絶滅復活
2022年05月06日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
5月6日の金曜日でございます。
はぁ。
やる気がせん(笑)
今日からお仕事だって人は、全員思ってるでしょう。
で、今日一日、有給とか使える人なら、さらに連休が延びるわけで、羨ましいですなぁ。
ま、休み過ぎも身体に悪いんで、ボチボチ頑張ります。
このブログでも何回か紹介したことがありますが、今日のネタは、絶滅動物の復元についてのお話しです。
絶滅した生物を再び復活させることは、かつては夢物語でしたが、ゲノム科学の発展により現実のものになりつつあります。
実際に、「マンモス」や、「Thylacine Integrated Genetic Restoration(TIGRR)研究所」を設立し、絶滅した「フクロオオカミ」(タスマニアタイガー)、リョコウバトなど、様々な復活プロジェクトが既に開始されています。
ですが、もちろん絶滅した種を復活させるのは簡単なことではありません。
コペンハーゲン大学の進化遺伝学者トム・ギルバート教授は、クリスマス島に生息した絶滅種「クリスマスクマネズミ(Rattus macleari)」を題材に、ゲノム編集技術による「脱絶滅化」の限界について考察しています。
絶滅した生物を復活させる方法としては、主に3つが模索されているそうです。
それは、「ブリーディングバック」「クローン」「遺伝子工学」の3つなんだそうです。
まず、「ブリーディングバック」は、絶滅した野生型の先祖に似た表現型を持つ動物種を作るため、意図的に選択交配させる技術で、次の「クローン」は、単一細胞または共通の祖先から分裂増殖させた細胞集団を作り出す技術で、「遺伝子工学」は、遺伝子を人工的に操作する技術です。
そして今回のテーマは、遺伝子工学による復活なんだそうです。
その基本的な考え方はシンプルで、現生動物の細胞に含まれるDNA配列を絶滅種のものに変えるというやり方なんだそうです。
絶滅種のゲノムが、現生種のゲノムとどこがどう違うのかわかっていれば、現生種のゲノムをそのように編集してやればいいわけです。
したがって、これを行うには、絶滅した種のゲノムがよくわかっていることが前提となります。
ギルバート教授が1898〜1908年に絶滅した「クリスマスクマネズミ」に注目した理由は、いくつかの理由からこの研究にぴったりの題材だったからだそうです。
まず、ラットが遺伝学の動物実験に広く使われていることが最初の理由で、第二に、クリスマスクマネズミの標本を入手可能であることです。
サンプルがなければ、DNAもありません。
最後の理由は、マンモスやフクロオオカミよりも、ラットの方が復活の難易度が低いだろうことです
まず手始めにクリスマスクマネズミのゲノムを解析し、それを現生するクマネズミの仲間のものと比較しました。
現存する参照ゲノムからの進化的分岐が、復活の対象であるクリスマスクマネズミのゲノムにどの程度影響を与えているのか探ったと論文では述べられています。
この結果、状態のいいゲノムでさえ、5%ほど復元できない部分があることが明らかになったそうなんです。
合計1661の遺伝子が復元できず、そのうち26は完全に失われていたんだとか…。
失われた遺伝子のうちのいくつかは、どうやら嗅覚に関連するものであることがわかっているそうです。
つまり仮にクリスマスクマネズミ(に近い生き物)を復活させたとしても、その嗅覚はかつて存在した種とまったく同じではないということになるそうです。
もちろん、これは絶対の話ではありません。
この結論は、「それ以上保存状態のいいクリスマスクマネズミのDNAは存在しないという前提」に立っています。
ですが、近い将来、特殊な方法が考案されて、昔冷蔵庫に保存されていたクリスマスクマネズミから、もっとDNAを抽出できるようになるかもしれないと…。
ギルバート教授らは、コンピューターによる研究だけでなく、ある実験をも行っています。
クリスマスクマネズミの近縁種の遺伝子を編集して、どのような影響が出るか観察しているそうなんです。
まぁ、研究することはいいとしても、どうもこの復元ってのには抵抗感がありますなぁ。
これ、わたくし院長だけじゃないと思うんですけどね。
復元させた動物たちが、どんな形で復元されるかハッキリわかりませんし、失敗したら殺すんでしょ?
