オニテナガエビのメス。
2020年06月19日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
6月19日の金曜日でございます。
何だかんだで、6月も後10日程ですなぁ〜。
この時期は、一日も早く梅雨明けしてくれって思いますけど、明けたら明けたでもっと暑くなるやろなぁ…。
コロナの方も、小康状態とでもいいますか、まだ完全には収まり切ってませんし、ダラダラ感染者が出ています。
関西方面はこのところ感染者もほとんど出てませんし、落ち着きつつある感じです。
ですが、我が街は大丈夫って安心してられないのが、コロナですもんね。
ポツポツ出てる関東の感染者から、地方に飛び火しないとも限りませんし、まだまだ無症状の感染者はたくさんいそうですしね。
今、関西では少しづつ日常が戻ってきていて、みなが思う事はこのまま静かに収束してくれってことでしょう。
専門家が懸念する、秋冬の第二波ってヤツさえこなければ、何とか収束させられるんじゃないかと…。
それにも、今、この夏の行いにかかってますからね。
まだ油断せず、無理せずゆっくり過ごしましょう。
てことで、今日もネタにいきますが、ここんとこコロナなネタが多いんで、出来るだけ他の情報を発信しようと頑張っておりまする。
今日の主役は「エビ」でございます。
イスラエルの研究所の中で、青い足を持つエビたちが暮らしています。
ここで飼育されているエビは、「オニテナガエビ(Macrobrachium rosenbergii)」という体長28cmほどの淡水産の大型種です。
体長28cmっちゃーかなりデカいですよね。
で、この水槽の中にいるエビ達、実はいずれもメスばかりなんですね。
というのも、特殊な性別操作技術で生まれてきたエビだからなんです。
その技術は、いずれ世界中で持続可能なエビの養殖を可能にするかもしれないと期待されているんだそうです。
オニテナガエビは、タイ、マレーシア、ベトナムなどでは養殖もされており、エサを与えればすぐに大きくなるという育てやすさがある一方、生息できる水温が26〜30度と限られているために、他の地域での養殖普及は進んでいません。
ま、日本じゃあまり見聞きしないエビですわね。
またオスは縄張り意識が強く、狭い場所だとメスを巡って喧嘩をしてしまうため、それなりに広い場所がないときちんと成長してくれないことも、養殖が広まらない要因となっています。
そうした問題を解決したのが、イスラエルのアグロバイオベンチャー「Enzootic社」がネゲブ・ベン=グリオン大学と共同で開発した養殖技術なんです。
その技術は、化学物質の投与も遺伝子操作も行わずに、エビの性別を操作してメスにすることができるってシロモノなんですよ。
メスは攻撃性が低く、大きさも均等であるために、密集した環境でもきちんと育ってくれますし、そのために、従来は屋外の広いスペースでしか行えなかった養殖が、屋内の狭い水槽でも可能になり、コストは大幅に低減されるってわけです。
エビの性別は、ホルモンを作る器官が染色体シグナルを読み取ることで決まるといわれています。
これは、人間のX染色体とY染色体にも似ている部分はあるんですが、少し違うのはエビの母親もまた子供の性別を左右することができるという点です。
まずはオスからホルモン生産器官を摘出し、これを個々の細胞にまで分解します。
それらの細胞を若いメスに注射すると、そのメスは本来の染色体とは無関係にオスとして成長するんだそうなんです。
このオスのようなメスは、普通のメスと同じく子供を作ることができるんですが、その子供の中に不思議な能力を持つものがいるんだそうです。
それが「スーパーメス(super female)」と呼ばれる子供たちで、彼女らが産む子供は、染色体にかかわらず絶対にメスになるんだと…。
スーパーメスは遺伝子を調べればすぐに見つけられるので、それを選別すれば簡単にメスだけを増やすことができるってわけなんです。
また同様の技術を応用すれば、オスだけを産むメスを作ることもできるわけです。
養殖では厄介者のように思えるオスなんですが、じつはメスのいない広いスペースでなら生産性を上げるのに役立つんだそうです。
