弘泉堂鍼灸接骨院
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サーモンプラスチック
2022年01月11日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。

1月11日の火曜日でございます。

さぁ、正月明けからの三連休明けもあけ、いよいよ本格始動ですな。

ボチボチ本気出さないと、1月も1/3が過ぎてますからね。

昨日は、プラスチック問題とアメリカの消費についてのお話しをしましたが、今日はその先、新しいプラスチックのあり方についてのお話しでもしてみたいと思います。

便利で使い勝手の良いプラスチックが大量に使用されたことで発生した様々な問題に直面した今、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)が掲げられ、世界中で取り組みが行われています。

自然に分解されにくいプラスチックが大量に海に流出したり、燃やすことで温室効果ガスが発生したり、マイクロプラスチックが体内に取り込まれ蓄積されたりと、自然環境に悪影響を及ぼしているのは周知の事実となりました。

そして今日のネタは、プラスチックの代替え素材が模索される中、「鮭(サケ)の精子から抽出したDNAを主原料とした環境にやさしいプラスチックが開発されたって事らしいんです。

少々変わり種ではありますが、普通のプラスチックと同じように使うことができるんだそうです。

それでいて、製造で排出される二酸化炭素が従来より圧倒的に少なく、自然に分解され、リサイクルも可能なバイオプラスチックなんだとか…。

最新の研究によると、新しいバイオプラスチック作りは、まず鮭の精子からDNAを抽出するところから始まります。

これを植物油由来の化学物質と混ぜあわせると、ドロドロとしたハイドロゲルになるので、これを求める形状の型にはめて、フリーズドライで水分を飛ばしてやればいいだけなんだそうです。

これを考案した天津大学のグループは、このプロセスを「アクア・ウェルディング(水溶接)」と呼んでいるそうです。

それによって作られたマグカップがこれだそうです。

ちょっと、不格好すぎますが、まぁ使えるならねぇ…。

まぁ、これらの完成度は今後上がっていくでしょうから、まずはこの鮭プラスチックの特性をみていきましょう。

食器として使うには抵抗を感じないでもない素材をあえて開発したのは、このバイオプラスチックがすこぶるエコだからです。

石油を原料とする一般的なプラスチックは、その製造プロセスで二酸化炭素が排出され、有害物質も使われます。

しかも自然分解されにくく、完全に分解出来たとしても、何百年もかかると言われています。

またプラスチックは、リサイクル可能とされていますが、ほとんどは焼却か、埋めて処分するのが現実です。

焼却するとさらに温室効果ガスが発生し二次災害も起るわけです。

石油由来のプラスチックに代わり、藻類・コーンスターチ・おがくずなどを使った生分解性のプラスチックも開発されています。

ですが、二酸化炭素排出量は少ないとされながら、実際には、それを作るために化石燃料のエネルギーが使われており、本当にエコかどうかは議論の対象となっていたりします。

一方、鮭精子由来のバイオプラスチックの場合、製造プロセスで排出される二酸化炭素が、石油由来のものより97%も少ないそうなんです。

またリサイクルもできるようなんです。

DNAを分解する酵素を加えてやるだけでいいそうで、それどころか、水につけるだけで、またドロドロしたハイドロゲルに戻ってしまうということです。

なので、マグカップとして使うのはあまりオススメできないかもしれないと研究者は言っております。

防水コーティングを行うとリサイクルが難しくなるからです。

ですが、いわゆる使い捨てのプラスチック容器などなら、問題ないようなんですね。

このプラスチック容器が、全てこれらのバイオプラスチックに代わったとしたら、それだけでかなりの削減が出来るでしょう。

例えば、魚の切り身が売られてる容器が、鮭の精子由来のプラスチックとか、なんかいいじゃないですかね(笑)

まぁ、別に魚の切り身じゃなくても食品トレーにはもってこいなんじゃないでしょうか…。

なお、このバイオプラスチックの原料は、必ずしも鮭の精子である必要はなく、同様のDNAがある他の魚や有機材料を使用することも可能だということらしいです。

この鮭精子プラスチックが、商品化されるかどうかは別として、これからはこういった商品開発が盛んになっていくでしょう。

昨日も言いましたが、全ては我々が利便性を追い求めた結果です。

何としても、我々の力で、そして我々の代で、なんとかしておかなきゃいけません。

でないと、地球にも未来の人類にも、申し訳ないですもんね。

一消費者に出来ることは本当に限られています。

こういった、もっと大きな力が働いてくれると、この問題も前に進むでしょう。

さらなる研究に期待しましょう。

ではまた〜。








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