(132)サンデーイルネス(仮)細菌性髄膜炎について
2019年09月08日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
9月8日のサンデーイルネスでございます。
9月も1週間がすぎ、ダンダン秋っぽい時間が長くなってきましたかね。
一番感じるのは、暗くなるのが早くなりました。
これからは秋の夜長って位ですから、だんだん夜が長くなります。
に伴い、寒くなる日もありますから、寒暖差には要注意ですな。
ってことで、今日も元気にいってみましょう。
今日のイルネス辞典は「細菌性髄膜炎」について解説していきたいと思います。
元気な子どもでも、ふだんは鼻やのどにいる細菌が血液の中に入ることがあり、その菌が脳を包む髄膜について炎症を起こす病気です。
そして最終的には脳そのものなどに病気を起こします。
細菌性髄膜炎を予防するワクチンが導入される前の日本では、年間約1,000人の子どもが細菌性髄膜炎(昔は脳膜炎と言いました)にかかっていました。
また、発症が10代後半に多い髄膜炎菌による髄膜炎もあります。
発熱、激しい頭痛、悪寒(おかん)などが現れ、一般的に発症後24時間で病変はピークに達するので、早期診断、早期加療がポイントになります。
急性化膿性髄膜炎(かのうせいずいまくえん)とも呼ばれます。
原因としましては、乳幼児によく起こりますが、年齢によって起因菌が異なります。
3カ月未満では大腸菌、B群連鎖球菌(れんさきゅうきん)、3カ月以降においてはインフルエンザ菌が多く、成人では肺炎球菌、髄膜炎菌の頻度が高いとされています。
感染経路は(1)菌血症による血行性経路、(2)中耳炎、副鼻腔炎などの隣り合う感染巣からの直接侵入、(3)心、肺など他臓器の感染巣から血行性、(4)脳外科手術後(脳室シャントほか)などの院内感染などがあげられます。
発病は急性発症で、激しい頭痛、悪寒、発熱(38〜40℃)とともに項部(こうぶ)(うなじ)硬直などの髄膜刺激症状がみられます。
発熱では高熱が持続します。また、せん妄(錯覚や幻覚を伴う軽度の意識障害)などの意識障害、脳神経症状も現れます。
血液検査で赤沈の亢進、白血球増加を示します。また、腰椎穿刺(せんし)による髄液検査を行うと、髄液所見では、圧の上昇、混濁、時に膿性、蛋白は増加、糖の著明な低下(髄液糖/血糖値比が0.3以下)がみられ、急性期の髄液細胞は多形核白血球(桿状(かんじょう)、好中球(こうちゅうきゅう))がみられます。
経過とともにリンパ球、単球に置き換わります。
CT、MRIでは、脳浮腫や血管炎による脳硬塞(のうこうそく)、膿瘍(のうよう)、水頭症などを認めることがあります。
では、治療の方法ですが、急性期には発熱、激しい頭痛に悩まされることが多く、適切な抗菌薬の投与が望まれます。
体温、脈拍、血圧、呼吸などのバイタルサインの監視が行われ、鎮痛・解熱薬も投与されます。
治療には、主要起炎菌のペニシリン耐性肺炎球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌などが増えているため、第3世代セフェム系抗菌薬セフトリアキソン+バンコマイシン、あるいはカルバペネム系抗菌薬(パニペネム・ベタミプロン)が用いられています。
併せて抗菌薬の投与直前の副腎皮質ステロイド薬の併用が推奨されます。
このほか、脳圧降下薬(グリセロール、マンニトール)、抗けいれん薬、鎮痛・解熱薬の投与が行われます。
細菌性髄膜炎にかかると高い割合で重症化してしまいますので、一番かかりたくない、かからせたくない病気のひとつです。
劇症型と呼ばれるものは、熱が出てから1日で死亡することもあります。
後遺症としては、脳が壊される脳梗塞や脳萎縮、髄液が増える水頭症など多くのことがあり、これらのことで知能や運動の障害が起こります。
また、一見後遺症がないよう見えたお子さんの経過を見ると、年長になってだんだん知能障害がはっきりしてくることもあります。
髄膜炎菌性髄膜炎は、他の細菌による髄膜炎と比べて、症状が急激に進行することが特徴です。
いかがでしたか。
