弘泉堂鍼灸接骨院
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Super bug(スーパー耐性菌)3
2021年06月11日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。

6月11日の金曜日でございます。

6月も前半をすぎましたが、まだまだ梅雨でございますな。

今年は梅雨入りが早かった分、今のところ晴れる日も多いです。

去年もでしたが、今年もコロナな梅雨ですから、鬱陶しさは倍増です。

あ、でも去年の分もいれれば、四倍増かもねぇ。

こういう不穏なものって長く続けばそれだけストレスも比例して増えていきます。

かなり長くなってますし、だいぶ耐性もついてきたんですけど、やはり落ち着きある暮らしに戻りたいですよね。

これ、コロナウイルスが少しでも残っていたら、そのうちワクチンが効かない「変異ウイルス」が登場します。

彼らも生き物(正確にはウイルスは生き物とは定義されてませんが…)ですから、出来るだけ変異して活動しようとします。

毎年、毎年、新しい変異ウイルスなんかが出てきた日にゃ、ワクチンも間に合いませんし、感染力がドンドン高くなったりしたくらいなら、もうコロナありきの生活になりますよね。

まぁ、わたくし院長は、マスクにも慣れてきましたし、このままマスクをつけての生活でも良いかなぁとも思いますが、行動の自由がないのと、飲食店が開いてないのは困りますしねぇ。

ってな変異ウイルスのお話しから入りましたが、今日のネタはそんな「変異」を繰り返している「菌」のお話しです。

みなさんは「薬剤耐性菌」(スーパーバグ)という言葉を覚えてらっしゃるでしょうか。

このブログでは、過去数回にわたり、この「薬剤耐性菌」(スーパーバグ)についてお伝えしておりました。

この「薬剤耐性細菌」とは、簡単に言うと抗生物質の乱用により、抗生物質が効かなくなり非常に厄介な感染症を引き起こす細菌のことを指しています。

薬剤耐性菌(スーパーバグ)の広まりは、現代の医療にとって最大の脅威のひとつとされています。

抗生物質が効かなくなるため、感染症がどんどん治りにくいものとなっており、薬剤耐性菌が原因による死亡はすでに世界で年70万人に達しているんです。

で、今日のお話しは、この「薬物耐性菌」(スーパーバグ)を物理攻撃で破壊するナノコーティング技術が開発されたってなお話しなんですよ。

世界保健機関(WHO)によると、もしこのまま「薬剤耐性菌」を克服することができなければ、2050年までには1000万人が耐性菌によって命を落とすようになると予測されている程ですから、今回の開発に期待がかかります。

で、その切り札として、オーストラリア、RMIT大学のグループが新兵器を開発したわけです。

もともとは次世代電子機器の分野で注目されてきた極薄の二次元素材を素材をナノコーティングすることで、耐性菌の細胞を物理的に切り裂くのだとか…。

しかも人体には無害なんだそうです。

この切り札、「黒リン」を使ったナノレベルの極薄コーティングで、インプラントや包帯として使われるチタンや綿などをこれでコーティングすれば、抗生物質が効かない耐性菌であっても物理的に引き裂いてしまうそうなんです。

黒リンは酸素があると崩壊する性質があります。

これは電子機器にとっては大問題で、その解決のために超精密な工学技術が研究されてきたわけです。

ところが医療への応用に目を向ければ、この性質が微生物を殺すにはうってつけだったわけなんですね。

黒リンが崩壊するとき、細菌や真菌の細胞表面を酸化させてしまうわけで、これによって細胞を物理的に引き裂いてしまうそうなんです。

黒リン・ナノレイヤーの効果を検証するために、「大腸菌」や「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」など一般的な細菌5種と、「カンジダ・オーリス」など真菌5種で実験が行われました。

その結果、2時間以内に最大99%の細胞が破壊されたとのことです。

真菌や細菌は、物理攻撃に適応しにくいという特性があります。

普通ならあっという間に耐性を身につけてしまう細菌も、自然な進化でこの攻撃に対抗するには数百万年がかかると考えられるそうなんです。

もう1つ重要なのは、24時間もあれば黒リンは完全に分解されてしまうことです。

つまり人体内に蓄積して健康に被害を及ぼすことがないというわけですね。

最大の殺傷効果を発揮しながら、人間の細胞への被害を最小限に抑えることができる最適な量もすでに特定されているとのこと。

研究グループは現在、医療の現場で使われるさまざまな表面で黒リンを試し、その効果を確かめているところなんだそうです。

これはいけそうですな。

このブログでも、以前、このスーパーバグをラップコートして効かなくするなんて研究のお話しをご紹介したりしましたが、この切り札は耐性菌事破壊してしまう優れものです。

是非、とっとと実用段階まで研究を進めて下さい。

期待しましょう。

ではまた〜。

030611


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