プラセボ効果
2021年03月26日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
3月26日の金曜日でございます。
さぁ、ボチボチ月末が近くなり、支払い週間へと突入でございますな。
毎月、毎月、支払いだけは何があってもやってくるねぇ…(笑)
12月から続いていた、日数少ない月攻撃は、今月やっと解消されましたが、まだまだコロナの影響は出てますねぇ。
まぁ、そのうち落ち着くでしょう〜と言いながら、1年過ぎたもんね。
で、感染状況はと言うと、なんだかピリッとせず、結局長引き過ぎて、さすがに真面目な日本人でも緊張感がなくなりますよね。
まぁ、仕方ないっちゃ仕方ないんでしょうけどねぇ…。
とにかく、日々、自分に出来ることをキッチリやりましょう。
ってことで、きょうもネタに突入ですが、今日はプラセボ効果についての不思議なお話しー。
まったく効果がないはずの偽薬を、医師から「よく効くよ」と言われて飲むと本当に効いてしまう。
更に偽薬だと明かされた後でも効果が持続する、とても不思議なプラセボ効果なんですが、そのメカニズムは完全には解明されていません。
これまで行われてきたプラセボ効果に関する研究は、ほとんどが小規模のものでしたが、アメリカ・ダートマス大学心理脳科学科、トア・ウェイジャー氏らの研究グループは、多角的にプラセボ効果を発生させる神経学的なメカニズムの解明に挑みました。
そこから判明したのは、プラセボ効果が感覚処理や認知処理など、複数の脳領域で鎮痛作用をもたらしていたということらしいんです。
この研究は、参加者1人1人の脳の全体画像を調査したものとしては、これまでで最大の分析といわれています。
分析対象となったのは、合計600人の健康な参加者を調べた20本の神経画像研究です。
これらの研究の参加者たちは、検査時に痛みが和らいだと報告しています。
しかし今回の研究が突き止めようとしたのは、感じ方の問題ではなく、脳がプラセボ(偽薬)に対して意味のある反応をしているのかどうかでした。
はたしてプラセボは、痛みが作り出されるメカニズム自体に作用しているのか?
それともただ痛みに対する認識が変わっているだけなのか?
そもそもその痛みは本当に和らいでいるのだろうか?
ってな部分を調べるわけですな。
まず注目すべきは脳の「視床」の変化です。
視床は視覚・聴覚・体性感覚の入り口として機能しており、痛みを感じる上で一番重要とされています。
その視床の一部が、もっとも強くプラセボの影響を受けていたそうなんです。
また、痛みを感じるプロセスの初期段階で重要な「体性感覚皮質」、動機付けに大切な役割を果たしており、痛みを感じたときにそれを行動に結びつける「大脳基底核」にも影響が見られました。
こうした発見は、プラセボによって「後部島皮質」の活動が抑制されることを明らかにしているといいます。
ここは痛みを最初の段階で作り出している領域の1つで、皮質の中では刺激から痛みを作り出せる唯一の場所なんです。
視床から後部島皮質、これは痛みの主な伝達経路ですから、プラセボは、痛みが作られる経路に作用しているということになります。
また過去の研究では、プラセボによって「前頭前皮質」が活発になることも明らかにされています。
前島前皮質は、痛みを感じた状況を把握し、今痛いという思考を維持するところです。
ここが活性化すると、痛みを防ぐオピオイドを放出させる経路が開き、痛みシグナルが修正されます。
ですが前頭前皮質の活性化パターンは少々変わっているようで、常に一貫して活発になる領域が見当たらなかったそうです。
このようなばらつきは、自己調整に関連する領域のそれと似ているといいます。
そうした領域では、思考や心の状態によって、異なる作用が発生することが知られています。
プラセボ効果には、この類の処理が複数まざっている可能性が高いと考えられます。
そして、それはプラセボが与えられた状況や処方された人の性質などに応じて変化するものと考えられるようなんですね。
プラセボ効果は、感覚・侵害プロセス、あるいは認知・感情プロセスのどちらか一方によるものではなく、プラセボ投与時の状況や個人的な要因によって変化しうる、さまざまなメカニズムが組み合わさっている可能性が高いと言うとこでしょうか。
プラセボに本物の薬顔負けの効果が期待できるのは、いくつもの脳領域とメカニズムが反応しているからのようなんです。
その効果は、うまく使うことができれば高い利用価値があります。
これからの研究で、さらに謎が解明されていけば、「偽薬」ではなく、立派な「薬」として活用出来る日もくるでしょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月26日の金曜日でございます。
