タスマニタイガー
2022年03月21日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
3月21日の月曜日でございます。
今日は春分の日って事で、ついに春ですな。
まぁ、春かどうかを何で決めるかの問題で、少々肌寒かろうと、春分ってんですから、春ですわな。
まぁ、暖かさはもう少しかかりますかね。
でも、もう1ヶ月もいらないんじゃないでしょうか。
てな感じです。
では、今日は動物科学ネタということで、幻の絶滅動物、タスマニアタイガーの復活にかける科学者のお話しでもしてみようかと思います。
死後に残されたDNAから絶滅した動物を復活させるなど、かつては「ジュラシックパーク」のようなSF映画の中での出来事でしかありませんでした。
が、しかし遺伝子編集技術とクローン技術が急速に発展している現在、絶滅種のクローン作成はただの夢物語ではなくなったきているんですね。
まぁ、その行為が倫理的にどうなのかってのは、置いておいて、例えば恐竜が復活したら見てみたいと思うのが当たり前だと思います。
このほど、DNA Zooの研究者がオーストラリアの固有種「フクロアリクイ」の3Dゲノムマップを初公開しました。
その最終的な目標は、1936年に絶滅してしまった「タスマニアタイガー(フクロオオカミ)」を復活させることなんだそうです。
フクロアリクイとタスマニアタイガー(フクロオオカミ)は非常に近い存在なんだそうで、科学者たちの願いが叶うかもしれないらしいんですね。
たしか、映画「ジュラシックパーク」も、琥珀の中から、恐竜の血を吸った蚊を取り出し、その恐竜のDNAを大トカゲに移植するとかそんな内容でしたもんね。
果たしてタスマニタイガーは復活できるんでしょうか。
虎のような背中の模様から、タスマニアタイガーとも呼ばれるフクロオオカミは、400万年前に出現したと言われています。
有袋類でありながら、北半球に生息するイヌ科の種と様々な類似点を持っていることから、収斂進化の代表例として取り上げられることが多い種でもあります。
オーストラリア大陸やニューギニア島に広く生息していたようなんですが、人類の到来と共に個体数をどんどん減らしていき、1936年に絶滅してしまいました。
ちなみにこの動画は、そのタスマニタイガーの在りし日の雄姿です。
フクロオオカミの1世紀前の標本は博物館に残されており、科学者らはこれを利用してゲノム解析を行っていました。
それが最初に発表されたのは2018年のことなんですが、残念ながら博物館の標本はDNAの保存状態が悪く、重要な部分が欠けた断片的な解析結果しか得られなかったんだそうです。
もしもフクロオオカミを復活させるなら、欠けたパズルのピースを埋めなければなりません。
そこで注目されたのが、その近縁種フクロアリクイだったわけなんです。
西オーストラリアに生息する動物のシンボルであるフクロアリクイは、フクロオオカミに非常に近い動物だと考えられています。
両者は3500万〜4100万年前に共通の祖先から枝分かれした種で、進化の歴史から見ればそれは比較的最近のことで、謎めいた縞模様だけでなく、DNAの95%までが同じであると考えられるんだそうです。
ですからフクロアリクイの全ゲノムの解明は、フクロオオカミのDNAの全貌解明にもつながると…。
それはカリスマ的な絶滅種復活へ向けた大きな一歩となるわけです。
フクロオオカミのゲノムを完全に解明し、そこからクローンを誕生させるまでには、まだまだ大きな難関を越えねばなりません。
それでも、遺伝子編集ツール「CRISPR」のおかげで、それは現実的な目標となっています。
CRISPRはいわば「分子のハサミ」のようなもので、特定のDNAを特定の部分に正確に挿入することができるんだとか…。
これを使ってフクロオオカミのゲノムを修復し、核を取り除いた卵細胞に移植します。
うまくいけば修復されたDNAが新しい設計図となり、オリジナルのクローンが誕生するわけです。
