(続)プラシーボな日常。
2020年03月11日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
3月11日の水曜日でございます。
3月も1/3が過ぎ去ろうとしていますが、世間じゃ相変わらず、新型コロナ一色ですね〜。
まぁ、感染者がどこで出たとか、何人出たとかそういう報道も多いですが、今や日本は物資不足が深刻な状況で、マスク、アルコール類はもちろん、ティッシュペーパーやトイレットペーパーといった紙製品もなくなる始末です。
なんか、デマに踊らされてるんでしょうけど、ここまで無いと、見つけたら買っちゃいますよね。
結局、この「無駄なストック」が品薄状態を作ってるわけなんですけど、ストックしたい気持ちも分かります。
ってより、あったら買いますね。
この「あったら買う」が、本当にいま必要な人も、物が渡らない一番の原因なんですけどねぇ…。
ホント困ったもんです。
とは言え、こういう品薄状態の根底にある、新型コロナの拡大なんですが、なにより治療法が確立してないってのが厄介ですよね。
なんか、エイズの薬が効くとか喘息のくすりが効くとか、色々耳にはするんですがまだ根本解決の糸口は見つかってないようです。
今は謎だらけなようですが、こんなもんしばらくしたら、コロッと治る薬とか絶対出来てるし。
まぁ、薬と言えば風邪って病気が、そもそもウィルス性のものなんですが、これといってピタッと効く薬ってないんですよね。
いわゆる総合感冒薬っていわれる、症状を穏やかにしていく系のものしかなくて、ウィルス自体を殺すような薬はありません。
意外と、人類滅亡の危機は「風邪」によってもたらされるかもしれませんねぇ…
ってな、コロナ話から、今日はそんな「薬」についての面白いお話でもいってみましょう。
みなさんは「プラセボ効果」って聞いたことありますか?
このブログでも、一昨年の夏あたりにこれについて書いてますが、簡単に言うとプラセボ効果とは、効き目のある薬を服用していると本人が思い込むことによって、その薬に有効成分が含まれていないにもかかわらず、本当に病気が改善してしまう効果のことなんです。
そのメカニズムは今だに完全には解明されていませんが、人間の思い込みの力が自然治癒力を高めていると考えられてるんですが、今、さまざまな治療における心理療法の役割への関心が高まっています。
新たなる研究によると、患者の主観的な体験は、治療効果に対する医師の期待によって左右されるそうなんです。
つまり、医師自身が「良く効く」と確信をもつことで、患者のプラセボ効果が高まるんだそうなんです。
これも、なんだか分かる気がするなぁ…
ま、わたくし院長も医療人の端くれですが、お医者さんに断言されたら、それだけで言葉の重みが違うもんね。
アメリカ、ダートマス大学のリューク・J・チャン氏らのチームが行った研究では、こうした医師と患者の期待や信頼感といった心理的な要因が、治療効果に与える影響を探っています。
この研究では、194名の参加者にランダムに医師か患者どちらかの役割を割り振り、それを演じてもらうという実験を行ったそうです。
医師役になった人には、「サーメドル」と呼ばれる軟膏か、特に効果もない軟膏のどちらかを配り、それを患者役に処方するよう伝えます。
このとき医師役には、サーメドル軟膏については、痛覚受容体に作用して熱の痛みを緩和する効果があると説明しておくそうです。
ですが、実は2つの軟膏は色を変えただけのただのワセリンで、どちらも本来治療効果はないっていう、ベタな仕掛けなわけですよ。
つまり両方ともプラセボ(偽薬)なんですね。
次に医師役の人に患者役の腕に軟膏を塗ってもらってから、その部分を47度で熱して熱痛を与えます。
そして、そのときの軟膏の効果を患者に評価してもらうってわけです。
その結果、サーメドル軟膏を塗られた患者は、そうでない患者よりも痛みを感じていないことが分かったそうなんです。
塗られたサーメドル軟膏は色を変えただけの偽薬なのにです。
患者の表情からも、サーメドルを塗られた場合は、それほど痛みを感じていないらしいことも窺えたといいますから不思議なもんですねぇ。
これについて研究チームは、医師役が軟膏は効くと考えていたとき、患者役は医師が親身になってくれたと報告したそうなんです。
もしかしたら医師役がより注意深いような印象を与えたのかもしれませんが、医師役は本物の薬と信じていたわけで、この心の中がなぜ患者役に伝わったのかってのは、はっきりしてないそうです。
この結果は、治療を行う人間がその治療について思っていることや、患者とのやりとりが、治療効果に影響するということを示唆しているわけですね。
これはあらゆる分野の医療において言えることだと、チームは述べています。
プラセボ効果の神経生物学的メカニズムは、実例としていくつも知られているんですが、それを実際に医療の現場でどのように応用できるのかについては、まだそれほど効果的なものは見つかっていません。
この研究は、状況から醸し出されるサインや医療関係者の態度が患者に影響して、プラセボ効果を生じさせることを示す一事例にはなってるわけですな。
偽薬でも効くと信じることで本当に効いてしまうプラセボ効果は、まだまだ謎が多いですが、更なる心理的効果を望むには、まずは医師がその効果を信じ込むことが先決となってくるのかもしれないですねぇ。
特に、自己治癒力でなんとかなる位の疾患の場合、この効果は意外と大きいのかもしれません。