さぁ、ボチボチ月末が近くなり、支払い週間へと突入でございますな。
毎月、毎月、支払いだけは何があってもやってくるねぇ…(笑)
12月から続いていた、日数少ない月攻撃は、今月やっと解消されましたが、まだまだコロナの影響は出てますねぇ。
まぁ、そのうち落ち着くでしょう〜と言いながら、1年過ぎたもんね。
で、感染状況はと言うと、なんだかピリッとせず、結局長引き過ぎて、さすがに真面目な日本人でも緊張感がなくなりますよね。
まぁ、仕方ないっちゃ仕方ないんでしょうけどねぇ…。
とにかく、日々、自分に出来ることをキッチリやりましょう。
ってことで、きょうもネタに突入ですが、今日はプラセボ効果についての不思議なお話しー。
まったく効果がないはずの偽薬を、医師から「よく効くよ」と言われて飲むと本当に効いてしまう。
更に偽薬だと明かされた後でも効果が持続する、とても不思議なプラセボ効果なんですが、そのメカニズムは完全には解明されていません。
これまで行われてきたプラセボ効果に関する研究は、ほとんどが小規模のものでしたが、アメリカ・ダートマス大学心理脳科学科、トア・ウェイジャー氏らの研究グループは、多角的にプラセボ効果を発生させる神経学的なメカニズムの解明に挑みました。
そこから判明したのは、プラセボ効果が感覚処理や認知処理など、複数の脳領域で鎮痛作用をもたらしていたということらしいんです。
この研究は、参加者1人1人の脳の全体画像を調査したものとしては、これまでで最大の分析といわれています。
分析対象となったのは、合計600人の健康な参加者を調べた20本の神経画像研究です。
これらの研究の参加者たちは、検査時に痛みが和らいだと報告しています。
しかし今回の研究が突き止めようとしたのは、感じ方の問題ではなく、脳がプラセボ(偽薬)に対して意味のある反応をしているのかどうかでした。
はたしてプラセボは、痛みが作り出されるメカニズム自体に作用しているのか?
それともただ痛みに対する認識が変わっているだけなのか?
そもそもその痛みは本当に和らいでいるのだろうか?
ってな部分を調べるわけですな。
まず注目すべきは脳の「視床」の変化です。
視床は視覚・聴覚・体性感覚の入り口として機能しており、痛みを感じる上で一番重要とされています。
その視床の一部が、もっとも強くプラセボの影響を受けていたそうなんです。
また、痛みを感じるプロセスの初期段階で重要な「体性感覚皮質」、動機付けに大切な役割を果たしており、痛みを感じたときにそれを行動に結びつける「大脳基底核」にも影響が見られました。
こうした発見は、プラセボによって「後部島皮質」の活動が抑制されることを明らかにしているといいます。
ここは痛みを最初の段階で作り出している領域の1つで、皮質の中では刺激から痛みを作り出せる唯一の場所なんです。
視床から後部島皮質、これは痛みの主な伝達経路ですから、プラセボは、痛みが作られる経路に作用しているということになります。
また過去の研究では、プラセボによって「前頭前皮質」が活発になることも明らかにされています。
前島前皮質は、痛みを感じた状況を把握し、今痛いという思考を維持するところです。
ここが活性化すると、痛みを防ぐオピオイドを放出させる経路が開き、痛みシグナルが修正されます。
ですが前頭前皮質の活性化パターンは少々変わっているようで、常に一貫して活発になる領域が見当たらなかったそうです。
このようなばらつきは、自己調整に関連する領域のそれと似ているといいます。
そうした領域では、思考や心の状態によって、異なる作用が発生することが知られています。
プラセボ効果には、この類の処理が複数まざっている可能性が高いと考えられます。
そして、それはプラセボが与えられた状況や処方された人の性質などに応じて変化するものと考えられるようなんですね。
プラセボ効果は、感覚・侵害プロセス、あるいは認知・感情プロセスのどちらか一方によるものではなく、プラセボ投与時の状況や個人的な要因によって変化しうる、さまざまなメカニズムが組み合わさっている可能性が高いと言うとこでしょうか。
プラセボに本物の薬顔負けの効果が期待できるのは、いくつもの脳領域とメカニズムが反応しているからのようなんです。
その効果は、うまく使うことができれば高い利用価値があります。
これからの研究で、さらに謎が解明されていけば、「偽薬」ではなく、立派な「薬」として活用出来る日もくるでしょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院