遺伝子組換蚊
2022年05月04日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
5月4日の木曜日でございます。
今日はみどりの日だそうですが、全然ピンときませんね(笑)
まぁ、無理やり連休を作ってるようなもんですから、仕方ないのかもしれません。
昔は、4月29日だったよねぇ。
ま、いいけど(笑)
では、今日のネタですが、以前にもお伝えした、遺伝子組み換えされた「蚊」のお話しでもしようかと思っております。
もう3年程前に、遺伝子を組み換えたオスの蚊を野生に放ち、繁殖できなくするという駆除実験の話しを書いたんですが、今回のはさらにスケールアップした感じですな。
24億匹の遺伝子組み換えされたオスの蚊が放出予定なんだとか…。
これから暑くなると発生する、鬱陶しい存在の蚊ですが、実はメスしか刺さないって知ってました?
つまり、メスがいなくなれば蚊が媒介する伝染病の広がりを防ぐことができるわけです。
そこで開発されたのが、交尾した後、メスの幼虫のみを殺すキラー遺伝子をたずさえたオスの蚊なんです。
アメリカ、カリフォルニア州では気候変動の影響で、黄熱・デング熱・ジカ熱などの感染症を媒介する危険な外来種、ネッタイシマカが急増しています。
そこですでに実験が行われている「フロリダ州」にくわえ、同州セントラル・バレーでも2024年度中に最大24億匹の「遺伝子組み替え蚊」放出する計画が許可されたそうなんです。
先日、アメリカ環境保護庁は、遺伝子組み換え蚊を開発している英国のバイオテクノロジー企業「オキシテック(Oxitec)」社に対し、2024年度中に最大24億匹の「遺伝子組み替え蚊」放出を許可しました。
オキシテック社が開発する遺伝子組み替え蚊はどれもオスですから、血を吸うことはありません。
特殊なタンパク質が組み込まれていて、メスと交尾した後、卵が孵化した後でキラースイッチが入り、幼虫がメスならば死に絶えてしまうんだとか…。
残るのは血を吸わないオスばかりになるわけです。
実験対象である「ネッタイシマカ」は、黄熱・デング熱・ジカ熱・チクングニア熱などの危険なウイルスを媒介します。
実験の狙いは、近年蚊が急増しているカリフォルニア州で、ネッタイシマカの数を抑制できるかどうか確かめることです。
この外来種の蚊はすでにカリフォルニア中に広まっており、21郡で確認されています。
今のところ、ネッタイシマカで発病した人は報告されていませんが、しかしそのリスクは高まっていると、当局は警戒を強めています。
遺伝子組み替え蚊は卵のまま現場に届けられ、水を与えるだけで孵化させることができるそうなんです。
そのため一般にはコストがかかる蚊の駆除を安価に行うことができるわけです。
本プロジェクトは、カリフォルニア州トゥーレアリ郡のデルタ・モスキート・アンド・ベクター・コントロール地区と共同で実施される予定ですが、まだカリフォルニア当局の審査は終わってません。
ですが、オキシテック社は、すでにブラジルやフロリダで実験を行っていて、その結果は上々だったようです。
ですが、「テトラサイクリン」という抗菌薬がある場所では使えないそうなんです。
それが解毒剤となり、遺伝子組み換えの効果がなくなってしまうからだとか…。
排水処理施設、一部の農作物(柑橘類・りんご・なし・桃など)、家畜(牛・鳥・豚)の500メートル以内も規制の対象となります。
また、野生種と区別できるよう、遺伝子組み替え蚊には遺伝的マーカーが組み込まれ、実験中は定期的にモニタリングされるそうです。
こうした実験には反対意見ももちろんあります。
そうした人たちは予期しない影響を懸念しており、実験が不透明であるとも批判しています。
まぁ、その気持ちも分かります。
実際にやってみるまで、科学は不完全なものですからねぇ…。
カリフォルニア州もフロリダ州も実験的なバイオテクノロジーでリスクを負うべきではないと主張しています。
フロリダで行われた実験のデータは公開されておらず、それが成功したのかどうか評価することが難しいと…。
今回のプロジェクトに対しては、環境保護庁に1万3000もの反対意見が寄せられたのを見ても、反対派もかなりいるようです。
オキシテック社の実験は順調で、遺伝子組み替え蚊がずっと生き続けることはないと説明されていますが、それを確認する方法はありませんからねぇ。
さらに反対派は、テトラサイクリンの解毒効果も指摘しています。
テトラサイクリンは農業に使われる抗生物質で、水路などでも検出されています。
これが遺伝子組み換え蚊に解毒薬として作用し、再びメスが産まれるようになる可能性があるんだとか…。
そうなれば野生種との雑種が生まれ、事態がさらに悪化するのではとの懸念もあるわけです。
しかも24億匹でしょ(笑)
そりゃ、もしものことがあったらエライ事ですもんね。
わたくし院長は、個人的にこういった「バイオ」な実験は反対派です。
絶対、予期せぬことが起こるもんね。
予期せぬことが起こるからこそ、科学なんじゃないのかなぁとも思いますしね。
ま、どうなるか続報を待ちましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月4日の木曜日でございます。
今日はみどりの日だそうですが、全然ピンときませんね(笑)
まぁ、無理やり連休を作ってるようなもんですから、仕方ないのかもしれません。
昔は、4月29日だったよねぇ。
ま、いいけど(笑)
では、今日のネタですが、以前にもお伝えした、遺伝子組み換えされた「蚊」のお話しでもしようかと思っております。
もう3年程前に、遺伝子を組み換えたオスの蚊を野生に放ち、繁殖できなくするという駆除実験の話しを書いたんですが、今回のはさらにスケールアップした感じですな。
24億匹の遺伝子組み換えされたオスの蚊が放出予定なんだとか…。
これから暑くなると発生する、鬱陶しい存在の蚊ですが、実はメスしか刺さないって知ってました?