なかなか困難な病気ですので、罹らないにこしたことはないんですが、とにかく早期での治療開始が鍵ですので注意が必要ですね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月8日のサンデーイルネスでございます。
9月も1週間がすぎ、ダンダン秋っぽい時間が長くなってきましたかね。
一番感じるのは、暗くなるのが早くなりました。
これからは秋の夜長って位ですから、だんだん夜が長くなります。
に伴い、寒くなる日もありますから、寒暖差には要注意ですな。
ってことで、今日も元気にいってみましょう。
今日のイルネス辞典は「細菌性髄膜炎」について解説していきたいと思います。
元気な子どもでも、ふだんは鼻やのどにいる細菌が血液の中に入ることがあり、その菌が脳を包む髄膜について炎症を起こす病気です。
そして最終的には脳そのものなどに病気を起こします。
細菌性髄膜炎を予防するワクチンが導入される前の日本では、年間約1,000人の子どもが細菌性髄膜炎(昔は脳膜炎と言いました)にかかっていました。
また、発症が10代後半に多い髄膜炎菌による髄膜炎もあります。
発熱、激しい頭痛、悪寒(おかん)などが現れ、一般的に発症後24時間で病変はピークに達するので、早期診断、早期加療がポイントになります。
急性化膿性髄膜炎(かのうせいずいまくえん)とも呼ばれます。
原因としましては、乳幼児によく起こりますが、年齢によって起因菌が異なります。
3カ月未満では大腸菌、B群連鎖球菌(れんさきゅうきん)、3カ月以降においてはインフルエンザ菌が多く、成人では肺炎球菌、髄膜炎菌の頻度が高いとされています。
感染経路は(1)菌血症による血行性経路、(2)中耳炎、副鼻腔炎などの隣り合う感染巣からの直接侵入、(3)心、肺など他臓器の感染巣から血行性、(4)脳外科手術後(脳室シャントほか)などの院内感染などがあげられます。
発病は急性発症で、激しい頭痛、悪寒、発熱(38〜40℃)とともに項部(こうぶ)(うなじ)硬直などの髄膜刺激症状がみられます。
発熱では高熱が持続します。また、せん妄(錯覚や幻覚を伴う軽度の意識障害)などの意識障害、脳神経症状も現れます。
血液検査で赤沈の亢進、白血球増加を示します。また、腰椎穿刺(せんし)による髄液検査を行うと、髄液所見では、圧の上昇、混濁、時に膿性、蛋白は増加、糖の著明な低下(髄液糖/血糖値比が0.3以下)がみられ、急性期の髄液細胞は多形核白血球(桿状(かんじょう)、好中球(こうちゅうきゅう))がみられます。
経過とともにリンパ球、単球に置き換わります。
CT、MRIでは、脳浮腫や血管炎による脳硬塞(のうこうそく)、膿瘍(のうよう)、水頭症などを認めることがあります。
では、治療の方法ですが、急性期には発熱、激しい頭痛に悩まされることが多く、適切な抗菌薬の投与が望まれます。
体温、脈拍、血圧、呼吸などのバイタルサインの監視が行われ、鎮痛・解熱薬も投与されます。
治療には、主要起炎菌のペニシリン耐性肺炎球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌などが増えているため、第3世代セフェム系抗菌薬セフトリアキソン+バンコマイシン、あるいはカルバペネム系抗菌薬(パニペネム・ベタミプロン)が用いられています。
併せて抗菌薬の投与直前の副腎皮質ステロイド薬の併用が推奨されます。
このほか、脳圧降下薬(グリセロール、マンニトール)、抗けいれん薬、鎮痛・解熱薬の投与が行われます。
細菌性髄膜炎にかかると高い割合で重症化してしまいますので、一番かかりたくない、かからせたくない病気のひとつです。
劇症型と呼ばれるものは、熱が出てから1日で死亡することもあります。
後遺症としては、脳が壊される脳梗塞や脳萎縮、髄液が増える水頭症など多くのことがあり、これらのことで知能や運動の障害が起こります。
また、一見後遺症がないよう見えたお子さんの経過を見ると、年長になってだんだん知能障害がはっきりしてくることもあります。
髄膜炎菌性髄膜炎は、他の細菌による髄膜炎と比べて、症状が急激に進行することが特徴です。
いかがでしたか。
なかなか困難な病気ですので、罹らないにこしたことはないんですが、とにかく早期での治療開始が鍵ですので注意が必要ですね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院