また、仮にうまく復活させられたとして、それを野生に還すことはこれまた危険でしょうしねぇ。
絶滅したことは人間のせいかもしれませんが、だからといって復元ってのはどうなん?って感じです。
それよりまず、今絶滅危惧種に指定されている種たちを、確実に守る事の方が先決かなぁって気がしますけどね。
なんか遊び半分で「命」を作り変えてるようで、どうも良くない気がしますけど…。
ま、何言ったところでどうせやるんでしょうけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月6日の金曜日でございます。
はぁ。
やる気がせん(笑)
今日からお仕事だって人は、全員思ってるでしょう。
で、今日一日、有給とか使える人なら、さらに連休が延びるわけで、羨ましいですなぁ。
ま、休み過ぎも身体に悪いんで、ボチボチ頑張ります。
このブログでも何回か紹介したことがありますが、今日のネタは、絶滅動物の復元についてのお話しです。
絶滅した生物を再び復活させることは、かつては夢物語でしたが、ゲノム科学の発展により現実のものになりつつあります。
実際に、「マンモス」や、「Thylacine Integrated Genetic Restoration(TIGRR)研究所」を設立し、絶滅した「フクロオオカミ」(タスマニアタイガー)、リョコウバトなど、様々な復活プロジェクトが既に開始されています。
ですが、もちろん絶滅した種を復活させるのは簡単なことではありません。
コペンハーゲン大学の進化遺伝学者トム・ギルバート教授は、クリスマス島に生息した絶滅種「クリスマスクマネズミ(Rattus macleari)」を題材に、ゲノム編集技術による「脱絶滅化」の限界について考察しています。
絶滅した生物を復活させる方法としては、主に3つが模索されているそうです。
それは、「ブリーディングバック」「クローン」「遺伝子工学」の3つなんだそうです。
まず、「ブリーディングバック」は、絶滅した野生型の先祖に似た表現型を持つ動物種を作るため、意図的に選択交配させる技術で、次の「クローン」は、単一細胞または共通の祖先から分裂増殖させた細胞集団を作り出す技術で、「遺伝子工学」は、遺伝子を人工的に操作する技術です。
そして今回のテーマは、遺伝子工学による復活なんだそうです。
その基本的な考え方はシンプルで、現生動物の細胞に含まれるDNA配列を絶滅種のものに変えるというやり方なんだそうです。
絶滅種のゲノムが、現生種のゲノムとどこがどう違うのかわかっていれば、現生種のゲノムをそのように編集してやればいいわけです。
したがって、これを行うには、絶滅した種のゲノムがよくわかっていることが前提となります。
ギルバート教授が1898〜1908年に絶滅した「クリスマスクマネズミ」に注目した理由は、いくつかの理由からこの研究にぴったりの題材だったからだそうです。
まず、ラットが遺伝学の動物実験に広く使われていることが最初の理由で、第二に、クリスマスクマネズミの標本を入手可能であることです。
サンプルがなければ、DNAもありません。
最後の理由は、マンモスやフクロオオカミよりも、ラットの方が復活の難易度が低いだろうことです
まず手始めにクリスマスクマネズミのゲノムを解析し、それを現生するクマネズミの仲間のものと比較しました。
現存する参照ゲノムからの進化的分岐が、復活の対象であるクリスマスクマネズミのゲノムにどの程度影響を与えているのか探ったと論文では述べられています。
この結果、状態のいいゲノムでさえ、5%ほど復元できない部分があることが明らかになったそうなんです。
合計1661の遺伝子が復元できず、そのうち26は完全に失われていたんだとか…。
失われた遺伝子のうちのいくつかは、どうやら嗅覚に関連するものであることがわかっているそうです。
つまり仮にクリスマスクマネズミ(に近い生き物)を復活させたとしても、その嗅覚はかつて存在した種とまったく同じではないということになるそうです。
もちろん、これは絶対の話ではありません。
この結論は、「それ以上保存状態のいいクリスマスクマネズミのDNAは存在しないという前提」に立っています。
ですが、近い将来、特殊な方法が考案されて、昔冷蔵庫に保存されていたクリスマスクマネズミから、もっとDNAを抽出できるようになるかもしれないと…。
ギルバート教授らは、コンピューターによる研究だけでなく、ある実験をも行っています。
クリスマスクマネズミの近縁種の遺伝子を編集して、どのような影響が出るか観察しているそうなんです。
まぁ、研究することはいいとしても、どうもこの復元ってのには抵抗感がありますなぁ。
これ、わたくし院長だけじゃないと思うんですけどね。
復元させた動物たちが、どんな形で復元されるかハッキリわかりませんし、失敗したら殺すんでしょ?
また、仮にうまく復活させられたとして、それを野生に還すことはこれまた危険でしょうしねぇ。
絶滅したことは人間のせいかもしれませんが、だからといって復元ってのはどうなん?って感じです。
それよりまず、今絶滅危惧種に指定されている種たちを、確実に守る事の方が先決かなぁって気がしますけどね。
なんか遊び半分で「命」を作り変えてるようで、どうも良くない気がしますけど…。
ま、何言ったところでどうせやるんでしょうけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院