ま、偽でも何でも治りゃ、みんなそれでいいもんね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月11日の水曜日でございます。
3月も1/3が過ぎ去ろうとしていますが、世間じゃ相変わらず、新型コロナ一色ですね〜。
まぁ、感染者がどこで出たとか、何人出たとかそういう報道も多いですが、今や日本は物資不足が深刻な状況で、マスク、アルコール類はもちろん、ティッシュペーパーやトイレットペーパーといった紙製品もなくなる始末です。
なんか、デマに踊らされてるんでしょうけど、ここまで無いと、見つけたら買っちゃいますよね。
結局、この「無駄なストック」が品薄状態を作ってるわけなんですけど、ストックしたい気持ちも分かります。
ってより、あったら買いますね。
この「あったら買う」が、本当にいま必要な人も、物が渡らない一番の原因なんですけどねぇ…。
ホント困ったもんです。
とは言え、こういう品薄状態の根底にある、新型コロナの拡大なんですが、なにより治療法が確立してないってのが厄介ですよね。
なんか、エイズの薬が効くとか喘息のくすりが効くとか、色々耳にはするんですがまだ根本解決の糸口は見つかってないようです。
今は謎だらけなようですが、こんなもんしばらくしたら、コロッと治る薬とか絶対出来てるし。
まぁ、薬と言えば風邪って病気が、そもそもウィルス性のものなんですが、これといってピタッと効く薬ってないんですよね。
いわゆる総合感冒薬っていわれる、症状を穏やかにしていく系のものしかなくて、ウィルス自体を殺すような薬はありません。
意外と、人類滅亡の危機は「風邪」によってもたらされるかもしれませんねぇ…
ってな、コロナ話から、今日はそんな「薬」についての面白いお話でもいってみましょう。
みなさんは「プラセボ効果」って聞いたことありますか?
このブログでも、一昨年の夏あたりにこれについて書いてますが、簡単に言うとプラセボ効果とは、効き目のある薬を服用していると本人が思い込むことによって、その薬に有効成分が含まれていないにもかかわらず、本当に病気が改善してしまう効果のことなんです。
そのメカニズムは今だに完全には解明されていませんが、人間の思い込みの力が自然治癒力を高めていると考えられてるんですが、今、さまざまな治療における心理療法の役割への関心が高まっています。
新たなる研究によると、患者の主観的な体験は、治療効果に対する医師の期待によって左右されるそうなんです。
つまり、医師自身が「良く効く」と確信をもつことで、患者のプラセボ効果が高まるんだそうなんです。
これも、なんだか分かる気がするなぁ…
ま、わたくし院長も医療人の端くれですが、お医者さんに断言されたら、それだけで言葉の重みが違うもんね。
アメリカ、ダートマス大学のリューク・J・チャン氏らのチームが行った研究では、こうした医師と患者の期待や信頼感といった心理的な要因が、治療効果に与える影響を探っています。
この研究では、194名の参加者にランダムに医師か患者どちらかの役割を割り振り、それを演じてもらうという実験を行ったそうです。
医師役になった人には、「サーメドル」と呼ばれる軟膏か、特に効果もない軟膏のどちらかを配り、それを患者役に処方するよう伝えます。
このとき医師役には、サーメドル軟膏については、痛覚受容体に作用して熱の痛みを緩和する効果があると説明しておくそうです。
ですが、実は2つの軟膏は色を変えただけのただのワセリンで、どちらも本来治療効果はないっていう、ベタな仕掛けなわけですよ。
つまり両方ともプラセボ(偽薬)なんですね。
次に医師役の人に患者役の腕に軟膏を塗ってもらってから、その部分を47度で熱して熱痛を与えます。
そして、そのときの軟膏の効果を患者に評価してもらうってわけです。
その結果、サーメドル軟膏を塗られた患者は、そうでない患者よりも痛みを感じていないことが分かったそうなんです。
塗られたサーメドル軟膏は色を変えただけの偽薬なのにです。
患者の表情からも、サーメドルを塗られた場合は、それほど痛みを感じていないらしいことも窺えたといいますから不思議なもんですねぇ。
これについて研究チームは、医師役が軟膏は効くと考えていたとき、患者役は医師が親身になってくれたと報告したそうなんです。
もしかしたら医師役がより注意深いような印象を与えたのかもしれませんが、医師役は本物の薬と信じていたわけで、この心の中がなぜ患者役に伝わったのかってのは、はっきりしてないそうです。
この結果は、治療を行う人間がその治療について思っていることや、患者とのやりとりが、治療効果に影響するということを示唆しているわけですね。
これはあらゆる分野の医療において言えることだと、チームは述べています。
プラセボ効果の神経生物学的メカニズムは、実例としていくつも知られているんですが、それを実際に医療の現場でどのように応用できるのかについては、まだそれほど効果的なものは見つかっていません。
この研究は、状況から醸し出されるサインや医療関係者の態度が患者に影響して、プラセボ効果を生じさせることを示す一事例にはなってるわけですな。
偽薬でも効くと信じることで本当に効いてしまうプラセボ効果は、まだまだ謎が多いですが、更なる心理的効果を望むには、まずは医師がその効果を信じ込むことが先決となってくるのかもしれないですねぇ。
特に、自己治癒力でなんとかなる位の疾患の場合、この効果は意外と大きいのかもしれません。
ま、偽でも何でも治りゃ、みんなそれでいいもんね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院