弘泉堂鍼灸接骨院
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環境DNA
2022年02月14日 [色々なこと]
お疲れ様です。院長です。

2月14日の月曜日でございます。

今日はバレンタインデーでございますな。

このおかし気な風習のおかげで、買いたくもないチョコを人数分買わされる女子さんも大変だと思いますけど、欲しくもないチョコを貰っちまって、お返しをしなきゃいけない男子も、結構大変なんですよね(笑)

てな感覚からか、オフィス内でのバレンタインを禁止するってな企業もあるんだとか…。

まぁ、禁止してくれたら買う必要もなくなりますしね。

では今日のネタですが、不思議な遺伝子のお話しでもしてみようかと思います。

遺伝子もしくはDNAとは、その生物なりを作っている設計図のようなものです。

つまり、その設計図、遺伝子情報を詳しく調べれば、あらゆることが分かるわけですね。

で、そのDNAなんですが、私たちが何気なく吸い込んでいる空気にも含まれています。

これは環境DNA(eDNA)と呼ばれるもので、そこに生息する生物由来のDNAです。

ということは、空気中の環境DNAを調べれば、その周辺に生息する動物を特定することができるはず…。

そう考えたデンマークとイギリスの研究グループは、動物園に行き、数十種の環境DNAを掃除機のようなもので吸い込み、分析する手法を考案したんだそうです。

その結果、何の動物のDNAかを特定することができたそうなんです。

この手法を使えば、絶滅が危惧される動物や、地域の生態系に悪影響を与える侵略的な外来種の分布を把握するうえで、強力なツールになると期待されているんです。

ある地域の生態系を守るには、そこにどのような動植物が存在するのかきちんと把握することが大切です。

しかし実際にそれをやるのは、やたらと手間がかかります。

人間がどんなに探しても、簡単に動物が姿を見せてくれるとは限らないですからね。。

ですから、ドキュメンタリー映像なんかでも、隠しカメラを仕掛けたり、フンのような動物が残した痕跡を頼りにその存在を確認したりと、とても時間がかかる作業になり、しかも確実ではありません。

そりゃ、そこにいるすべての動物が隠しカメラで捉えられるかと言えば、そうでもないですし、形跡を残さない動物もいます。

そこでコペンハーゲン大学とロンドン大学クイーン・メアリー校の研究グループは、それぞれ独自にその解決策を模索しました。

それは空気中に漂う「環境DNA」を吸い取って集める、「DNAバキューム」と呼ばれる方法なんです。

人間の生活でも同じ事が言えます。

数時間ごとにトイレに行くでしょうし、髪をブラシでとかせば、髪の毛が抜け、フケや皮脂が落ちます。

このように動物は生きながら、排泄物・毛・皮膚・羽といったDNAを含んだ体の断片を周囲に撒き散らしているわけですね。

これら「環境DNA」は土・水・空気など、ありとあらゆるところに残っています。

ですから、これを集めて分析すれば、周辺にいる動物を特定することができると考えたわけです。

コペンハーゲン大学の研究グループは、フィルターやファンを使ってコペンハーゲン動物園の空気を吸い込み、そこに環境DNAがないか調べてみることにしました。

「その結果には驚かされました」と、クリスティン・ボーマン准教授は語っています。

哺乳類・鳥・カエル・トカゲ・魚など、49種の動物を特定することができたんだそうです。

熱帯雨林のブースでは、ナマケモノやボア、小さな池で飼育されているグッピーといった動物の痕跡も見つかったんだとか…。

屋外ブースでも、ダチョウ、ホロホロチョウ、キリン、シマウマ、インパラ、オカピ、サイなど、その周辺で飼育されている多くの動物を確認することができました。

こうして集められた環境DNAのほとんどは、動物園で飼育されている種のものでした。

ま、それは当たり前ですわね。

ですが、やはり中にはイヌやネコ、ネズミのような園内で飼育されていない動物や、飼育動物に餌として与えられている魚のDNAも見つかったそうなんです。

「空気はあらゆるものに触れるので、そこが難しいところです。

つまりサンプルが汚染されるリスクが高いのです」と、研究グループのクリスティーナ・リンガード博士は説明しています。

そのため、それが動物園で飼育されている動物のDNAなのかどうかきちんと区別するために、検査はきわめて厳密な手法で行う必要があるということです。

他方、ロンドン大学クイーン・メアリー校のグループも、ハマートン動物公園で同様の調査を行っています。

こちらでは、園内の70ヶ所で空気を吸い込んだところ、25種の動物DNAを採取することに成功。

そのうち17種は園内で飼育されている動物で、残りは周辺で生息する野生動物のものだったそうです。

中には絶滅危惧種であるハリネズミの一種のDNAもあったそうです。

こうした環境に残されたDNAの分析は、特に水の中の生物を探るためによく使われる方法なんだそうです。

ですが今回の研究は、空気中に漂う環境DNAもまた、陸上の動物を把握するうえで有力な手がかりになるだろうことを示しています。

世界的な生物多様性の喪失は、動物種をモニタリングする新たな方法が必要であることを意味します。

空気中の環境DNAは、乾燥した陸上で生物多様性をマッピングし、動物の分布をモニタリングする力に革命を起こす可能性があるわけですね。

これを利用すれば、侵略的な外来種を監視したり、洞窟のような近づくことが難しい場所に生息する動物の存在を明らかにすることもできるかもしれません。

それは地球上に生息する豊かな生物を守るうえで、欠かせない知識や情報をもたらしてくれるでしょうね。

ではまた〜。









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