それは絶滅したフクロオオカミと同じ生物(少なくともそれに限りなく近い)だと考えられるわけです。
イギリスの研究者が羊で世界初の哺乳類クローン「ドリー」を誕生させたのは1996年のことです。
2017年には、中国の研究者が同じ手法で遺伝的にまったく同じ2匹のオナガザルを誕生させました。
さらに現在アメリカでは、アジアゾウから1万年前に絶滅したマンモスを復活させようという動きがあるのは、このブログでもご紹介いたしました。
DNA Zooの研究者によれば、フクロオオカミの復活はマンモスの復活よりも難しいことであるそうですが、フクロアリクイのゲノムマップのおかげでその可能性はより現実的なものになったそうです。
もし、フクロオオカミを復活させることができたら、それを野生に返すことが次の目標になるんでしょう。
幸いにも、フクロオオカミが生きるための環境はきちんと残されているそうです。
タスマニアの半分は保護区に指定されており、彼らが暮らす場所も食べる動物も十分にあるんだと…。
そして、それにはただ研究者の好奇心を満たす以上の意味があると考えられています。
肉食動物として食物連鎖の頂点に位置するフクロオオカミは、現在危機に瀕している生態系を安定させる役割を担ってくれると期待できるんだそうです。
遺伝学や発生学の進展は、絶滅した動物の復活すら現実的なものにしています。
もしも本当にフクロオオカミが復活したとしたら、それで結局、またもや生態系に狂いが出るんじゃないのかね?
で、この方法が確立されれば、現存する動物なら、いくらでも蘇らせるわけですよね?
つまり、現在、絶滅危惧種とされてる動物なら、完璧なDNAが採取できるわけで、タスマニタイガーの復活より、恐らくは簡単でしょう。
でも、それをやりだしたらって気がしますよね。
わたくし院長は、個人の好奇心として、マンモスも恐竜もタスマニタイガーも見てみたいですが、この計画には基本反対ですけどね。
と、思います。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月21日の月曜日でございます。
今日は春分の日って事で、ついに春ですな。
まぁ、春かどうかを何で決めるかの問題で、少々肌寒かろうと、春分ってんですから、春ですわな。
まぁ、暖かさはもう少しかかりますかね。
でも、もう1ヶ月もいらないんじゃないでしょうか。
てな感じです。
では、今日は動物科学ネタということで、幻の絶滅動物、タスマニアタイガーの復活にかける科学者のお話しでもしてみようかと思います。
死後に残されたDNAから絶滅した動物を復活させるなど、かつては「ジュラシックパーク」のようなSF映画の中での出来事でしかありませんでした。
が、しかし遺伝子編集技術とクローン技術が急速に発展している現在、絶滅種のクローン作成はただの夢物語ではなくなったきているんですね。
まぁ、その行為が倫理的にどうなのかってのは、置いておいて、例えば恐竜が復活したら見てみたいと思うのが当たり前だと思います。
このほど、DNA Zooの研究者がオーストラリアの固有種「フクロアリクイ」の3Dゲノムマップを初公開しました。
その最終的な目標は、1936年に絶滅してしまった「タスマニアタイガー(フクロオオカミ)」を復活させることなんだそうです。
フクロアリクイとタスマニアタイガー(フクロオオカミ)は非常に近い存在なんだそうで、科学者たちの願いが叶うかもしれないらしいんですね。
たしか、映画「ジュラシックパーク」も、琥珀の中から、恐竜の血を吸った蚊を取り出し、その恐竜のDNAを大トカゲに移植するとかそんな内容でしたもんね。
果たしてタスマニタイガーは復活できるんでしょうか。
虎のような背中の模様から、タスマニアタイガーとも呼ばれるフクロオオカミは、400万年前に出現したと言われています。
有袋類でありながら、北半球に生息するイヌ科の種と様々な類似点を持っていることから、収斂進化の代表例として取り上げられることが多い種でもあります。
