エイリアンハンド
2022年03月17日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
3月17日の木曜日でございます。
まぁまぁ暖かくなってきましたかね。
まだ暖かいは言い過ぎですが、冬ではなくなった感はありますな。
もうちょっとで、暑くなりますわ(笑)
てな春前、今日もネタにいきましょう。
今日は、ひとつ、珍しい病気のお話しでもしてみましょう。
専門家すら困惑するような興味深い症状のひとつに、自分の手が勝手に動き出し、まるで手そのものが意志を持っているかのような動きをする「エイリアンハンド症候群」と呼ばれるものがあります。
この「エイリアンハンド症候群」(AHS)は、日本語では「他人の手症候群」とも呼ばれています。
手、あるいは腕が、まるで自分ではない誰かに操られているかのように、本人の意志とは関係なく勝手に独立して動き、とんでもなく奇異なことをする、非常に奇妙で珍しい運動・神経障害とされています。
脳の損傷により引き起こされると考えられているが詳しいことはまだわかっていません。
患者本人の意思に関係なく、物に手を伸ばしたり、つかんだり、勝手なことをしてしまいます。
正常なほうの手で、勝手に動く手を抑え込んだり、頑なにつかんでいる指を無理やりはがさなくてはならなかったり、宙にあげた手を引き下ろさなくてはならないほどなんだそうです。
もっと深刻なケースでは、エイリアンハンドが無理やり口に食べ物を詰め込んだり、物を投げ捨てたり、勝手に服を着せたり脱がしたりするんだとか…。
更に押してはいけないボタンを押したり、ダイヤルを回したり、スイッチを入れたり切ったりと、とにかくさまざまなことをしてしまう様なんです。
自己触知行動として現れることもあり、エイリアンハンドが顔を撫でる、手探りする、髪に指を滑らせる、つねる、引っ掻く、突く、はたく、極端な場合は自分を窒息させようとしたりする行為が見られることもあるんだとか…。
しかもこのエイリアンハンドは、持ち主の意志とは正反対のことをしてしまう傾向があるようなんです。
例えば、タバコを口にくわえて火をつけようとしても、エイリアンハンドがそれをむしりとってしまったり、電気のスイッチを入れようとすると、消してしまったりするんだとか…。
ボタンをかけようとすると、外そうとし、まるで互いに競争しているかのようだと…。
あらゆるケースにおいて、まるでエイリアンハンドが外部のなんらかの力で操られている、あるいは手そのものが意志をもっているかのように動くそうで、その手を引き離したり、制止したりしなくてはいけません。
しかも、この症状をもつ患者は、エイリアンハンドと会話したり、三人称で呼びかけたり、名前をつけたりすることもあるそうなんです。
多くの場合、これらエイリアンハンドはそれぞれはっきりした個性を持っていて、まるで持ち主とは別個の存在であるかのように見えるところが興味深い点です。
たいていは、少し困る程度で大きな被害はないそうなんですが、ときに恐ろしい体験をし、悪魔のようなものに憑りつかれてしまったと感じる患者もいるんだとか…。
症状が現れるのは、数分のこともあれば、数時間、ときには何年も続くこともあるようで、ランダムに現われますがその原因もはっきりしません。
エイリアンハンドの症例は、1908年、ドイツの神経精神病学者であるカート・ゴールドシュタインによって初めて報告されました。
ある患者の手を診ていたところ、突然、その手がひとりでに動き出しました。
手は持ち主の意志とは関係なく、例えば顔を拭いたり、目をこすったり、つかんだ物を離そうとしなかったりと、完全に自発的な動きをしました。
時に患者自身が、このわがままな手に話しかけたり、命令したりして、コントロールすることができることもあるそうです。
ですが、その動きは、意識的に手を動かしているときよりも遅く、正確でもありません。
この患者は右利きで、暴走したのは左手なんだそうですが、興味深いのは、症状が出ている間は、左手は右手と同程度の制御力と器用さで物を操作し使うことができ、暴走していないときにできることをはるかに超えていたんだそうです。
ゴールドシュタインは論文の中で、時間的、空間的認知、意志などの高い認知過程の脳構造が関わっているのではないかと提案するとともに、"運動失行の教義"と言われる、外部物体に対する自発的運動の発生に関する自分の考えを述べました。
その後、エイリアンハンド症候群の報告例は極めて少なくなり、初めて記録された後は40〜50件しか報告されず、研究もほとんど進まずに、その原因は謎のままとなっています。
まぁ、世の中には色んな病気がありますなぁ…。
この病気を聞いた時、その昔「手っちゃん」ってマンガがあったのを思いだしました。
これは、「手」のお化けが主人公で、自分の手ってわけではないんですが、独立した意志を持ち、勝手に動く「手」ってとこに共通点を見出しましたね。
作者は、つい先日お亡くなりになりニュースにもなっていた古谷三敏さんで、「ダメおやじ」ってのが代表作でございます。
