トレパネーション(穿頭術)
2022年06月01日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
6月1日の水曜日でございます。
ついにきましたなぁ…。
1年のうちで一番過ごしにくいであろう、6月です。
当分の間は、ひたすら耐えるしかないですな。
慣れれば身体もマシになりましから、じっと我慢しましょう。
では今日のネタですが、今日は歴史ミステリーでもいってみましょうか。
なんとペルーの遺跡から、1000年以上前のトレパネーション(穿頭術)用外科手術道具が発見されたんだとか…。
道具の発見もスゴイですが、1000年以上前に外科手術が行われてたってのにも驚きですな。
見つかったのは、中南米ペルーの遺跡の墓からで、見るからにぞっとするような古代の外科手術道具がならんでおります。
ナイフや針、トゥミという医療用あるいは生贄儀式用の鋭利な金属ツールなどだそうです。
これらの道具は1000年以上前に使用されていたそうで、古代ペルー人は頭蓋に穴をあける穿頭術に長けていたことがよく知られており、実際に成功率も高かったんだとか…。
ペルー北部、ランバイエケにあるワカ・ラスベンタナス遺跡の神殿の発掘が行われました。
ここは紀元900〜1050年の中期シカン時代の遺跡で有名です。
シカン文化は、ペルー北部沿岸で750年〜1350年頃のプレ・インカ時代に栄えた文化で、シカン人たちは、紀元750〜1375年にかけて、現在のペルー北岸に定住していたと考えられています。
医師の遺体があぐらをかいて座った姿勢で安置されていた墓の中からは、さまざまな副葬品が見つかりました。
手術道具のほかにも、羽飾りをつけた目の黄金マスク、大きな青銅の胸当て、金銅の鉢などがあり、この人物の地位の高さがうかがえます。
ま、いつの時代も医者ってのは特権階級だったのかもしれませんね。
もっとも興味深いのは、キリ、針、ナイフのセットで、片側が鋭い刃、もう片側が切ることのできない峰になっているものもあり、大きさもさまざま、木の取っ手がついているものもありました。
シカン国立博物館長のカルロス・エレラ氏はこう語っています。
墓から出土したナイフ類は全部で50ほどで、片刃のものもありました。
半月型の刃をもつ儀式用のナイフ「トゥミ」も見つかっています。
トゥミのそばには、外科手術用の道具にちなんだシンボルがついた金属製の「プランシェット」(ウィジャ盤のようなもの)がありました。
プランシェットのそばには、大人と子供の前頭骨がふたつ見つかっていて、骨には穿孔術を使って意図的に穴があけられた跡があったそうです。
エレラ氏によると、見つかったこれらの道具は、穿頭術(トレパネーション)に使われたものと思われ、埋葬されているこの外科医が、頭蓋穿孔の専門家であることを示しているということです。
こうした道具が多数発見されたことは、古代ペルーでは昔から高度なテクニックをもつ外科医によって、頭蓋手術が頻繁に行われていたことを示しています。
きれいに穴があけられた頭蓋の中には、周辺が治癒した痕跡があるものもあり、頭蓋を削ったり、切ったり、穴をあけたりする穿頭手術が行われていた明らかな証拠といえます。
2018年の研究から、古代ペルーでは穿頭手術が非常に巧妙に行われていて、インカ帝国時代のこの手術の成功率は、アメリカの南北戦争時代の成功率よりも、およそ2倍も高かったことが明らかになったそうなんです。
南北戦争は、インカ時代より3世紀以上も後に起こったことで、こうした手術の訓練や教育、外科道具そのものも格段に進歩していたはずなのにです。
ですが、こうした手術の間、麻酔が使われたのかどうかは、ほとんどわかっていないそうなんです。
古代ペルーの人たちが、どのように感染症を防いでいたのかは不明ですが、非常にうまいこと処置していたようなんです。
どのような麻酔法を使ったのかは分かっていませんが、手術は頻繁に行われていたはずなので、コカの葉など、なんらかの麻酔を使っていたはずだとは考えられます。
ほかにも発酵飲料のような麻酔薬のようなものがあったのかもしれないと推察されています。
文字による記録が全くないので詳細は不明ですが、まぁ、麻酔なしで頭蓋骨に孔はあけられないでしょうしねぇ…。
おもしろいことに、最近、外科医の墓から未知の木の樹皮の断片も発見されたんだとか…。
シロヤナギの樹皮から鎮静効果のある茶を作ることがあるため、麻酔や抗炎症剤として薬用に使われたものではないかと専門家は考えているんだそうです。
さらに研究を進めれば、古代ペルー人が外科手術の際に麻酔をどのように扱っていたかがわかるかもしれませんね。
まぁ、かなり効果がある麻酔だと思うんですけどね。
孔をあける時ももちろん痛いでしょうけど、その後もかなり長期間痛むでしょうし、鎮痛剤的なものも発達してたと考える方が辻褄はあいますよね。
