酒は飲んでも飲まれるな。
2019年11月13日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
11月13日の水曜日でございます。
毎日、少しずつ寒さが増してる感じですなぁ。
ボチボチ紅葉も見頃ですし、最後の秋って感じですがまぁ、中途半端な時期でもありますね。
次のイベントはクリスマスですなぁ〜。
テレビなんかでは気の早い、ディズニーあたりのCMがクリスマスイベントについてやってたりしますが、まぁそれも12月に入ってからが本格的なシーズンですしね。
12月に入れば忘年会も始まりますし、それでなくても気忙しいのに、さらに忙しくなってきます。
そして飲酒する機会が増えますし、お酒好きには楽しいだけの季節ですな。
そういえば、わたくし院長、今月はじめに久々に同級生と朝まで飲んでました。
最後のほうは、ところどころ記憶が欠如してますが、非常に楽しかったですよ。
ま、次の日はかなり動きが悪く、ダラダラになってましたし、体もしんどかったんですが、やはりそれでもまた飲みに行くわけです。
これ、飲まない方からするとホントに謎の行動に思えるでしょうけど、どんなに次の日辛くても、また飲みたくなるもんです。
で、今日はそんな飲酒と記憶について、米ペンシルベニア大学のガボール・エゲルヴァーリ氏らの研究をご紹介しようと思ってます。
なぜ、お酒の記憶はそこまで強力なのでしょう?
研究チームによれば、それはお酒が細胞レベルで記憶の形成に関与しているからなのだそうです。
これまでの実験では、アルコールによってある細胞経路が開き、それによって記憶の形成が影響されてしまうらしいことが明らかになっているそうなんです。
そこで今回の研究グループはマウスを使ってさらに詳しく調べてみることにしました。
その結果、体がアルコールを分解することで、最終的にお酒に関する記憶の形成にまで影響が及んでいることが判明したんだと。
お酒を飲むと、体は肝臓でアルコールを分解し、一連の代謝産物に変えます。
そのひとつが「酢酸塩」というものらしいんですが、これは脳がお酒の記憶を作り出すための材料の木材のようなものだと考えることができるんだそうです。
酢酸塩は素早く血液の中に流れ出し、肝臓から脳まで運ばれます。
そして脳に到達すると、記憶をつかさどる領域である海馬の細胞に直行するんだそうです。
すると今度は「ACSS2」という酵素が酢酸塩を運び始めると…。
酢酸塩が木材なのだとすれば、さしずめACSS2は大工さんといったところで、ACSS2は酢酸塩を「ヒストン」というDNAが巻きつくタンパク質に積み上げていくんだそうです。
こうしたプロセスから示唆されるのは、アルコールがちょっとしたエピジェネティックス(DNA塩基配列の変化を伴わない遺伝子機能を調節する制御機構)な変化を引き起こし、遺伝子の発現やACSS2の作用を左右しているということなんですな。
これが最終的にアルコールにまつわる強力な記憶の形成をうながし、飲み会に行ったり、友達と出かけたりするとなんだかお酒を飲みたい気分になってしまうのは、こうした記憶が合図になっているからであるらしいんです。
ですが、こうしたプロセスをうまく利用してやれば、お酒を飲んだ記憶が強化されないよう予防することもできるんだそうです。
アルコールを用意した飼育箱でマウスを育てた実験では、それが撤去された後もマウスはアルコールが置かれていた場所をウロウロするようになったそうです。
これを「条件付け場所嗜好性」と言うそうなんですが、この条件付け場所嗜好性は、脳内のACSS2にも影響を受けることがわかったわけなんです。
ACSS2レベルが通常の範囲内にあるマウスの場合は、その行動も典型的なもので、どちらの部屋に行くか選ばせると、以前にアルコールを飲んだ場所へ向かいます。
しかしACSS2レベルを下げたマウスでは、そのような嗜好性を見せなかったそうです。
このことは、アルコール関連記憶の形成にACSS2が大きな役割をはたしていることを示唆しているわけですね。
この研究により、アルコール依存症の患者など、自分の意思だけではなかなかお酒を断つことができない患者に、なんらかの方法で脳内のACSS2に干渉できれば、以前飲んだ記憶のせいでついついお酒に手を出したくならないよう、予防するなんてことも可能かもしれないんだそうです。
なるほど。
アルコールに限らず、依存性のあるものに関しては、合法非合法問わず、「やめたくてもやめられない」という負のスパイラルがあります。
それを個人の意志の問題と言ってしまえばそれまでですが、今日の研究のように「脳」に直接働きかけられている場合、そう簡単にいかないのが現実です。
ですから、こういった方法で、依存症を絶つことができるのなら、これはこれで良い事だと思います。
これからの研究に期待したいところですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
11月13日の水曜日でございます。
毎日、少しずつ寒さが増してる感じですなぁ。
ボチボチ紅葉も見頃ですし、最後の秋って感じですがまぁ、中途半端な時期でもありますね。
次のイベントはクリスマスですなぁ〜。
テレビなんかでは気の早い、ディズニーあたりのCMがクリスマスイベントについてやってたりしますが、まぁそれも12月に入ってからが本格的なシーズンですしね。
12月に入れば忘年会も始まりますし、それでなくても気忙しいのに、さらに忙しくなってきます。
そして飲酒する機会が増えますし、お酒好きには楽しいだけの季節ですな。
そういえば、わたくし院長、今月はじめに久々に同級生と朝まで飲んでました。
最後のほうは、ところどころ記憶が欠如してますが、非常に楽しかったですよ。
ま、次の日はかなり動きが悪く、ダラダラになってましたし、体もしんどかったんですが、やはりそれでもまた飲みに行くわけです。
これ、飲まない方からするとホントに謎の行動に思えるでしょうけど、どんなに次の日辛くても、また飲みたくなるもんです。
で、今日はそんな飲酒と記憶について、米ペンシルベニア大学のガボール・エゲルヴァーリ氏らの研究をご紹介しようと思ってます。
なぜ、お酒の記憶はそこまで強力なのでしょう?
