hikikomori
2021年12月08日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
12月8日の水曜日でございます。
だんだん寒さが厳しくなってきてますなぁ。
こう寒いと外に出るのがホントに嫌になります。
そんな引きこもり状態な冬場ですが、今日のネタもそんな引きこもりのお話しです。
日本語の中には、そのまま世界共通で使える言葉が、いくつかあります。
例えば、「寿司」、「天ぷら」、「すき焼き」なんかは有名ですよね。
最近では、震災の影響で、「津波」なんて言葉も、世界でそのまま使われるようになりました。
そんな、世界で使える日本語の中に、「引きこもり」ってのも加わってるみたいなんですよ。
以前から社会問題となっている「引きこもり」は、仕事や学校に行けず家にとじこもり、家族以外とほとんど交流がない人の状況を指す日本語ですが、今やその言葉は「Hikikomori」として世界共通語になっているんだとか…。
誰でも時にはひとりになりたいと思うものです。
そして、ひとりで過ごす時間は己のアイデンティティを追求する上で大切なものと言えるでしょう。
しかし立ち上がるきっかけをつかむことができず、長期間いつまでも続くようなら、本人だけでなく、家族全体の人生を狂わせてしまう事になります。
名古屋大学の精神医学者、古橋忠明准教授などの研究によりますと、昨今のコロナ禍で引きこもりが増加するリスクが世界的に高まっているそうです。
そりゃ、巣ごもりせーって指令が出てたしねぇ…。
日本では約100万人が経験しているとされる「引きこもり」という言葉は、1998年に精神科医の斎藤環教授が考案したと言われています。
当時、日本は就職氷河期と呼ばれる時代で、多くの若者たちが就職活動に挫折していました。
その羞恥心に耐えられなかった彼らは、人目を避けるために他者との交流を断ち、自室から出てこなくなりました。
そうした若者たちの症状は、深刻なものでありながら、従来の精神疾患の診断基準に当てはまりませんでした。
現在、引きこもりははっきりとした精神疾患ではなく、社会文化的なメンタルヘルス現象だと考えられています。
その特徴としては、まず「6か月以上、家庭にとどまり続けている状態」が挙げられます。
彼らは「意味のある社会的関係から切り離され」、「著しい苦痛を感じて」います。
また「誰かと関わる可能性がある行為を避け」、「基本的なセルフケア」をしません。
物理的に孤立しているだけでなく、「心理的にも極端なまでに社会から離れて」おり、学校や職場など、人と積極的に関わらねばならない場所に行けなくなるわけです。
中にはインターネットを通じて外の世界とつながる人もいるかもしれませんが、人付き合いはしなくなります。
引きこもりのきっかけになるのは、試験の落第や就職の失敗といった、羞恥心や挫折のトラウマである事が多いようです。
ただし日本の場合、集団として同一であることへの圧力や人目を気にする意識が強いことが、いっそう人々を引きこもりに追いやっている可能性があると考えられます。
そうした人たちは、社会によって定められた「普通」の人生から身を引くことで、もう二度とトラウマを味わうことがないよう身を守っているわけなんですね。
一方、フランスにはまた別の特徴があるそうなんです。
古橋准教授らがフランスで行った調査よると、フランスの引きこもりの多くは、社会から忘れられたいと考えているようなんです。
にもかかわらず、自分が捨てた世界を忘れられなく、そうしようとも思っていないんだとか…。
オンラインゲームやSNSを介して、「社会的死」の状態で世界を受動的に観察します。
また自閉症、うつ病、社会不安症、広場恐怖症との関連性も指摘されています。
そして、引きこもりは、本人だけでなく、家族の生活にも大きな影響を与えます。
一般に引きこもりの親は、子供が生活できるようきちんと面倒を見ます。
しかし、このために引きこもりの人が周囲に助けるを求めるきっかけが失われてしまうという背景もあるわけです。
まぁ、引きこもれるだけの状況がないと、引きこもりたくても引きこもれないですもんね。
またコロナ禍による苦境は、引きこもりを増やす恐れがあると、古橋准教授らは警鐘を鳴らしています。
社会経済活動が停滞したおかげで、将来を悲観したり、失業して挫折を味わっていたとしたら、それが引きこもりの引き金になると考えられるからですね。
一方、リモートワークの普及といったライフスタイルの変化は、以前に比べれば引きこもり生活を許容できるものにする可能性もあるわけです。
なるほど…。
リモートワークのみで完結してしまえる仕事なら、ホントに自立した引きこもりが可能なんですよね。
ですが、これらが健全でない事は誰しもが理解出来ます。
では、この引きこもりから立ち直る方法としては、「身体活動」「社会と関わる力の回復」「学校や仕事への復帰へ向けた段階的なアプローチ」などが主なやり方だとされています。
とは言っても、引きこもってる人が、積極的に動きだすキッカケがなければ、周りがどうサポートしようと無理な気もしますけどねぇ…。
いずれにせよ、家族に引きこもる人がいるのなら、それを家庭の問題として抱え込まないことが大事だそうです。
できるだけ早く専門の機関に相談してみましょう。
今はオンライン相談などもあるようですし、各自治体で窓口が設けられているんだとか…。
まぁ、引きこもりとは言えなくても、出来るだけ他者との関わりを避けようとする傾向にある人って、割と多いと思います。
これも、現代人の気質なんでしょうかね。
とは言え、人との関わりを完全に絶つことなど、到底無理な話です。
自分の中で、出来る範囲を決めて、そこまではってラインだけでも頑張るしかないでしょう。
と、わたくし院長は思います。