そうした環境ならば、オス同士がメスを巡ってケンカをすることもなくなるので、その分のカロリーが成長に回るようになり、その結果、生産性が45%向上するうえに、アジアでは大きなエビが好まれることから販売価格は5、6割上がるとか…。
エビの遺伝物質に手が加えられるわけではないので、いわゆる遺伝子組換え生物にまつわる懸念と無縁なのもメリットだと考えられています。
さらに性別操作技術は、エビ養殖が環境に与える負荷を軽減することにもつながります。
アジアや東南アジアで行われている海水エビの養殖は、マングローブの湖沼が破壊される原因にもなっており、世界中から批判を浴びています。
しかし屋内で養殖が可能になれば、こうした破壊を防ぐことができるってわけです。
どのような水産資源の養殖であっても、かなりの量の水を交換し続けることが必要ですが、屋内のエビ養殖ならそうした水も大幅に節約できますしね。
しかも排水として捨てられる水は、再利用することも可能ですし、これはイスラエルやアフリカのような太陽の恵みはあっても、水には乏しい地域にとってはとても大きなメリットとなるでしょう。
こうした環境負荷の小ささは、批判があるゆえにこれまでエビ養殖に手を出しにくかった先進国からも注目されており、カナダやアメリカなどにはすでに商業的に経営されている屋内養殖施設が存在するそうです。
Enzootic社は、エビだけでなく魚も含め、養殖の未来は集中的な屋内システムにあると考えており、その普及を可能にするのがメスだけを作る技術だと述べているほどです。
まぁ、食用として室内の水槽のなかだけで行われるんでしたら問題ないような気はしますね。
これらのちょっと変わった種が野生にいっちゃうとまたややこしい事が起こるかもしれませんが、この場合それは考えにくいでしょうしね。
わたくし院長、エビはとても好きですんで、大きなエビが安価で手に入るようになったら嬉しいなぁと単純に思っております。
こういった自然にも環境にも優しい技術は、とてもいいと思います。
しかもエビやしね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月19日の金曜日でございます。
何だかんだで、6月も後10日程ですなぁ〜。
この時期は、一日も早く梅雨明けしてくれって思いますけど、明けたら明けたでもっと暑くなるやろなぁ…。
コロナの方も、小康状態とでもいいますか、まだ完全には収まり切ってませんし、ダラダラ感染者が出ています。
関西方面はこのところ感染者もほとんど出てませんし、落ち着きつつある感じです。
ですが、我が街は大丈夫って安心してられないのが、コロナですもんね。
ポツポツ出てる関東の感染者から、地方に飛び火しないとも限りませんし、まだまだ無症状の感染者はたくさんいそうですしね。
今、関西では少しづつ日常が戻ってきていて、みなが思う事はこのまま静かに収束してくれってことでしょう。
専門家が懸念する、秋冬の第二波ってヤツさえこなければ、何とか収束させられるんじゃないかと…。
それにも、今、この夏の行いにかかってますからね。
まだ油断せず、無理せずゆっくり過ごしましょう。
てことで、今日もネタにいきますが、ここんとこコロナなネタが多いんで、出来るだけ他の情報を発信しようと頑張っておりまする。
今日の主役は「エビ」でございます。
イスラエルの研究所の中で、青い足を持つエビたちが暮らしています。
ここで飼育されているエビは、「オニテナガエビ(Macrobrachium rosenbergii)」という体長28cmほどの淡水産の大型種です。
体長28cmっちゃーかなりデカいですよね。
で、この水槽の中にいるエビ達、実はいずれもメスばかりなんですね。
というのも、特殊な性別操作技術で生まれてきたエビだからなんです。
その技術は、いずれ世界中で持続可能なエビの養殖を可能にするかもしれないと期待されているんだそうです。
オニテナガエビは、タイ、マレーシア、ベトナムなどでは養殖もされており、エサを与えればすぐに大きくなるという育てやすさがある一方、生息できる水温が26〜30度と限られているために、他の地域での養殖普及は進んでいません。