研究チームによれば、それはお酒が細胞レベルで記憶の形成に関与しているからなのだそうです。
これまでの実験では、アルコールによってある細胞経路が開き、それによって記憶の形成が影響されてしまうらしいことが明らかになっているそうなんです。
そこで今回の研究グループはマウスを使ってさらに詳しく調べてみることにしました。
その結果、体がアルコールを分解することで、最終的にお酒に関する記憶の形成にまで影響が及んでいることが判明したんだと。
お酒を飲むと、体は肝臓でアルコールを分解し、一連の代謝産物に変えます。
そのひとつが「酢酸塩」というものらしいんですが、これは脳がお酒の記憶を作り出すための材料の木材のようなものだと考えることができるんだそうです。
酢酸塩は素早く血液の中に流れ出し、肝臓から脳まで運ばれます。
そして脳に到達すると、記憶をつかさどる領域である海馬の細胞に直行するんだそうです。
すると今度は「ACSS2」という酵素が酢酸塩を運び始めると…。
酢酸塩が木材なのだとすれば、さしずめACSS2は大工さんといったところで、ACSS2は酢酸塩を「ヒストン」というDNAが巻きつくタンパク質に積み上げていくんだそうです。
こうしたプロセスから示唆されるのは、アルコールがちょっとしたエピジェネティックス(DNA塩基配列の変化を伴わない遺伝子機能を調節する制御機構)な変化を引き起こし、遺伝子の発現やACSS2の作用を左右しているということなんですな。
これが最終的にアルコールにまつわる強力な記憶の形成をうながし、飲み会に行ったり、友達と出かけたりするとなんだかお酒を飲みたい気分になってしまうのは、こうした記憶が合図になっているからであるらしいんです。
ですが、こうしたプロセスをうまく利用してやれば、お酒を飲んだ記憶が強化されないよう予防することもできるんだそうです。
アルコールを用意した飼育箱でマウスを育てた実験では、それが撤去された後もマウスはアルコールが置かれていた場所をウロウロするようになったそうです。
これを「条件付け場所嗜好性」と言うそうなんですが、この条件付け場所嗜好性は、脳内のACSS2にも影響を受けることがわかったわけなんです。
ACSS2レベルが通常の範囲内にあるマウスの場合は、その行動も典型的なもので、どちらの部屋に行くか選ばせると、以前にアルコールを飲んだ場所へ向かいます。
しかしACSS2レベルを下げたマウスでは、そのような嗜好性を見せなかったそうです。
このことは、アルコール関連記憶の形成にACSS2が大きな役割をはたしていることを示唆しているわけですね。
この研究により、アルコール依存症の患者など、自分の意思だけではなかなかお酒を断つことができない患者に、なんらかの方法で脳内のACSS2に干渉できれば、以前飲んだ記憶のせいでついついお酒に手を出したくならないよう、予防するなんてことも可能かもしれないんだそうです。
なるほど。
アルコールに限らず、依存性のあるものに関しては、合法非合法問わず、「やめたくてもやめられない」という負のスパイラルがあります。
それを個人の意志の問題と言ってしまえばそれまでですが、今日の研究のように「脳」に直接働きかけられている場合、そう簡単にいかないのが現実です。
ですから、こういった方法で、依存症を絶つことができるのなら、これはこれで良い事だと思います。
これからの研究に期待したいところですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院