生き辛い世の中ですから、気持ちは分からなくはないですけどね…。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月8日の水曜日でございます。
だんだん寒さが厳しくなってきてますなぁ。
こう寒いと外に出るのがホントに嫌になります。
そんな引きこもり状態な冬場ですが、今日のネタもそんな引きこもりのお話しです。
日本語の中には、そのまま世界共通で使える言葉が、いくつかあります。
例えば、「寿司」、「天ぷら」、「すき焼き」なんかは有名ですよね。
最近では、震災の影響で、「津波」なんて言葉も、世界でそのまま使われるようになりました。
そんな、世界で使える日本語の中に、「引きこもり」ってのも加わってるみたいなんですよ。
以前から社会問題となっている「引きこもり」は、仕事や学校に行けず家にとじこもり、家族以外とほとんど交流がない人の状況を指す日本語ですが、今やその言葉は「Hikikomori」として世界共通語になっているんだとか…。
誰でも時にはひとりになりたいと思うものです。
そして、ひとりで過ごす時間は己のアイデンティティを追求する上で大切なものと言えるでしょう。
しかし立ち上がるきっかけをつかむことができず、長期間いつまでも続くようなら、本人だけでなく、家族全体の人生を狂わせてしまう事になります。
名古屋大学の精神医学者、古橋忠明准教授などの研究によりますと、昨今のコロナ禍で引きこもりが増加するリスクが世界的に高まっているそうです。
そりゃ、巣ごもりせーって指令が出てたしねぇ…。
日本では約100万人が経験しているとされる「引きこもり」という言葉は、1998年に精神科医の斎藤環教授が考案したと言われています。
当時、日本は就職氷河期と呼ばれる時代で、多くの若者たちが就職活動に挫折していました。
その羞恥心に耐えられなかった彼らは、人目を避けるために他者との交流を断ち、自室から出てこなくなりました。
そうした若者たちの症状は、深刻なものでありながら、従来の精神疾患の診断基準に当てはまりませんでした。
現在、引きこもりははっきりとした精神疾患ではなく、社会文化的なメンタルヘルス現象だと考えられています。
その特徴としては、まず「6か月以上、家庭にとどまり続けている状態」が挙げられます。
彼らは「意味のある社会的関係から切り離され」、「著しい苦痛を感じて」います。
また「誰かと関わる可能性がある行為を避け」、「基本的なセルフケア」をしません。
物理的に孤立しているだけでなく、「心理的にも極端なまでに社会から離れて」おり、学校や職場など、人と積極的に関わらねばならない場所に行けなくなるわけです。
中にはインターネットを通じて外の世界とつながる人もいるかもしれませんが、人付き合いはしなくなります。
引きこもりのきっかけになるのは、試験の落第や就職の失敗といった、羞恥心や挫折のトラウマである事が多いようです。
ただし日本の場合、集団として同一であることへの圧力や人目を気にする意識が強いことが、いっそう人々を引きこもりに追いやっている可能性があると考えられます。
そうした人たちは、社会によって定められた「普通」の人生から身を引くことで、もう二度とトラウマを味わうことがないよう身を守っているわけなんですね。
一方、フランスにはまた別の特徴があるそうなんです。
古橋准教授らがフランスで行った調査よると、フランスの引きこもりの多くは、社会から忘れられたいと考えているようなんです。
にもかかわらず、自分が捨てた世界を忘れられなく、そうしようとも思っていないんだとか…。
オンラインゲームやSNSを介して、「社会的死」の状態で世界を受動的に観察します。
また自閉症、うつ病、社会不安症、広場恐怖症との関連性も指摘されています。
そして、引きこもりは、本人だけでなく、家族の生活にも大きな影響を与えます。
一般に引きこもりの親は、子供が生活できるようきちんと面倒を見ます。
しかし、このために引きこもりの人が周囲に助けるを求めるきっかけが失われてしまうという背景もあるわけです。
まぁ、引きこもれるだけの状況がないと、引きこもりたくても引きこもれないですもんね。
またコロナ禍による苦境は、引きこもりを増やす恐れがあると、古橋准教授らは警鐘を鳴らしています。
社会経済活動が停滞したおかげで、将来を悲観したり、失業して挫折を味わっていたとしたら、それが引きこもりの引き金になると考えられるからですね。
一方、リモートワークの普及といったライフスタイルの変化は、以前に比べれば引きこもり生活を許容できるものにする可能性もあるわけです。
なるほど…。
リモートワークのみで完結してしまえる仕事なら、ホントに自立した引きこもりが可能なんですよね。
ですが、これらが健全でない事は誰しもが理解出来ます。
では、この引きこもりから立ち直る方法としては、「身体活動」「社会と関わる力の回復」「学校や仕事への復帰へ向けた段階的なアプローチ」などが主なやり方だとされています。
とは言っても、引きこもってる人が、積極的に動きだすキッカケがなければ、周りがどうサポートしようと無理な気もしますけどねぇ…。
いずれにせよ、家族に引きこもる人がいるのなら、それを家庭の問題として抱え込まないことが大事だそうです。
できるだけ早く専門の機関に相談してみましょう。
今はオンライン相談などもあるようですし、各自治体で窓口が設けられているんだとか…。
まぁ、引きこもりとは言えなくても、出来るだけ他者との関わりを避けようとする傾向にある人って、割と多いと思います。
これも、現代人の気質なんでしょうかね。
とは言え、人との関わりを完全に絶つことなど、到底無理な話です。
自分の中で、出来る範囲を決めて、そこまではってラインだけでも頑張るしかないでしょう。
と、わたくし院長は思います。
生き辛い世の中ですから、気持ちは分からなくはないですけどね…。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院