細菌がん治療
2021年12月13日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
12月13日の月曜日でございます。
毎日寒くなってきましたね。
新型コロナもだいぶ大人しくなってきた感がありますが、油断は禁物ですぜ。
これからの冬場は、マスクしててもまだ楽ですもんね。
やっぱり、マスクに手洗いは必須ですよね。
で、このマスク着用、コロナ以外にも効果があったようなんです。
というのも、2020年の日本人の死亡原因なんですが、一位はもちろん、悪性新生物、あわゆる、がんですね。
男性は、肺がん、女性は大腸がんが一番の死因となっています。
次いで、心疾患がならび、ここで第三位が「肺炎」だったのですが、2020年の統計では、「老衰」に順位を奪われています。
つまり、肺炎による死亡が、コロナが流行っていたにもかかわらず、減少しているわけなんです。
これは、マスク着用や外出の自粛が徹底され、コロナ以外の呼吸器疾患予防につながったと考えられるわけですね。
と、マスクの効果について再認識させられたわけですが、今日のネタは、そこではなく…。
長年、死因のナンバーワンに君臨している「がん」の新しい治療法についてのお話しです。
厚生労働省のデータによると、はじめて悪性新生物が死亡原因の1位になったのは、1981年ですから、もう40年トップに輝いてるわけです。
てことは、この「がん」を克服できれば、もう人が死ぬ率がかなり減るわけですよね。
まぁ、それが良いか悪いかは別として、新たながん治療の方法をご紹介しましょう。
オーストラリア国立大学の研究グループは、とても斬新ながん治療の開発を進めています。
それは腫瘍に細菌の死骸を注射するというものなんだそうです。
細菌の死骸が注入されると、免疫系が異物の侵入を感知します。
すると、がん細胞までも攻撃対象となり殺されてしまうんだそうです。
すでにキャンベラ病院で第I相試験が行われており、その結果が報告されています。
研究の中心人物オード・ファーラー准教授は、やり方はとてもシンプルだと語ります。
細菌(マイコバクテリウム属)の死骸入りのオイルを生理食塩水を混ぜ、そうしてできた歯磨き粉のような乳剤を、がんに注射するだけなんだとか…。
すると免疫系が死骸を異物と認識し、「キラーT細胞」を集めて排除しようとします。
その時、がん細胞までをも敵と認識して、殺しにかかるのだそうです。
こうして免疫が強化された結果、注射した部位だけでなく、転移したがん細胞まで死滅するって理屈だそうです。
なんか…
ホンマに簡単ですな(笑)
治験では、安全性と有効性について有望な結果が得られていそうで、ファーラー准教授によると、ほかにもいくつか利点があるという話しです。
まず投与が簡単で、その回数もほんの数回でいいとのこと。
一般的な化学療法や放射線治療では、長期にわたって繰り返し治療を施さねばなりません。
しかし今回の治験では、6週間間隔で、たった2回死んだ細菌入りの乳剤が注射されたのみだと言いますから、これはホントに楽ですね。
また副作用も軽いそうなんです。
一部の患者から、注射後1時間ほどちくっとした痛みが続いたと報告されているそうですが、その程度なんだとか…。
一晩ほど熱が出た患者もいたそうですが、それは免疫系がきちんと作用している証拠でもあると考えられます。
「化学療法や放射線療法の副作用に比べれば、些細なもの」と、ファーラー准教授は説明しています。
しかも安いんだそうです。
投与1回分の費用は、たったの5〜20ドル(570〜2280円)でいけるそうですから、これはかなりのローコストでしょう。
ほかの免疫療法を試そうものなら、4万ドル(約450万円)はかかると言われていますから…。
これほどの低コストならば、途上国でも利用できるでしょうしね。
一方、欠点としては、腫瘍に直接注射しなければならないため、手が届きにくい部位や血液のがんなどには使えないことが挙げられます。
ちなみに、がんの治療に細菌の死骸を使うというアイデアは、すでに100年以上前にあったのだそうです。
免疫療法の創始者の1人として知られるアメリカの外科医ウィリアム・コーリーが、1890年代にがん患者でその実験を行なっていたんだそうです。
しかし実際に治験を行なったのは、今回のオーストラリア国立大学のグループが初めてとのことです。
ファーラー准教授らは今、第II相試験の準備を進めています。
そして、その時は死骸だけでなく、「阻害剤」の併用も検討しているそうです。
阻害剤は、T細胞のブレーキを解除する作用があります。
細菌の死骸によって免疫系が強化され、しかもそれを抑えるブレーキが外れてしまえば、相乗効果でよりいっそうの治療効果が見込めるとのことです。
なんか、そこまでいくと、他になんか問題が出そうな気もしますが、まだ実験段階ですからまずは、キッチリ研究してもらいたいですね。
とは言え、40年以上も死亡原因のトップに立つ「がん」。
人類の最大の敵だと言う事は間違いないでしょう。
