(続)(続)蚊には金鳥マットです。
2020年09月08日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
9月8日の火曜日でございます。
本当に少しずつですが、夜明けが遅くなってますし、それに伴い朝はかなり過ごしやすくなってきましたね。
まぁ、朝っつっても7時くらいまでですけどね。
日が昇りきるとやはりまだまだ暑いんですが、それでも少しずつ季節は移ろっておりますな。
気温はどうあれ、もうセミは鳴いてませんし、夜になると秋の虫の声が聞こえたりしますよね。
彼らは温度ではなく、やはり太陽の周期で活動してんでしょうねぇ…。
てことで、夏の虫たちは徐々にさよならですが、今日のネタもそんな夏が大好きな虫のお話しです。
夏が大好きな虫とか書くと、普通に昆虫っぽいですが、今日の主役は世界の嫌われ者「蚊」でございます。
このブログで7月頭にご紹介した、遺伝子組み換え蚊を7億5千万匹放つ計画ってのの続報なんですが、7月時点では、州が承認したって話でしたが、今回のお話しは、州に続き郡当局も正式承認、いよいよフロリダで実施される運びになったようです
遺伝子を組み替えた蚊のオスの卵がどっさり入った箱を各地に設置し、そこに水を注ぎ込むと、やがて7億5千万もの大量の蚊が湧き上がります。
この計画がフロリダ州で行われようとしているんだそうです。
7億5千万匹の蚊の大群ってのを想像しただけで病気になりそうですが、こんなことする理由は、病原菌を媒介するやっかいな蚊を抑制するために他なりません。
今年6月、フロリダ州当局がこの計画を承認しましたが、つい先月、実施地域であるフロリダ州モンロー郡の当局も正式承認し、いよいよ実施される運びとなりました。
蚊のメスは、血液を吸い、痒みをもたらすだけでなく、様々な病原菌を媒介するやっかいな生き物です。
人間を一番多く殺している動物は、何を隠そう、猛獣でも人間自身でもなく、この蚊なんですね。
「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」によれば、蚊は1年に72万5000人の人間を殺しているといいます。
因みに、7月にこの記事を書いたときの、新型コロナウイルスによる死者は53万人でしたが、8月末には83万人ほどとなってます。
そう考えると、コロナもエグイですが、蚊による被害もかなりのものです。
たとえば今回のターゲットである「ネッタイシマカ」は、デング熱・ジカウイルス・チクングニア熱・黄熱といった命にかかわる病原菌を媒介し、それを感染させる油断ならぬ相手です。
危険な蚊が多い地域では、これまでは殺虫剤を散布するしか駆除方法はありませんでした。
それで死滅させることができるのなら話は早いんですが、実際には薬剤に耐性を持つ蚊も現れてきています。
こうなってしまえばイタチごっこで、最終的には毒性の強い殺虫剤を散布しなきゃならないため、限界がきてしまいます。
フロリダ州に続き、地元モンロー郡もこの屋外実験に正式に許可を出したのは、こういった背景があってのことなんですね。
オスだけで構成される「OX5034」と呼ばれるその蚊は、生まれた子供がメスであるときだけに発動する特殊な遺伝子を持っています。
このキラースイッチが入ると、その子は死ぬしかない運命なんだそうです。
じつは血を吸うのは産卵のために栄養を必要とするメスだけなので、メスが死に絶えれば蚊による被害は激減するだろうと見込まれています。
遺伝子組み替え蚊を作ったのはイギリスのオキシテック社で、米環境保護庁から承認も受けています。
それでも、そうした蚊を大量に放つことに対する批判がないわけではもちろんありません。
もっとも懸念されているのは、遺伝子組み替え蚊と野生の蚊の雑種が誕生し、蚊に起因する病気がかえって増えてしまう可能性や、生態系に何らかの被害が出る可能性です。
これはそうですよねぇ…。
ハッキリ言って予測もつきませんし、数十年後に何らかの変異がある可能性も否めません。
環境保護団体は危険な「ジュラシックパーク実験」であると非難し、オンライン署名収集サイト「Change.org」には、アメリカを遺伝子組み替え蚊の実験場にすること止めるよう求める請願が、24万件近く(8/24現在)も寄せられているんだとか…。
また、一部の専門家からも科学的、倫理的懸念を表明しているのも事実です。
オキシテック社は、そうした点は十分に調査されており、問題はないと言っておりますがはたしてどうなのか…。
今の時点では、2021年と2022年にあわせて7億5000万匹の遺伝子組み替え蚊がフロリダキーズに放出される予定なんだそうです。
なお遺伝子組み換え蚊を利用した野生の蚊のコントロールは、これまでにもブラジルでジカ熱対策として実施されたことがあります。
これによって実施地域におけるネッタイシマカは85%も減少しました。
さらに中国広州市でも事例があり、ヒトスジシマカのメスが94%削減されたという報告もあります。
その一方で、ブラジル、ジャコビナでイエール大学の研究者が行ったフィールド調査では、野生種の蚊に、遺伝子組み換え蚊の遺伝子が混入していたという事例が報告されていますからそこはやはり危険かもしれません。
人々の懸念をよそに、オキシテック社は遺伝子組み換え蚊の放出を続ける予定で、来年にはテキサス州での実施も予定しているそうです。
これについて、州や地元の承認はまだ得られていませんが、連邦政府からの承認はすでにおりているそうですから、近い将来実施される可能性は十分ありますね。
日本では、このジカ熱やデング熱、またはマラリアなどの蚊による被害は、あまり報告されていません。
というより、おそらく日本の蚊に刺されて病気になることはないでしょう。
ま、断言は出来ませんが…。
それだけに事の重大性がピンと来ない部分はありますが、この蚊問題、どうなりますか続報を待ちたいと思います。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月8日の火曜日でございます。