ま、日本じゃあまり見聞きしないエビですわね。
またオスは縄張り意識が強く、狭い場所だとメスを巡って喧嘩をしてしまうため、それなりに広い場所がないときちんと成長してくれないことも、養殖が広まらない要因となっています。
そうした問題を解決したのが、イスラエルのアグロバイオベンチャー「Enzootic社」がネゲブ・ベン=グリオン大学と共同で開発した養殖技術なんです。
その技術は、化学物質の投与も遺伝子操作も行わずに、エビの性別を操作してメスにすることができるってシロモノなんですよ。
メスは攻撃性が低く、大きさも均等であるために、密集した環境でもきちんと育ってくれますし、そのために、従来は屋外の広いスペースでしか行えなかった養殖が、屋内の狭い水槽でも可能になり、コストは大幅に低減されるってわけです。
エビの性別は、ホルモンを作る器官が染色体シグナルを読み取ることで決まるといわれています。
これは、人間のX染色体とY染色体にも似ている部分はあるんですが、少し違うのはエビの母親もまた子供の性別を左右することができるという点です。
まずはオスからホルモン生産器官を摘出し、これを個々の細胞にまで分解します。
それらの細胞を若いメスに注射すると、そのメスは本来の染色体とは無関係にオスとして成長するんだそうなんです。
このオスのようなメスは、普通のメスと同じく子供を作ることができるんですが、その子供の中に不思議な能力を持つものがいるんだそうです。
それが「スーパーメス(super female)」と呼ばれる子供たちで、彼女らが産む子供は、染色体にかかわらず絶対にメスになるんだと…。
スーパーメスは遺伝子を調べればすぐに見つけられるので、それを選別すれば簡単にメスだけを増やすことができるってわけなんです。
また同様の技術を応用すれば、オスだけを産むメスを作ることもできるわけです。
養殖では厄介者のように思えるオスなんですが、じつはメスのいない広いスペースでなら生産性を上げるのに役立つんだそうです。
そうした環境ならば、オス同士がメスを巡ってケンカをすることもなくなるので、その分のカロリーが成長に回るようになり、その結果、生産性が45%向上するうえに、アジアでは大きなエビが好まれることから販売価格は5、6割上がるとか…。
エビの遺伝物質に手が加えられるわけではないので、いわゆる遺伝子組換え生物にまつわる懸念と無縁なのもメリットだと考えられています。
さらに性別操作技術は、エビ養殖が環境に与える負荷を軽減することにもつながります。
アジアや東南アジアで行われている海水エビの養殖は、マングローブの湖沼が破壊される原因にもなっており、世界中から批判を浴びています。
しかし屋内で養殖が可能になれば、こうした破壊を防ぐことができるってわけです。
どのような水産資源の養殖であっても、かなりの量の水を交換し続けることが必要ですが、屋内のエビ養殖ならそうした水も大幅に節約できますしね。
しかも排水として捨てられる水は、再利用することも可能ですし、これはイスラエルやアフリカのような太陽の恵みはあっても、水には乏しい地域にとってはとても大きなメリットとなるでしょう。
こうした環境負荷の小ささは、批判があるゆえにこれまでエビ養殖に手を出しにくかった先進国からも注目されており、カナダやアメリカなどにはすでに商業的に経営されている屋内養殖施設が存在するそうです。
Enzootic社は、エビだけでなく魚も含め、養殖の未来は集中的な屋内システムにあると考えており、その普及を可能にするのがメスだけを作る技術だと述べているほどです。
まぁ、食用として室内の水槽のなかだけで行われるんでしたら問題ないような気はしますね。
これらのちょっと変わった種が野生にいっちゃうとまたややこしい事が起こるかもしれませんが、この場合それは考えにくいでしょうしね。
わたくし院長、エビはとても好きですんで、大きなエビが安価で手に入るようになったら嬉しいなぁと単純に思っております。
こういった自然にも環境にも優しい技術は、とてもいいと思います。
しかもエビやしね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院