お疲れ様です。院長です。

11月15日の金曜日でございます。

気付けば、11月も折り返しではないですか…。

後半戦に突入ってことで、いよいよ冬感も増してきましたね。

ここらあたりから、また急に寒くなりますから、ボチボチ完全冬服でも大丈夫なシーズンでんな。

これからしばらくは、たくさん服を着なくてはいけませんし、どうしても動きも悪くなります。

寒いと朝起きるのも億劫で、とにかく寝ていたいと思いますよね〜。

夜、眠る前はそこまで5分、10分、早く寝たいとは思わないのに、朝は5分でも長く寝ていたいと思うのも不思議な話ですな。

そして、布団の中があんなに気持ちいいと思うのは、冬の朝だけではないでしょうかね。

これから、起きれない季節ですが、みなさん頑張って起きましょう。

ってなことから、今日はそんな不思議な眠りにちなんだ疾患のお話でもいってみたいと思います。

心理学的症状や症候群の中には、文学作品の登場人物にちなんで名付けられたものが結構ありまして、今日紹介するのは、「眠れる森の美女症候群」てな名前です。

正式には、クライン・レビン症候群と呼ばれる睡眠障害で、長期間こんこんと眠り続ける期間を繰り返すのが主な症状なんです。

発症すると日常的な活動はほとんど行われなくなるため、認知的にも行動的にも生活に破綻をきたしてしまうこともあります。

そりゃ、寝ちゃうんですもん生活に支障はでますよねぇ。

これまで全世界で1000例程しか報告されていない奇病とされていますが、似たような病気に「ナルコレプシー」というものがあります。

こちらは比較的症例が多く、症状的には同じく眠ってしまうもんなんですが、クライン・レビン症候群は、非常に長期間にわたって症状が続く点が異なるとされています。

で、今日ご紹介するのは、今まさにこの病気で苦しんでおられる、コロンビアに住む少女、シャリク・トヴァルさん（17歳）のお話です。

彼女は2歳のときから「眠れる森の美女症候群」を患っており、看病にあたっている母親のマーレニーさんは助けを求めて悲痛な叫びをあげているといいます。

シャリクさんの場合、過剰な睡眠が最長2ヶ月にも及ぶことがあり、マーレニーさんは数時間ごとに流動食を与えてやらなくてはならないそうなんです。

さらに悪いことに、この異常な眠りから覚めた後、シャリクさんは一時的あるいはけっこう長い間、記憶喪失に陥ってしまうそうなんです。

去年の6月に48日間眠り続けた後、目覚めてから一時的に記憶を失い、母親のこともわからなかった位らしいんです。

また、今年1〜2月にもシャリクさんは22日間眠り続け、マーレニーさんは数時間ごとに食事を与えなくてはなりません。

まだカテーテルを入れておらず、マーレニーさんが手で食べさせているとのことで、食事はすべて流動食にしなくてはならない上に、たえず面倒をみなくてはなりません。

そうなると仕事を辞めるしかなく、お金を得る手段がないためマーレニーさんはアカシアス市に必死で助けを求めているそうです。

まぁ、これは長いねぇ…。

先ほどお話した、「ナルコレプシー」は突発的に眠ってしまいますが、数時間、あるいは数分で目覚める場合がほとんどです。

が、22日とか、48日とかこれはもうとんでもないですね。

こうなると看病する立場の人が、非常に大変です。

このマーレニーさんも居住されているアカシアス市に援助を求めているようですが、なかなか動いてはくれていないようです。

実はこの病気、日本でも難病指定、医療費助成自立支援の対象になるべき疾患であるとし、日本過眠症患者協会にて全国の該当患者が集結し、厚生労働省への要請の為、署名会員も募っているんです。

つまり、日本でも同じような状況ですので、看病している方は大変な苦労があるわけですね。

しかもこの「眠れる森の美女症候群」の原因はまだわかっていません。

ウィルス感染が原因ではないかと言われていますが、詳細は不明で、原因が分からない以上、当然ながら治療法もまだないのが現状です。

それだけに、看病の方もいつまで続くか分からないわけですから、こういった人に何とか救いの手を差し伸べなきゃいけませんよね。

「眠れる森の美女症候群」…

名前だけはロマンチックですが実情はそんなはずないですもんね。

ではまた〜。







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