本当に少しずつですが、夜明けが遅くなってますし、それに伴い朝はかなり過ごしやすくなってきましたね。
まぁ、朝っつっても7時くらいまでですけどね。
日が昇りきるとやはりまだまだ暑いんですが、それでも少しずつ季節は移ろっておりますな。
気温はどうあれ、もうセミは鳴いてませんし、夜になると秋の虫の声が聞こえたりしますよね。
彼らは温度ではなく、やはり太陽の周期で活動してんでしょうねぇ…。
てことで、夏の虫たちは徐々にさよならですが、今日のネタもそんな夏が大好きな虫のお話しです。
夏が大好きな虫とか書くと、普通に昆虫っぽいですが、今日の主役は世界の嫌われ者「蚊」でございます。
このブログで7月頭にご紹介した、遺伝子組み換え蚊を7億5千万匹放つ計画ってのの続報なんですが、7月時点では、州が承認したって話でしたが、今回のお話しは、州に続き郡当局も正式承認、いよいよフロリダで実施される運びになったようです
遺伝子を組み替えた蚊のオスの卵がどっさり入った箱を各地に設置し、そこに水を注ぎ込むと、やがて7億5千万もの大量の蚊が湧き上がります。
この計画がフロリダ州で行われようとしているんだそうです。
7億5千万匹の蚊の大群ってのを想像しただけで病気になりそうですが、こんなことする理由は、病原菌を媒介するやっかいな蚊を抑制するために他なりません。
今年6月、フロリダ州当局がこの計画を承認しましたが、つい先月、実施地域であるフロリダ州モンロー郡の当局も正式承認し、いよいよ実施される運びとなりました。
蚊のメスは、血液を吸い、痒みをもたらすだけでなく、様々な病原菌を媒介するやっかいな生き物です。
人間を一番多く殺している動物は、何を隠そう、猛獣でも人間自身でもなく、この蚊なんですね。
「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」によれば、蚊は1年に72万5000人の人間を殺しているといいます。
因みに、7月にこの記事を書いたときの、新型コロナウイルスによる死者は53万人でしたが、8月末には83万人ほどとなってます。
そう考えると、コロナもエグイですが、蚊による被害もかなりのものです。
たとえば今回のターゲットである「ネッタイシマカ」は、デング熱・ジカウイルス・チクングニア熱・黄熱といった命にかかわる病原菌を媒介し、それを感染させる油断ならぬ相手です。
危険な蚊が多い地域では、これまでは殺虫剤を散布するしか駆除方法はありませんでした。
それで死滅させることができるのなら話は早いんですが、実際には薬剤に耐性を持つ蚊も現れてきています。
こうなってしまえばイタチごっこで、最終的には毒性の強い殺虫剤を散布しなきゃならないため、限界がきてしまいます。
フロリダ州に続き、地元モンロー郡もこの屋外実験に正式に許可を出したのは、こういった背景があってのことなんですね。
オスだけで構成される「OX5034」と呼ばれるその蚊は、生まれた子供がメスであるときだけに発動する特殊な遺伝子を持っています。
このキラースイッチが入ると、その子は死ぬしかない運命なんだそうです。
じつは血を吸うのは産卵のために栄養を必要とするメスだけなので、メスが死に絶えれば蚊による被害は激減するだろうと見込まれています。
遺伝子組み替え蚊を作ったのはイギリスのオキシテック社で、米環境保護庁から承認も受けています。
それでも、そうした蚊を大量に放つことに対する批判がないわけではもちろんありません。
もっとも懸念されているのは、遺伝子組み替え蚊と野生の蚊の雑種が誕生し、蚊に起因する病気がかえって増えてしまう可能性や、生態系に何らかの被害が出る可能性です。
これはそうですよねぇ…。
ハッキリ言って予測もつきませんし、数十年後に何らかの変異がある可能性も否めません。
環境保護団体は危険な「ジュラシックパーク実験」であると非難し、オンライン署名収集サイト「Change.org」には、アメリカを遺伝子組み替え蚊の実験場にすること止めるよう求める請願が、24万件近く(8/24現在)も寄せられているんだとか…。
また、一部の専門家からも科学的、倫理的懸念を表明しているのも事実です。
オキシテック社は、そうした点は十分に調査されており、問題はないと言っておりますがはたしてどうなのか…。
今の時点では、2021年と2022年にあわせて7億5000万匹の遺伝子組み替え蚊がフロリダキーズに放出される予定なんだそうです。
なお遺伝子組み換え蚊を利用した野生の蚊のコントロールは、これまでにもブラジルでジカ熱対策として実施されたことがあります。
これによって実施地域におけるネッタイシマカは85%も減少しました。
さらに中国広州市でも事例があり、ヒトスジシマカのメスが94%削減されたという報告もあります。
その一方で、ブラジル、ジャコビナでイエール大学の研究者が行ったフィールド調査では、野生種の蚊に、遺伝子組み換え蚊の遺伝子が混入していたという事例が報告されていますからそこはやはり危険かもしれません。
人々の懸念をよそに、オキシテック社は遺伝子組み換え蚊の放出を続ける予定で、来年にはテキサス州での実施も予定しているそうです。
これについて、州や地元の承認はまだ得られていませんが、連邦政府からの承認はすでにおりているそうですから、近い将来実施される可能性は十分ありますね。
日本では、このジカ熱やデング熱、またはマラリアなどの蚊による被害は、あまり報告されていません。
というより、おそらく日本の蚊に刺されて病気になることはないでしょう。
ま、断言は出来ませんが…。
それだけに事の重大性がピンと来ない部分はありますが、この蚊問題、どうなりますか続報を待ちたいと思います。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院