ポッキーの日に腸内細菌。
2019年11月11日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
11月の11日の月曜日でございます。
11月11日、1がキレイに4つ並んでおりますが、今日はいわゆる「ポッキー&プリッツの日」ってことで有名ですな。
何がどうという事もないんですが、数字の1がポッキー&プリッツに似てることからそうなったようなんですが、そんなもん釘でも箸でも同じよねぇ(笑)
とか、イチャモンをつけても仕方ないんで、今日はみんなでポッキーでも食べましょう。
わたくし院長、毎日飲酒をするんですが、このポッキー意外とお酒のつまみとして、お店なんかで出されます。
食べやすいってのもありますが、味的に嫌いな人も少ないんで万人受けしやすいんでしょうね。
的な、11月11日ですが、今日のネタはポッキーとは何も関係ありません。
腸内細菌と恐怖の感情についての興味深いお話をしていきたいと思います。
みなさんご存知のように、腸は第二の脳とか言われてまして、腸と脳がタッグを組んでいるという話は色々な研究で明らかになってきています。
少なくともマウスの実験では、腸内細菌が行動にまで影響を与えているという証拠は着々と集まってきています。
で、今回新たに発表された研究によると、腸内細菌を取り除いたマウスや、無菌室の中で育ったもともと腸内細菌がいないマウスは、一度植え付けられた恐怖を忘れられないってことがわかったそうなんです。
恐怖が忘れられなくなるとかメッチャ嫌ですよね。
てことは、逆に腸内細菌の加減で、恐怖心を忘れやすくなったりもするってことですよねぇ。
ではみていきましょう。
通常、動物は環境が変化すれば行動を変えて適応します。
そのよく知られた事例として「恐怖消去学習(恐怖条件付け)」というものがあります。
これは例えば、動物に音や光などの無害なものから嫌な連想をするよう教え込んだとしても、その連想がもう当てはまらないことがわかれば、動物はそうした印象を忘れることができます。
もっと具体的に説明すると、たとえばマウスにある音を鳴らすと同時に電気ショックを与えてみます。
するとマウスは音を聞いただけで、恐怖で身をすくませるようになるわけです。
そして今度は音が鳴っても電気ショックを受けないという経験を繰り返し行います。
すると、音は特に危険ではないのだということを学習し、やがて音が鳴ってもマウスは怯えたりはしなくなるってことですな。
お腹の中に健康的で多様な腸内細菌を持つマウスなら、危険がないことがわかればそこで恐怖心はなくなるってことなんです。
ところが、抗生物質で腸内細菌を取り除いたマウスや、無菌室の中で育ったためにもともと腸内細菌がいないマウスになると話が違ってくるわけです。
そうしたマウスは恐怖を忘れることができないんだそうで、どんなに音が安全であると教えても、相変わらずそれを聞けば身をすくめてしまうそうなんです。
では、なぜ腸内細菌がいなくなると恐怖を忘れられなくなるのかって話なんですが、これまでの研究によって、迷走神経と適応免疫系が腸と脳をつなぐ経路であることが明らかにされてます。
そこで米コーネル大学の研究グループは、無菌マウスの迷走神経と免疫系を調べてみたところ、それらは特に問題なく機能しているってことなんです。
つまり、そのふたつの経路はシロということになりますな。
そこで研究グループは次に、脳の「内側前頭前皮質」という恐怖消去学習に大きな役割をはたしている領域で発現する遺伝子を見てみることにしました。
すると腸内細菌を取り除いたマウスは、「シナプス(神経細胞同士の結合部)」の組み立てと統合に関連する遺伝子が過剰に発現していることがわかりました。
また恐怖の記憶を保存しておく領域の「興奮性ニューロン」の密度が高い一方、消去学習をうながす領域の興奮性ニューロンの密度が低いことも判明したそうなんです。
つまり、この領域に問題が起これば、恐怖をいつまでも保存し、消去学習が出来にくくなるわけですな。
さらに恐怖消去実験の最中に脳撮像検査を行なってみると、無菌マウスは「樹状突起スパイン」の形成が少なく、スパイン消去が多いことが確認された。
樹状突起スパインてーのは、シナプスの半分を形成し、ニューロン結合には不可欠なものです。
つまり腸内細菌は脳細胞の中の遺伝子発現を左右し、シナプス可塑性を低下させていたということになるわけですな。
そしてその結果として、学習が阻害され、恐怖を忘れられなくなっていたということらしいんですよ。
さらに腸内細菌が分泌する代謝産物を確認すると、無菌マウスの脳脊髄液の中で、とりわけ4種の代謝産物が大きく減少していることがわかりました。
そのうちふたつは人間の精神神経疾患にも関係があるとされるものなんだとか…。
とはいえ腸内細菌と学習との関係は完全に明らかになったわけではありません。
ですが、この腸内細菌、ただものではない重要なアイテムだという事は間違いなさそうですな。
そう言えば…。
わたくし院長、腸内細菌にいいものなんて、全く摂取してませんなぁ。
今日からヤクルトでも飲んで腸内細菌を増やさないとね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