つまり、メスがいなくなれば蚊が媒介する伝染病の広がりを防ぐことができるわけです。
そこで開発されたのが、交尾した後、メスの幼虫のみを殺すキラー遺伝子をたずさえたオスの蚊なんです。
アメリカ、カリフォルニア州では気候変動の影響で、黄熱・デング熱・ジカ熱などの感染症を媒介する危険な外来種、ネッタイシマカが急増しています。
そこですでに実験が行われている「フロリダ州」にくわえ、同州セントラル・バレーでも2024年度中に最大24億匹の「遺伝子組み替え蚊」放出する計画が許可されたそうなんです。
先日、アメリカ環境保護庁は、遺伝子組み換え蚊を開発している英国のバイオテクノロジー企業「オキシテック(Oxitec)」社に対し、2024年度中に最大24億匹の「遺伝子組み替え蚊」放出を許可しました。
オキシテック社が開発する遺伝子組み替え蚊はどれもオスですから、血を吸うことはありません。
特殊なタンパク質が組み込まれていて、メスと交尾した後、卵が孵化した後でキラースイッチが入り、幼虫がメスならば死に絶えてしまうんだとか…。
残るのは血を吸わないオスばかりになるわけです。
実験対象である「ネッタイシマカ」は、黄熱・デング熱・ジカ熱・チクングニア熱などの危険なウイルスを媒介します。
実験の狙いは、近年蚊が急増しているカリフォルニア州で、ネッタイシマカの数を抑制できるかどうか確かめることです。
この外来種の蚊はすでにカリフォルニア中に広まっており、21郡で確認されています。
今のところ、ネッタイシマカで発病した人は報告されていませんが、しかしそのリスクは高まっていると、当局は警戒を強めています。
遺伝子組み替え蚊は卵のまま現場に届けられ、水を与えるだけで孵化させることができるそうなんです。
そのため一般にはコストがかかる蚊の駆除を安価に行うことができるわけです。
本プロジェクトは、カリフォルニア州トゥーレアリ郡のデルタ・モスキート・アンド・ベクター・コントロール地区と共同で実施される予定ですが、まだカリフォルニア当局の審査は終わってません。
ですが、オキシテック社は、すでにブラジルやフロリダで実験を行っていて、その結果は上々だったようです。
ですが、「テトラサイクリン」という抗菌薬がある場所では使えないそうなんです。
それが解毒剤となり、遺伝子組み換えの効果がなくなってしまうからだとか…。
排水処理施設、一部の農作物(柑橘類・りんご・なし・桃など)、家畜(牛・鳥・豚)の500メートル以内も規制の対象となります。
また、野生種と区別できるよう、遺伝子組み替え蚊には遺伝的マーカーが組み込まれ、実験中は定期的にモニタリングされるそうです。
こうした実験には反対意見ももちろんあります。
そうした人たちは予期しない影響を懸念しており、実験が不透明であるとも批判しています。
まぁ、その気持ちも分かります。
実際にやってみるまで、科学は不完全なものですからねぇ…。
カリフォルニア州もフロリダ州も実験的なバイオテクノロジーでリスクを負うべきではないと主張しています。
フロリダで行われた実験のデータは公開されておらず、それが成功したのかどうか評価することが難しいと…。
今回のプロジェクトに対しては、環境保護庁に1万3000もの反対意見が寄せられたのを見ても、反対派もかなりいるようです。
オキシテック社の実験は順調で、遺伝子組み替え蚊がずっと生き続けることはないと説明されていますが、それを確認する方法はありませんからねぇ。
さらに反対派は、テトラサイクリンの解毒効果も指摘しています。
テトラサイクリンは農業に使われる抗生物質で、水路などでも検出されています。
これが遺伝子組み換え蚊に解毒薬として作用し、再びメスが産まれるようになる可能性があるんだとか…。
そうなれば野生種との雑種が生まれ、事態がさらに悪化するのではとの懸念もあるわけです。
しかも24億匹でしょ(笑)
そりゃ、もしものことがあったらエライ事ですもんね。
わたくし院長は、個人的にこういった「バイオ」な実験は反対派です。
絶対、予期せぬことが起こるもんね。
予期せぬことが起こるからこそ、科学なんじゃないのかなぁとも思いますしね。
ま、どうなるか続報を待ちましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院