3D耳バイオインプラン
2022年07月26日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
7月26日の火曜日でございます。
7月も残すところ、1週間を切りましたね。
ついに灼熱の8月がやってまいります。
今年は6月から、猛暑日が続いたりしましたし、8月がどこまで暑くなるのか、ここまでくればある意味楽しみですな(笑)
では今日のネタですが、アメリカの研究で、自分の細胞を培養し、3Dプリンターで作った「耳」の移植手術に成功したってなお話しでもしてみようかと思います。
最近、この3Dプリンターってのをよく聞きますが、これ、そもそもどういうものかご存知ですか?
3Dプリンターとは、3D CADや3D CGなどの3次元ソフトウェアで作成された3次元データを元に断面形状を積層し、立体造形することができる機器を総称したものです。
一般的にプリンターと呼ばれる機器は、紙などの平面にインクを吐出し、文字や図を印刷するものですが、3Dプリンターは、液体樹脂に光を当てながら少しずつ硬化させたり、一定の温度で熱溶解させた樹脂を積み重ねたり、粉末状の材料に高出力レーザーを照射し焼結させたりと、さまざまな技法で材料を積み上げて立体物を成形していくものです。
つまり、今日のお話しで言うと、材料となる液体樹脂の部分を自分の細胞で培養したモノでつくるって感じでしょうか。
生まれつき耳のがうまく発達せず、形が不完全で小さいままの「小耳症」という病気があります。
このほど米国の医療チームが、3Dプリンターで患者自身の培養細胞から耳を作り、小耳症の患者に移植することに成功したそうなんです。
3D耳バイオインプラント「AuriNovo」を開発したのは3DBio Therapeutics社で、小耳症・先天性耳奇形研究所の医師、アルトゥーロ・ボニージャ氏が中心となって、その移植手術が行われました。
「国内外にいる小耳症の子供たちを大勢治療してきた医師として、この技術が患者やその家族にとって意味するだろうことに感銘を受けています」と、ボニーラ氏は声明を出しています。
今のところ小耳症の治療は、肋骨から採取した軟骨を移植するか、合成素材(多孔性ポリエチレン)で再建するのが主な方法でした。
ですが「AuriNovo」は、患者本人の耳から採取した軟骨細胞を基に作られます。
十分な量に増殖させた軟骨細胞をコラーゲンを基にしたバイオインクと混ぜ、あらかじめ用意してある耳のスキャン画像を基に3Dプリントするのだと言う事です。
最初のうちは、耳インプラントは補強用のシェルで覆われていますが、これは生分解性なのでやがて体内に吸収されるんだとか…。
耳インプラントはだんだんと成熟し、最終的には普通の耳とかわらない自然な見た目や感触になるんだそうです。
プレスリリースでは、人間の小耳症患者に初めて耳インプラントの移植手術をおこなったと発表されています。
これは安全性と有効性を評価する初期の臨床試験として行われているもので、米カリフォルニア州とテキサス州で患者11名が登録されているそうです。
ボニージャ氏によると、AuriNovoインプラントは、肋骨の軟骨を用いた再建手術に比べて侵襲性(生体の内部環境の恒常性を乱す可能性がある刺激全般)が低く、患者への負担が少ないとされています。
米国疾病管理予防センターによると、米国では小耳症の赤ちゃんが年間1500人誕生しているそうなんです。
これ、日本ではあまり聞かないですよねぇ…。
発症リスクを高める要因として、母親の糖尿病・炭水化物や葉酸が少ない食事が挙げられているんだそうです。
また女の子よりも男の子の方が発症率が高く、白人に比べてヒスパニック系・アジア系・太平洋諸島系・ネイティブアメリカンの発症率が高いという特徴も見られるようです。
小耳症の子供は、外耳がうまく発達しないという点以外は、普通の生活を送ることができます。
それでも人目が気になったり、いじめられたりと、本人にとっては深刻な問題になりえます。
3DBio社は、今後より症状の重い小耳症向けのインプラント開発も考えているとのことです。
またこうした技術は、耳だけでなく、軟骨が関係するほかの症状にも応用できる可能性があります。
例えば、欠損した鼻や乳房の再建、あるいは膝の半月板損傷や肩の腱板断裂などの治療につながると期待できるそうなんです。
「最初は再建手術や整形外科分野における軟骨に焦点を当て、その後進捗に応じて、神経外科や内臓系分野に進出していきます」と、3DBio社は説明しています。
まぁ、3Dプリンターではある意味なんでも作れるわけですから、要はそれを何でどう作るかって事ですもんね。
人体にうまく適合するように作るには、その原料がポイントとなるでしょうし、この分野もこれからドンドン伸びていくでしょうね。
今後の研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月26日の火曜日でございます。
7月も残すところ、1週間を切りましたね。
ついに灼熱の8月がやってまいります。
今年は6月から、猛暑日が続いたりしましたし、8月がどこまで暑くなるのか、ここまでくればある意味楽しみですな(笑)
では今日のネタですが、アメリカの研究で、自分の細胞を培養し、3Dプリンターで作った「耳」の移植手術に成功したってなお話しでもしてみようかと思います。
最近、この3Dプリンターってのをよく聞きますが、これ、そもそもどういうものかご存知ですか?