今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月1日の水曜日でございます。
ついにきましたなぁ…。
1年のうちで一番過ごしにくいであろう、6月です。
当分の間は、ひたすら耐えるしかないですな。
慣れれば身体もマシになりましから、じっと我慢しましょう。
では今日のネタですが、今日は歴史ミステリーでもいってみましょうか。
なんとペルーの遺跡から、1000年以上前のトレパネーション(穿頭術)用外科手術道具が発見されたんだとか…。
道具の発見もスゴイですが、1000年以上前に外科手術が行われてたってのにも驚きですな。
見つかったのは、中南米ペルーの遺跡の墓からで、見るからにぞっとするような古代の外科手術道具がならんでおります。
ナイフや針、トゥミという医療用あるいは生贄儀式用の鋭利な金属ツールなどだそうです。
これらの道具は1000年以上前に使用されていたそうで、古代ペルー人は頭蓋に穴をあける穿頭術に長けていたことがよく知られており、実際に成功率も高かったんだとか…。
ペルー北部、ランバイエケにあるワカ・ラスベンタナス遺跡の神殿の発掘が行われました。
ここは紀元900〜1050年の中期シカン時代の遺跡で有名です。
シカン文化は、ペルー北部沿岸で750年〜1350年頃のプレ・インカ時代に栄えた文化で、シカン人たちは、紀元750〜1375年にかけて、現在のペルー北岸に定住していたと考えられています。
医師の遺体があぐらをかいて座った姿勢で安置されていた墓の中からは、さまざまな副葬品が見つかりました。
手術道具のほかにも、羽飾りをつけた目の黄金マスク、大きな青銅の胸当て、金銅の鉢などがあり、この人物の地位の高さがうかがえます。
ま、いつの時代も医者ってのは特権階級だったのかもしれませんね。
もっとも興味深いのは、キリ、針、ナイフのセットで、片側が鋭い刃、もう片側が切ることのできない峰になっているものもあり、大きさもさまざま、木の取っ手がついているものもありました。
シカン国立博物館長のカルロス・エレラ氏はこう語っています。
墓から出土したナイフ類は全部で50ほどで、片刃のものもありました。
半月型の刃をもつ儀式用のナイフ「トゥミ」も見つかっています。
トゥミのそばには、外科手術用の道具にちなんだシンボルがついた金属製の「プランシェット」(ウィジャ盤のようなもの)がありました。
プランシェットのそばには、大人と子供の前頭骨がふたつ見つかっていて、骨には穿孔術を使って意図的に穴があけられた跡があったそうです。
エレラ氏によると、見つかったこれらの道具は、穿頭術(トレパネーション)に使われたものと思われ、埋葬されているこの外科医が、頭蓋穿孔の専門家であることを示しているということです。
こうした道具が多数発見されたことは、古代ペルーでは昔から高度なテクニックをもつ外科医によって、頭蓋手術が頻繁に行われていたことを示しています。
きれいに穴があけられた頭蓋の中には、周辺が治癒した痕跡があるものもあり、頭蓋を削ったり、切ったり、穴をあけたりする穿頭手術が行われていた明らかな証拠といえます。
2018年の研究から、古代ペルーでは穿頭手術が非常に巧妙に行われていて、インカ帝国時代のこの手術の成功率は、アメリカの南北戦争時代の成功率よりも、およそ2倍も高かったことが明らかになったそうなんです。
南北戦争は、インカ時代より3世紀以上も後に起こったことで、こうした手術の訓練や教育、外科道具そのものも格段に進歩していたはずなのにです。
ですが、こうした手術の間、麻酔が使われたのかどうかは、ほとんどわかっていないそうなんです。
古代ペルーの人たちが、どのように感染症を防いでいたのかは不明ですが、非常にうまいこと処置していたようなんです。
どのような麻酔法を使ったのかは分かっていませんが、手術は頻繁に行われていたはずなので、コカの葉など、なんらかの麻酔を使っていたはずだとは考えられます。
ほかにも発酵飲料のような麻酔薬のようなものがあったのかもしれないと推察されています。
文字による記録が全くないので詳細は不明ですが、まぁ、麻酔なしで頭蓋骨に孔はあけられないでしょうしねぇ…。
おもしろいことに、最近、外科医の墓から未知の木の樹皮の断片も発見されたんだとか…。
シロヤナギの樹皮から鎮静効果のある茶を作ることがあるため、麻酔や抗炎症剤として薬用に使われたものではないかと専門家は考えているんだそうです。
さらに研究を進めれば、古代ペルー人が外科手術の際に麻酔をどのように扱っていたかがわかるかもしれませんね。
まぁ、かなり効果がある麻酔だと思うんですけどね。
孔をあける時ももちろん痛いでしょうけど、その後もかなり長期間痛むでしょうし、鎮痛剤的なものも発達してたと考える方が辻褄はあいますよね。
今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院