ま、思いだしただけですけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月17日の木曜日でございます。
まぁまぁ暖かくなってきましたかね。
まだ暖かいは言い過ぎですが、冬ではなくなった感はありますな。
もうちょっとで、暑くなりますわ(笑)
てな春前、今日もネタにいきましょう。
今日は、ひとつ、珍しい病気のお話しでもしてみましょう。
専門家すら困惑するような興味深い症状のひとつに、自分の手が勝手に動き出し、まるで手そのものが意志を持っているかのような動きをする「エイリアンハンド症候群」と呼ばれるものがあります。
この「エイリアンハンド症候群」(AHS)は、日本語では「他人の手症候群」とも呼ばれています。
手、あるいは腕が、まるで自分ではない誰かに操られているかのように、本人の意志とは関係なく勝手に独立して動き、とんでもなく奇異なことをする、非常に奇妙で珍しい運動・神経障害とされています。
脳の損傷により引き起こされると考えられているが詳しいことはまだわかっていません。
患者本人の意思に関係なく、物に手を伸ばしたり、つかんだり、勝手なことをしてしまいます。
正常なほうの手で、勝手に動く手を抑え込んだり、頑なにつかんでいる指を無理やりはがさなくてはならなかったり、宙にあげた手を引き下ろさなくてはならないほどなんだそうです。
もっと深刻なケースでは、エイリアンハンドが無理やり口に食べ物を詰め込んだり、物を投げ捨てたり、勝手に服を着せたり脱がしたりするんだとか…。
更に押してはいけないボタンを押したり、ダイヤルを回したり、スイッチを入れたり切ったりと、とにかくさまざまなことをしてしまう様なんです。
自己触知行動として現れることもあり、エイリアンハンドが顔を撫でる、手探りする、髪に指を滑らせる、つねる、引っ掻く、突く、はたく、極端な場合は自分を窒息させようとしたりする行為が見られることもあるんだとか…。
しかもこのエイリアンハンドは、持ち主の意志とは正反対のことをしてしまう傾向があるようなんです。
例えば、タバコを口にくわえて火をつけようとしても、エイリアンハンドがそれをむしりとってしまったり、電気のスイッチを入れようとすると、消してしまったりするんだとか…。
ボタンをかけようとすると、外そうとし、まるで互いに競争しているかのようだと…。
あらゆるケースにおいて、まるでエイリアンハンドが外部のなんらかの力で操られている、あるいは手そのものが意志をもっているかのように動くそうで、その手を引き離したり、制止したりしなくてはいけません。
しかも、この症状をもつ患者は、エイリアンハンドと会話したり、三人称で呼びかけたり、名前をつけたりすることもあるそうなんです。
多くの場合、これらエイリアンハンドはそれぞれはっきりした個性を持っていて、まるで持ち主とは別個の存在であるかのように見えるところが興味深い点です。
たいていは、少し困る程度で大きな被害はないそうなんですが、ときに恐ろしい体験をし、悪魔のようなものに憑りつかれてしまったと感じる患者もいるんだとか…。
症状が現れるのは、数分のこともあれば、数時間、ときには何年も続くこともあるようで、ランダムに現われますがその原因もはっきりしません。
エイリアンハンドの症例は、1908年、ドイツの神経精神病学者であるカート・ゴールドシュタインによって初めて報告されました。
ある患者の手を診ていたところ、突然、その手がひとりでに動き出しました。
手は持ち主の意志とは関係なく、例えば顔を拭いたり、目をこすったり、つかんだ物を離そうとしなかったりと、完全に自発的な動きをしました。
時に患者自身が、このわがままな手に話しかけたり、命令したりして、コントロールすることができることもあるそうです。
ですが、その動きは、意識的に手を動かしているときよりも遅く、正確でもありません。
この患者は右利きで、暴走したのは左手なんだそうですが、興味深いのは、症状が出ている間は、左手は右手と同程度の制御力と器用さで物を操作し使うことができ、暴走していないときにできることをはるかに超えていたんだそうです。
ゴールドシュタインは論文の中で、時間的、空間的認知、意志などの高い認知過程の脳構造が関わっているのではないかと提案するとともに、"運動失行の教義"と言われる、外部物体に対する自発的運動の発生に関する自分の考えを述べました。
その後、エイリアンハンド症候群の報告例は極めて少なくなり、初めて記録された後は40〜50件しか報告されず、研究もほとんど進まずに、その原因は謎のままとなっています。
まぁ、世の中には色んな病気がありますなぁ…。
この病気を聞いた時、その昔「手っちゃん」ってマンガがあったのを思いだしました。
これは、「手」のお化けが主人公で、自分の手ってわけではないんですが、独立した意志を持ち、勝手に動く「手」ってとこに共通点を見出しましたね。
作者は、つい先日お亡くなりになりニュースにもなっていた古谷三敏さんで、「ダメおやじ」ってのが代表作でございます。
ま、思いだしただけですけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院