3Dプリンターとは、3D CADや3D CGなどの3次元ソフトウェアで作成された3次元データを元に断面形状を積層し、立体造形することができる機器を総称したものです。
一般的にプリンターと呼ばれる機器は、紙などの平面にインクを吐出し、文字や図を印刷するものですが、3Dプリンターは、液体樹脂に光を当てながら少しずつ硬化させたり、一定の温度で熱溶解させた樹脂を積み重ねたり、粉末状の材料に高出力レーザーを照射し焼結させたりと、さまざまな技法で材料を積み上げて立体物を成形していくものです。
つまり、今日のお話しで言うと、材料となる液体樹脂の部分を自分の細胞で培養したモノでつくるって感じでしょうか。
生まれつき耳のがうまく発達せず、形が不完全で小さいままの「小耳症」という病気があります。
このほど米国の医療チームが、3Dプリンターで患者自身の培養細胞から耳を作り、小耳症の患者に移植することに成功したそうなんです。
3D耳バイオインプラント「AuriNovo」を開発したのは3DBio Therapeutics社で、小耳症・先天性耳奇形研究所の医師、アルトゥーロ・ボニージャ氏が中心となって、その移植手術が行われました。
「国内外にいる小耳症の子供たちを大勢治療してきた医師として、この技術が患者やその家族にとって意味するだろうことに感銘を受けています」と、ボニーラ氏は声明を出しています。
今のところ小耳症の治療は、肋骨から採取した軟骨を移植するか、合成素材(多孔性ポリエチレン)で再建するのが主な方法でした。
ですが「AuriNovo」は、患者本人の耳から採取した軟骨細胞を基に作られます。
十分な量に増殖させた軟骨細胞をコラーゲンを基にしたバイオインクと混ぜ、あらかじめ用意してある耳のスキャン画像を基に3Dプリントするのだと言う事です。
最初のうちは、耳インプラントは補強用のシェルで覆われていますが、これは生分解性なのでやがて体内に吸収されるんだとか…。
耳インプラントはだんだんと成熟し、最終的には普通の耳とかわらない自然な見た目や感触になるんだそうです。
プレスリリースでは、人間の小耳症患者に初めて耳インプラントの移植手術をおこなったと発表されています。
これは安全性と有効性を評価する初期の臨床試験として行われているもので、米カリフォルニア州とテキサス州で患者11名が登録されているそうです。
ボニージャ氏によると、AuriNovoインプラントは、肋骨の軟骨を用いた再建手術に比べて侵襲性(生体の内部環境の恒常性を乱す可能性がある刺激全般)が低く、患者への負担が少ないとされています。
米国疾病管理予防センターによると、米国では小耳症の赤ちゃんが年間1500人誕生しているそうなんです。
これ、日本ではあまり聞かないですよねぇ…。
発症リスクを高める要因として、母親の糖尿病・炭水化物や葉酸が少ない食事が挙げられているんだそうです。
また女の子よりも男の子の方が発症率が高く、白人に比べてヒスパニック系・アジア系・太平洋諸島系・ネイティブアメリカンの発症率が高いという特徴も見られるようです。
小耳症の子供は、外耳がうまく発達しないという点以外は、普通の生活を送ることができます。
それでも人目が気になったり、いじめられたりと、本人にとっては深刻な問題になりえます。
3DBio社は、今後より症状の重い小耳症向けのインプラント開発も考えているとのことです。
またこうした技術は、耳だけでなく、軟骨が関係するほかの症状にも応用できる可能性があります。
例えば、欠損した鼻や乳房の再建、あるいは膝の半月板損傷や肩の腱板断裂などの治療につながると期待できるそうなんです。
「最初は再建手術や整形外科分野における軟骨に焦点を当て、その後進捗に応じて、神経外科や内臓系分野に進出していきます」と、3DBio社は説明しています。
まぁ、3Dプリンターではある意味なんでも作れるわけですから、要はそれを何でどう作るかって事ですもんね。
人体にうまく適合するように作るには、その原料がポイントとなるでしょうし、この分野もこれからドンドン伸びていくでしょうね。
今後の研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院