弘泉堂鍼灸接骨院
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(182)サンデーイルネス(仮)片頭痛について
2020年08月23日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。

8月23日のサンデーイルネスでございます。

8月も残り1週間程でございますね。

夏の終わりを楽しむっていうより、夏そのものな天気と暑さですが、みなさんバテてませんか?

ここらへんから夏の疲れがドッと出だしますし、本当の意味での夏バテに襲われます。

わたくし院長、体力は人並み外れてありますので、気合いと根性で暑さも寒さもどってことないんですが、さすがにマスク付きはキツイね。

高地トレーニングみたいになっとるやん。

汗も普段よりよけいに出ますしねぇ…。

疲れがたまると頭痛がするなんて人も多いと思いますが、今日はそんな頭痛についてでございます。

今日のイルネス辞典は「片頭痛」について解説していきたいと思います。

慢性の頭痛で機能性のもの、つまり、明らかな脳の病気等でない頭痛には、「片頭痛」、「緊張型(きんちょうがた)頭痛」、「群発(ぐんぱつ)頭痛」というような種類があります。

片頭痛は人口の約8%、緊張型頭痛は約20〜30%あるとされていて、群発頭痛はまれだと言われています。

片頭痛は一般に発作性にみられる片側性の脈拍に一致した拍動性の頭痛で、悪心(おしん)・嘔吐を伴い、光や音に対して過敏になります。

しかし、両側性で非拍動性の場合でも、日常生活が妨げられる程度の痛みで、階段の昇降など日常的な動作により頭痛が増悪(ぞうあく)すれば、片頭痛と考えられます。

片頭痛は女性に多く(男性の約3倍)、比較的若い年齢層(10〜40代)によく起こります。

片頭痛には前ぶれ(「前駆症状」と呼ぶ)を伴うタイプと前駆症状を伴わないタイプがあります。

前駆症状としては、視野の中心付近から始まりキラキラ光る境界をもつ暗点(見えない部分:閃輝性暗点(せんきせいあんてん))や視野障害などが典型的ですが、半身の感覚障害や運動障害、言葉が出にくくなる状態などが認められることもあります。

この前駆症状は一般に1時間以内に消え、その後頭痛が続いて起こります。

この前駆症状より前に、食欲亢進、あくび、感覚過敏、むくみ、興奮、疲労感、空腹感などの気分の変調が1〜2日間にわたってみられることもあります。

片頭痛の痛みは、従来、血管の拡張によるものと考えられてきました。

すなわち、片頭痛の前兆期には、血管が収縮することにより脳血流が低下するため前兆の症状が現れ、頭痛期には血管が拡張に転じ頭痛が生じるとの説で、血管説といわれてきました。

しかし、脳血流が低下している時期にすでに頭痛が始まることが明らかになり、痛みの原因として脳血管の周囲に分布する三叉神経が注目されました。

この血管の周囲にはサブスタンスPやCGRPという神経伝達物質であるニューロペプチドがあり、これが遊離し、血管拡張や血管周囲の炎症が起こり痛みを発するとの説で、三叉神経血管説(さんさしんけいけっかんせつ)といわれています。

最近の新しい片頭痛治療薬であるスマトリプタン(イミグラン)が有効であることは、この三叉神経血管説を裏づけるものといえます。

片頭痛の2〜3日前から食欲亢進(こうしん)、あくびなどの予兆がみられ、次に前駆症状としては、前述した閃輝性暗点などの視覚症状、あるいは感覚障害、運動障害などが、大脳皮質または脳幹起源の神経症状として現れ、一般に4〜60分間続き、この前駆症状が消えてから60分以内に頭痛が始まります。

頭痛は脈拍に一致した拍動性のことが多いのですが、拍動性でなく持続性のこともあります。

また、頭痛は片側性のことも、両側性のこともあります。

しかし、痛みの程度は一般に強く、少し動くだけで痛みが強くなることもみられます。

頭痛の持続時間は長くとも3日以内で、一般には睡眠により軽くなると言われています。

片頭痛は機能性の頭痛で、片頭痛の診断は主に頭痛の性質や随伴症状などについての患者さんからの情報によってなされます。

しかし、脳の器質的疾患を除外して、初めて診断が可能になります。

そのため、診断をする際にはCTやMRIなどの脳の画像診断も行う必要があることもあります。

また、1回目の頭痛で片頭痛と診断をすることは危険と考えられており、前駆症状のないタイプでは少なくとも5回、前兆のあるタイプでは少なくとも2回、同様な頭痛を認めた場合に片頭痛という診断がつけられることになっています。

これは、軽症のくも膜下出血などの器質的疾患を見逃さないようにするために重要であると考えられます。

トリプタン製剤が開発されて以来、片頭痛に対して有効な治療を行うことができるようになってきたので、早い時期に神経内科や脳外科の専門医の診断を受け、治療を受けることが大切です。

頭痛の程度によっては、消炎鎮痛剤が有効であることも多いので、治療に関しては専門医とよく相談してください。

たかが頭痛、されど頭痛です。

いかがでしたか。

では次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。


020823


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