その最大の敵に打ち勝つ日も、近いのかもしれませんね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月13日の月曜日でございます。
毎日寒くなってきましたね。
新型コロナもだいぶ大人しくなってきた感がありますが、油断は禁物ですぜ。
これからの冬場は、マスクしててもまだ楽ですもんね。
やっぱり、マスクに手洗いは必須ですよね。
で、このマスク着用、コロナ以外にも効果があったようなんです。
というのも、2020年の日本人の死亡原因なんですが、一位はもちろん、悪性新生物、あわゆる、がんですね。
男性は、肺がん、女性は大腸がんが一番の死因となっています。
次いで、心疾患がならび、ここで第三位が「肺炎」だったのですが、2020年の統計では、「老衰」に順位を奪われています。
つまり、肺炎による死亡が、コロナが流行っていたにもかかわらず、減少しているわけなんです。
これは、マスク着用や外出の自粛が徹底され、コロナ以外の呼吸器疾患予防につながったと考えられるわけですね。
と、マスクの効果について再認識させられたわけですが、今日のネタは、そこではなく…。
長年、死因のナンバーワンに君臨している「がん」の新しい治療法についてのお話しです。
厚生労働省のデータによると、はじめて悪性新生物が死亡原因の1位になったのは、1981年ですから、もう40年トップに輝いてるわけです。
てことは、この「がん」を克服できれば、もう人が死ぬ率がかなり減るわけですよね。
まぁ、それが良いか悪いかは別として、新たながん治療の方法をご紹介しましょう。
オーストラリア国立大学の研究グループは、とても斬新ながん治療の開発を進めています。
それは腫瘍に細菌の死骸を注射するというものなんだそうです。
細菌の死骸が注入されると、免疫系が異物の侵入を感知します。
すると、がん細胞までも攻撃対象となり殺されてしまうんだそうです。
すでにキャンベラ病院で第I相試験が行われており、その結果が報告されています。
研究の中心人物オード・ファーラー准教授は、やり方はとてもシンプルだと語ります。
細菌(マイコバクテリウム属)の死骸入りのオイルを生理食塩水を混ぜ、そうしてできた歯磨き粉のような乳剤を、がんに注射するだけなんだとか…。
すると免疫系が死骸を異物と認識し、「キラーT細胞」を集めて排除しようとします。
その時、がん細胞までをも敵と認識して、殺しにかかるのだそうです。
こうして免疫が強化された結果、注射した部位だけでなく、転移したがん細胞まで死滅するって理屈だそうです。
なんか…
ホンマに簡単ですな(笑)
治験では、安全性と有効性について有望な結果が得られていそうで、ファーラー准教授によると、ほかにもいくつか利点があるという話しです。
まず投与が簡単で、その回数もほんの数回でいいとのこと。
一般的な化学療法や放射線治療では、長期にわたって繰り返し治療を施さねばなりません。
しかし今回の治験では、6週間間隔で、たった2回死んだ細菌入りの乳剤が注射されたのみだと言いますから、これはホントに楽ですね。
また副作用も軽いそうなんです。
一部の患者から、注射後1時間ほどちくっとした痛みが続いたと報告されているそうですが、その程度なんだとか…。
一晩ほど熱が出た患者もいたそうですが、それは免疫系がきちんと作用している証拠でもあると考えられます。
「化学療法や放射線療法の副作用に比べれば、些細なもの」と、ファーラー准教授は説明しています。
しかも安いんだそうです。
投与1回分の費用は、たったの5〜20ドル(570〜2280円)でいけるそうですから、これはかなりのローコストでしょう。
ほかの免疫療法を試そうものなら、4万ドル(約450万円)はかかると言われていますから…。
これほどの低コストならば、途上国でも利用できるでしょうしね。
一方、欠点としては、腫瘍に直接注射しなければならないため、手が届きにくい部位や血液のがんなどには使えないことが挙げられます。
ちなみに、がんの治療に細菌の死骸を使うというアイデアは、すでに100年以上前にあったのだそうです。
免疫療法の創始者の1人として知られるアメリカの外科医ウィリアム・コーリーが、1890年代にがん患者でその実験を行なっていたんだそうです。
しかし実際に治験を行なったのは、今回のオーストラリア国立大学のグループが初めてとのことです。
ファーラー准教授らは今、第II相試験の準備を進めています。
そして、その時は死骸だけでなく、「阻害剤」の併用も検討しているそうです。
阻害剤は、T細胞のブレーキを解除する作用があります。
細菌の死骸によって免疫系が強化され、しかもそれを抑えるブレーキが外れてしまえば、相乗効果でよりいっそうの治療効果が見込めるとのことです。
なんか、そこまでいくと、他になんか問題が出そうな気もしますが、まだ実験段階ですからまずは、キッチリ研究してもらいたいですね。
とは言え、40年以上も死亡原因のトップに立つ「がん」。
人類の最大の敵だと言う事は間違いないでしょう。
その最大の敵に打ち勝つ日も、近いのかもしれませんね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院