」のこれまで知られていなかった場所で、ホッキョクグマのグループが確認されました。
その辺りは海氷が少なく狩りをすることは困難で、ホッキョクグマが生きられないとされていた環境なんです。
ところが新たに発見されたグループは、フィヨルド(氷河による侵食作用によって形成された複雑な地形の湾・入り江のこと。)から流れてきた氷河のかけらを使って、うまく狩りをしているんだとか…。
今回の発見は、ホッキョクグマの中には地球温暖化による氷が減少にうまく適応できるものがいる可能性を示しているそうです。
らしいですわ(笑)
これまで、北極圏には19のホッキョクグマの亜集団がいることが知られていました。
今回、ワシントン大学のクリスティン・レイドラ氏らによって、それらの亜集団を大きく分けると2つのグループで構成されていることが明らかになりました。
GPS内蔵首輪で集めた36年分の追跡データを分析したところ、グリーンランド「南東グループ」は北緯64度から北に行くことがなく、「北東グループ」はそのラインから南に行くことがなかったそうです。
しかも両グループは遺伝的にも異なっていたんだとか…。
そして今回、グリーンランド南東で新たに発見されたホッキョクグマ集団は、機能的にも独立したグループである初の証拠であり、世界で20番目のホッキョクグマ亜集団と認定する基準を満たしていると述べられています。
新たに特定された20番目のホッキョクグマ・グループは、およそ300頭ほどだそうで、全亜集団の中で一番遺伝的な多様性に富んでおり、遺伝子の比較からは、約200年ほど前に北東グループから分岐したらしいことが示唆されています。
ホッキョクグマは世界最大の陸上捕食動物でありながら、アザラシなど主に海の生物を食べていることから海洋哺乳類に分類されています。
彼は、獲物の頭上からこっそり忍び寄るための海氷がなければ、狩りができないといわれています。
温暖化で氷が少なくなってしまうと、ホッキョクグマが生きられなくなるのはそのためなんですね。
北極圏の氷は季節によって大きさが変わります。
秋になれば海には一時的な氷床が広がり、春にまた解けてなくなります。
ホッキョクグマは食べものがなくても100〜180日は生きられるそうなんで、氷がない夏でもどうにかなるらしいんですが、温暖化で氷がない期間が長くなれば、飢死に追い込まれる危険が高まるわけです。
ところが、20番目のホッキョウグマグループが暮らすフィヨルドは、北極圏の南端に位置し、氷がない時期は年に250日以上も続くそうなんです。
これまでの常識なら本来ホッキョクグマが生きられない環境となるわけです。
ところがこのグループは、氷のない海でも驚くほど上手に生きているようなんです。
レイドラ氏らは、彼らは氷河の「メランジュ」(フィヨルドの氷が割れて、海に流れたもの)を利用してるのではと推測しています。
淡水の氷に乗って狩りをして、海氷のない季節にエサを確保している可能性が濃厚であると…。
また彼らの生息域の近くに人間はおらず、ハンターであっても簡単には近づけないため、よりいっそう安全な場所となっているようです。
その一方、フィヨルドの斜面は急峻で、ホッキョクグマといえども容易には移動できない可能性があります。
南東グループの出生率は非常に低いのですが、これは彼らが交配相手と出会いにくいことが原因ではないかと推測されています。
遺伝子の分析から、南東グループには北東グループから移住してきたものがいることも判明しています。
その2頭はメランジュを使った狩りによく適応しており、他の地域のホッキョクグマも海氷の減少にうまく適応できる可能性を示唆しています。
グリーンランド北部とスヴァールバル諸島には、同じように氷河の氷を利用して生きられそうな場所が見つかっています。
生き残るために気候変動に適応したグループが発見された今回の研究は、ホッキョクグマにとって希望の光かもしれませんねぇ。
なにせホッキョクグマは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「危急種(VU)」に分類される絶滅が危惧される動物です。
研究者からは、温暖化の影響で今世紀中に絶滅する恐れがあると指摘されています。
ですが、彼らは環境に適応しようと必死に進化していくわけですよ。
我々人間は、環境を破壊するだけって、どうかと思いますよねぇ。
今はまだ何とかなってるかもしれませんが、それも文字通り、薄氷を渡るようなもんです。
根本的な改善が出来るのは人間だけですから、何とかしないとね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院