ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)
2021年07月01日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
7月1日の木曜日でございます。
ついに7月、夏の入り口ですな。
まだまだ梅雨で鬱陶しいですが、もうすぐ灼熱地獄がやってきますぜ。
あんまり暑いと、頭も体もボーっとしてきますが、今日のネタは、そんな頭の中のミラクルなお話です。
なんと、頭の中で文字を想像すると、その通りに文字入力できる脳インプラント技術が開発されたそうなんです。
脳波や脳の刺激により、脳とコンピューターをつなぐ「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」の技術は急速に発展しています。
最近ではサルにゲームプレイをさせることまで可能になってきています。
ですが本来の目的は、サルにゲームをさせることでは当然ありません。
人間にとって実用的なものを開発することですな。
たとえば体が不自由な人でもBCIを通じてコンピューターに文字を入力することができれば、素晴らしいでしょう。
で、最新の研究によれば、頭の中で実際に手で文字を書いていることを想像することで、コンピューターに文字入力できるようになったそうなんです。
実はこれまでも脳にチップを埋め込み、ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)を介してコンピューターに文字を入力することはできてたんですね。
思考でカーソルを操作し、それによって画面に表示されたキーボードをタイプするんですな。
ですがこのやり方の場合、カーソルをキーからキーへと移動させなければなりませんから、入力にどうしても時間がかかってしまいます。
それだけでなく、利用者はカーソルの移動を常に意識しつつ、キーを押すタイミングも決めねばならないので、かなりの集中力が必要なんだとか…。
そもそも操作の学習に時間がかかるという欠点もありました。
そこで米ハワード・ヒューズ医学研究所などのグループが考案したのが、頭の中で文字を手書きすることで入力するという方法なんだそうです。
ペンで文字を書くとき、脳の中には文字を書こうという意図が形成されます。
その意図をうまく拾い上げることができれば、BCIを経由してコンピューターに入力できるかもしれないわけです。
ですが、残念なことにそのプロセスはあまり解明されていません。
一方、そうした意図が運動皮質に伝えられて筋肉の動作に変換されるプロセスなら比較的詳しく知られています。
そこで研究グループは、麻痺で体が動かなくなった患者の「運動前野」にインプラントを2つ移植し、文字を書くために筋肉を動かそうとする意図を検出することにしたそうです。
その上で、被験者に手書きの文字を書いているところを想像してもらい、その最中の神経活動を記録。
それをニューラルネットワークに学習させて、神経活動からどんな文字を書こうとしているのか予測できないか試みました。
その結果、前もって定められた文章なら1分間で90文字(自由記述なら75字)まで入力できるようになったとのこと。
思考の発生から文字が表示されるまでの時間は0.5秒。
エラーの発生率は5%程度でかなり正確ですが、自動修正機能を使えばさらに1%にまで下げることができたそうです。
カーソル操作式の文字入力の場合、毎分25文字が限界だったので、それに比べれば大きな改善といえるでしょう。
ですが、このシステムは完成品どころか試作機ですらありません。
まだまだこれから作り上げていく段階です。
たとえば実験に参加した被験者はたった1人なので、ほかの人でもうまく動作してくれるのかわかりません。
また今回試されたのはシンプルなアルファベットのみで、大文字や数字、句読点といった記号は手付かずのままです。
確かに、画数の少ない文字なんかだと、誤作動しそうですよね。
さらに時間が経つとインプラントの挙動が変化するという問題もあるようで、どうやらその原因はインプラントの位置が微妙にズレてくるか、脳組織に傷がついてしまうためであるようなんですが、そのおかげで1週間に1度は調整し直さなければならないそうなんです。
これもかなりの手間になりますし患者の負担も大きくなってしまいます。
とは言え、研究自体はまだ始まったばかりですし、有望な研究結果と言えるでしょう。
これまでに比べて大幅に入力速度を上げることができたわけですし、間違いも少ないわけですしね。
またこの結果はBCIを利用したブラインドタッチの可能性を示唆してもいるそうです。
つまり、手書きを想像するのではなく、普通にキーボードを叩くところを想像するだけで入力できるようになるかもしれないそうです。
まぁ、原理的には同じようなもんでしょうから可能なんでしょう。