オーストラリア大陸やニューギニア島に広く生息していたようなんですが、人類の到来と共に個体数をどんどん減らしていき、1936年に絶滅してしまいました。
ちなみにこの動画は、そのタスマニタイガーの在りし日の雄姿です。
フクロオオカミの1世紀前の標本は博物館に残されており、科学者らはこれを利用してゲノム解析を行っていました。
それが最初に発表されたのは2018年のことなんですが、残念ながら博物館の標本はDNAの保存状態が悪く、重要な部分が欠けた断片的な解析結果しか得られなかったんだそうです。
もしもフクロオオカミを復活させるなら、欠けたパズルのピースを埋めなければなりません。
そこで注目されたのが、その近縁種フクロアリクイだったわけなんです。
西オーストラリアに生息する動物のシンボルであるフクロアリクイは、フクロオオカミに非常に近い動物だと考えられています。
両者は3500万〜4100万年前に共通の祖先から枝分かれした種で、進化の歴史から見ればそれは比較的最近のことで、謎めいた縞模様だけでなく、DNAの95%までが同じであると考えられるんだそうです。
ですからフクロアリクイの全ゲノムの解明は、フクロオオカミのDNAの全貌解明にもつながると…。
それはカリスマ的な絶滅種復活へ向けた大きな一歩となるわけです。
フクロオオカミのゲノムを完全に解明し、そこからクローンを誕生させるまでには、まだまだ大きな難関を越えねばなりません。
それでも、遺伝子編集ツール「CRISPR」のおかげで、それは現実的な目標となっています。
CRISPRはいわば「分子のハサミ」のようなもので、特定のDNAを特定の部分に正確に挿入することができるんだとか…。
これを使ってフクロオオカミのゲノムを修復し、核を取り除いた卵細胞に移植します。
うまくいけば修復されたDNAが新しい設計図となり、オリジナルのクローンが誕生するわけです。
それは絶滅したフクロオオカミと同じ生物(少なくともそれに限りなく近い)だと考えられるわけです。
イギリスの研究者が羊で世界初の哺乳類クローン「ドリー」を誕生させたのは1996年のことです。
2017年には、中国の研究者が同じ手法で遺伝的にまったく同じ2匹のオナガザルを誕生させました。
さらに現在アメリカでは、アジアゾウから1万年前に絶滅したマンモスを復活させようという動きがあるのは、このブログでもご紹介いたしました。
DNA Zooの研究者によれば、フクロオオカミの復活はマンモスの復活よりも難しいことであるそうですが、フクロアリクイのゲノムマップのおかげでその可能性はより現実的なものになったそうです。
もし、フクロオオカミを復活させることができたら、それを野生に返すことが次の目標になるんでしょう。
幸いにも、フクロオオカミが生きるための環境はきちんと残されているそうです。
タスマニアの半分は保護区に指定されており、彼らが暮らす場所も食べる動物も十分にあるんだと…。
そして、それにはただ研究者の好奇心を満たす以上の意味があると考えられています。
肉食動物として食物連鎖の頂点に位置するフクロオオカミは、現在危機に瀕している生態系を安定させる役割を担ってくれると期待できるんだそうです。
遺伝学や発生学の進展は、絶滅した動物の復活すら現実的なものにしています。
もしも本当にフクロオオカミが復活したとしたら、それで結局、またもや生態系に狂いが出るんじゃないのかね?
で、この方法が確立されれば、現存する動物なら、いくらでも蘇らせるわけですよね?
つまり、現在、絶滅危惧種とされてる動物なら、完璧なDNAが採取できるわけで、タスマニタイガーの復活より、恐らくは簡単でしょう。
でも、それをやりだしたらって気がしますよね。
わたくし院長は、個人の好奇心として、マンモスも恐竜もタスマニタイガーも見てみたいですが、この計画には基本反対ですけどね。
と、思います。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院