11月の11日の月曜日でございます。
11月11日、1がキレイに4つ並んでおりますが、今日はいわゆる「ポッキー&プリッツの日」ってことで有名ですな。
何がどうという事もないんですが、数字の1がポッキー&プリッツに似てることからそうなったようなんですが、そんなもん釘でも箸でも同じよねぇ(笑)
とか、イチャモンをつけても仕方ないんで、今日はみんなでポッキーでも食べましょう。
わたくし院長、毎日飲酒をするんですが、このポッキー意外とお酒のつまみとして、お店なんかで出されます。
食べやすいってのもありますが、味的に嫌いな人も少ないんで万人受けしやすいんでしょうね。
的な、11月11日ですが、今日のネタはポッキーとは何も関係ありません。
腸内細菌と恐怖の感情についての興味深いお話をしていきたいと思います。
みなさんご存知のように、腸は第二の脳とか言われてまして、腸と脳がタッグを組んでいるという話は色々な研究で明らかになってきています。
少なくともマウスの実験では、腸内細菌が行動にまで影響を与えているという証拠は着々と集まってきています。
で、今回新たに発表された研究によると、腸内細菌を取り除いたマウスや、無菌室の中で育ったもともと腸内細菌がいないマウスは、一度植え付けられた恐怖を忘れられないってことがわかったそうなんです。
恐怖が忘れられなくなるとかメッチャ嫌ですよね。
てことは、逆に腸内細菌の加減で、恐怖心を忘れやすくなったりもするってことですよねぇ。
ではみていきましょう。
通常、動物は環境が変化すれば行動を変えて適応します。
そのよく知られた事例として「恐怖消去学習(恐怖条件付け)」というものがあります。
これは例えば、動物に音や光などの無害なものから嫌な連想をするよう教え込んだとしても、その連想がもう当てはまらないことがわかれば、動物はそうした印象を忘れることができます。
もっと具体的に説明すると、たとえばマウスにある音を鳴らすと同時に電気ショックを与えてみます。
するとマウスは音を聞いただけで、恐怖で身をすくませるようになるわけです。
そして今度は音が鳴っても電気ショックを受けないという経験を繰り返し行います。
すると、音は特に危険ではないのだということを学習し、やがて音が鳴ってもマウスは怯えたりはしなくなるってことですな。
お腹の中に健康的で多様な腸内細菌を持つマウスなら、危険がないことがわかればそこで恐怖心はなくなるってことなんです。
ところが、抗生物質で腸内細菌を取り除いたマウスや、無菌室の中で育ったためにもともと腸内細菌がいないマウスになると話が違ってくるわけです。
そうしたマウスは恐怖を忘れることができないんだそうで、どんなに音が安全であると教えても、相変わらずそれを聞けば身をすくめてしまうそうなんです。
では、なぜ腸内細菌がいなくなると恐怖を忘れられなくなるのかって話なんですが、これまでの研究によって、迷走神経と適応免疫系が腸と脳をつなぐ経路であることが明らかにされてます。
そこで米コーネル大学の研究グループは、無菌マウスの迷走神経と免疫系を調べてみたところ、それらは特に問題なく機能しているってことなんです。
つまり、そのふたつの経路はシロということになりますな。
そこで研究グループは次に、脳の「内側前頭前皮質」という恐怖消去学習に大きな役割をはたしている領域で発現する遺伝子を見てみることにしました。
すると腸内細菌を取り除いたマウスは、「シナプス(神経細胞同士の結合部)」の組み立てと統合に関連する遺伝子が過剰に発現していることがわかりました。
また恐怖の記憶を保存しておく領域の「興奮性ニューロン」の密度が高い一方、消去学習をうながす領域の興奮性ニューロンの密度が低いことも判明したそうなんです。
つまり、この領域に問題が起これば、恐怖をいつまでも保存し、消去学習が出来にくくなるわけですな。
さらに恐怖消去実験の最中に脳撮像検査を行なってみると、無菌マウスは「樹状突起スパイン」の形成が少なく、スパイン消去が多いことが確認された。
樹状突起スパインてーのは、シナプスの半分を形成し、ニューロン結合には不可欠なものです。
つまり腸内細菌は脳細胞の中の遺伝子発現を左右し、シナプス可塑性を低下させていたということになるわけですな。
そしてその結果として、学習が阻害され、恐怖を忘れられなくなっていたということらしいんですよ。
さらに腸内細菌が分泌する代謝産物を確認すると、無菌マウスの脳脊髄液の中で、とりわけ4種の代謝産物が大きく減少していることがわかりました。
そのうちふたつは人間の精神神経疾患にも関係があるとされるものなんだとか…。
とはいえ腸内細菌と学習との関係は完全に明らかになったわけではありません。
ですが、この腸内細菌、ただものではない重要なアイテムだという事は間違いなさそうですな。
そう言えば…。
わたくし院長、腸内細菌にいいものなんて、全く摂取してませんなぁ。
今日からヤクルトでも飲んで腸内細菌を増やさないとね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院