この研究も今後が楽しみですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月1日の木曜日でございます。
ついに7月、夏の入り口ですな。
まだまだ梅雨で鬱陶しいですが、もうすぐ灼熱地獄がやってきますぜ。
あんまり暑いと、頭も体もボーっとしてきますが、今日のネタは、そんな頭の中のミラクルなお話です。
なんと、頭の中で文字を想像すると、その通りに文字入力できる脳インプラント技術が開発されたそうなんです。
脳波や脳の刺激により、脳とコンピューターをつなぐ「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」の技術は急速に発展しています。
最近ではサルにゲームプレイをさせることまで可能になってきています。
ですが本来の目的は、サルにゲームをさせることでは当然ありません。
人間にとって実用的なものを開発することですな。
たとえば体が不自由な人でもBCIを通じてコンピューターに文字を入力することができれば、素晴らしいでしょう。
で、最新の研究によれば、頭の中で実際に手で文字を書いていることを想像することで、コンピューターに文字入力できるようになったそうなんです。
実はこれまでも脳にチップを埋め込み、ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)を介してコンピューターに文字を入力することはできてたんですね。
思考でカーソルを操作し、それによって画面に表示されたキーボードをタイプするんですな。
ですがこのやり方の場合、カーソルをキーからキーへと移動させなければなりませんから、入力にどうしても時間がかかってしまいます。
それだけでなく、利用者はカーソルの移動を常に意識しつつ、キーを押すタイミングも決めねばならないので、かなりの集中力が必要なんだとか…。
そもそも操作の学習に時間がかかるという欠点もありました。
そこで米ハワード・ヒューズ医学研究所などのグループが考案したのが、頭の中で文字を手書きすることで入力するという方法なんだそうです。
ペンで文字を書くとき、脳の中には文字を書こうという意図が形成されます。
その意図をうまく拾い上げることができれば、BCIを経由してコンピューターに入力できるかもしれないわけです。
ですが、残念なことにそのプロセスはあまり解明されていません。
一方、そうした意図が運動皮質に伝えられて筋肉の動作に変換されるプロセスなら比較的詳しく知られています。
そこで研究グループは、麻痺で体が動かなくなった患者の「運動前野」にインプラントを2つ移植し、文字を書くために筋肉を動かそうとする意図を検出することにしたそうです。
その上で、被験者に手書きの文字を書いているところを想像してもらい、その最中の神経活動を記録。
それをニューラルネットワークに学習させて、神経活動からどんな文字を書こうとしているのか予測できないか試みました。
その結果、前もって定められた文章なら1分間で90文字(自由記述なら75字)まで入力できるようになったとのこと。
思考の発生から文字が表示されるまでの時間は0.5秒。
エラーの発生率は5%程度でかなり正確ですが、自動修正機能を使えばさらに1%にまで下げることができたそうです。
カーソル操作式の文字入力の場合、毎分25文字が限界だったので、それに比べれば大きな改善といえるでしょう。
ですが、このシステムは完成品どころか試作機ですらありません。
まだまだこれから作り上げていく段階です。
たとえば実験に参加した被験者はたった1人なので、ほかの人でもうまく動作してくれるのかわかりません。
また今回試されたのはシンプルなアルファベットのみで、大文字や数字、句読点といった記号は手付かずのままです。
確かに、画数の少ない文字なんかだと、誤作動しそうですよね。
さらに時間が経つとインプラントの挙動が変化するという問題もあるようで、どうやらその原因はインプラントの位置が微妙にズレてくるか、脳組織に傷がついてしまうためであるようなんですが、そのおかげで1週間に1度は調整し直さなければならないそうなんです。
これもかなりの手間になりますし患者の負担も大きくなってしまいます。
とは言え、研究自体はまだ始まったばかりですし、有望な研究結果と言えるでしょう。
これまでに比べて大幅に入力速度を上げることができたわけですし、間違いも少ないわけですしね。
またこの結果はBCIを利用したブラインドタッチの可能性を示唆してもいるそうです。
つまり、手書きを想像するのではなく、普通にキーボードを叩くところを想像するだけで入力できるようになるかもしれないそうです。
まぁ、原理的には同じようなもんでしょうから可能なんでしょう。
この研究も今後が楽しみですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院