カモメが翔んだ日。
2019年08月08日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。
8月8日の木曜日でございます。
8月8日…
パパの日とか言うんかと思ったら、「親孝行の日」だそうで…
何故かと言うと、8をハチと書きかえて、「ハチハチ」にすると、「ハハチチ」と読めるから。とか(笑)
まぁ、「親孝行したい時には親はなし」なんて縁起でもない言葉もあるくらい、親孝行はしとかんとあきまへんで。
ってな親孝行の日にもってこいなネタがありますんで、今日はそいつをいってみましょうか。
ま、親孝行にはとくに関係ないんですが(笑)、鳥のヒナのお話でもひとつ…。
まだ孵化していない卵の中のヒナたちは、親鳥からの警告だけでなく、同じ巣のきょうだいたちとも卵の中からお互いに情報を伝えあっていることが判明したんだそうです。
胎盤で母親とつながっている哺乳類とは違い、ヒナの場合は母鳥とは切り離されており母体の変化の影響を基本的に受けません。
それでもきちんと孵化前に環境への適応を促す仕組みがあったということで、ヒナでも胎教ができそうな新事実が発見されました。
今回調査の対象となったのは、スペイン、サルボラ島にある野生のカモメの営巣地から集められた、アシセグロカモメのヒナたちです。
実験では、卵3個をひとまとめにして孵卵器に設置し、そのうち2個(常に同じもの)は1日に4回孵卵器から取り出し、防音の箱の中に入れて、そこで捕食者が巣に近づいてきたときに親鳥が発する警戒音を聞かせてみたそうです。
一方、孵卵器にそのまま残されている卵には、そうした警戒音を一切聞かせない?ようにします。
箱は防音になっているので、警戒音が漏れて聞こえてくるということもないため、危険が迫っていることなど何も知らないままなわけです。
そして取り出した2個の卵を孵卵器に戻すと面白いことが観察されました。
何もされなかった卵に比べて振動することが多かったそうなんです。
そのせいなのか、何も知らないはずの卵は、対照群に比べて孵化するまでに長く時間がかかったそうです。
実はそれだけではないんです。
孵化してからの実験群のヒナは、警戒音を聞かされた2羽だけでなく、何も知らないはずのヒナまでもあまり音を立てず、じっとしゃがんでいる傾向にあったそうなんです。
この行動は親鳥からの警戒の鳴き声を聞いたときの反応なのだそうです。
さらに3羽とも、対照群のヒナにはない生理学的な特徴が見られました。
ストレスホルモンが多く、各細胞のミトコンドリアDNAが少なく、足が短かったのだそうです。
研究チームによると、こうした特徴はある種のトレードオフの結果であるらしくて、ヒナたちは危険に対して敏感になり、その代償として、細胞がエネルギーを作り出し、成長する力がいくぶん低下してしまったそうなんです。
まぁ、何となくわからなくもないですかねぇ…。
要は、のびのび育った方が、大きくなるって事ですな。
これは確かにそうかもしれません。
ですが、統計的な分析からは、こうした生理学的な違いは孵化するまでの長さだけに起因するものではないことがわかっています。
卵同士の扱いの違いは、警戒音を聞かせたか聞かせなかったかだけであり、卵の振る舞いで観察された違いは、振動の頻度だけであった。
そのために、どうやら卵の中にいるヒナは振動を使ってきょうだいに危険を知らせていたようだと考えられるわけなんですね。
つまり、ヒナは胎教出来るってことですよね。
卵を孵化させて、元気なヒナが生まれてほしいと願う人は、あまり怖がらせるような環境だけは避けた方がいいかもしれません。
まぁ、このヒナのコミュニケーションも、全てが解明されたわけではないんですが、こういった不思議な力があるのは、やはり野生の強さなんかなぁとは感じます。
卵の中で生れた瞬間から、周りは敵だらけですからね。
少しでも種の生存率を上げるため、危険を共有するシステムが、最初から出来てるんでしょう。
野生の力には驚かされますね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月8日の木曜日でございます。
8月8日…
パパの日とか言うんかと思ったら、「親孝行の日」だそうで…
何故かと言うと、8をハチと書きかえて、「ハチハチ」にすると、「ハハチチ」と読めるから。とか(笑)
まぁ、「親孝行したい時には親はなし」なんて縁起でもない言葉もあるくらい、親孝行はしとかんとあきまへんで。
ってな親孝行の日にもってこいなネタがありますんで、今日はそいつをいってみましょうか。
ま、親孝行にはとくに関係ないんですが(笑)、鳥のヒナのお話でもひとつ…。
まだ孵化していない卵の中のヒナたちは、親鳥からの警告だけでなく、同じ巣のきょうだいたちとも卵の中からお互いに情報を伝えあっていることが判明したんだそうです。
胎盤で母親とつながっている哺乳類とは違い、ヒナの場合は母鳥とは切り離されており母体の変化の影響を基本的に受けません。
それでもきちんと孵化前に環境への適応を促す仕組みがあったということで、ヒナでも胎教ができそうな新事実が発見されました。
今回調査の対象となったのは、スペイン、サルボラ島にある野生のカモメの営巣地から集められた、アシセグロカモメのヒナたちです。
実験では、卵3個をひとまとめにして孵卵器に設置し、そのうち2個(常に同じもの)は1日に4回孵卵器から取り出し、防音の箱の中に入れて、そこで捕食者が巣に近づいてきたときに親鳥が発する警戒音を聞かせてみたそうです。
一方、孵卵器にそのまま残されている卵には、そうした警戒音を一切聞かせない?ようにします。
箱は防音になっているので、警戒音が漏れて聞こえてくるということもないため、危険が迫っていることなど何も知らないままなわけです。
そして取り出した2個の卵を孵卵器に戻すと面白いことが観察されました。
何もされなかった卵に比べて振動することが多かったそうなんです。
そのせいなのか、何も知らないはずの卵は、対照群に比べて孵化するまでに長く時間がかかったそうです。
実はそれだけではないんです。
孵化してからの実験群のヒナは、警戒音を聞かされた2羽だけでなく、何も知らないはずのヒナまでもあまり音を立てず、じっとしゃがんでいる傾向にあったそうなんです。
この行動は親鳥からの警戒の鳴き声を聞いたときの反応なのだそうです。
さらに3羽とも、対照群のヒナにはない生理学的な特徴が見られました。
ストレスホルモンが多く、各細胞のミトコンドリアDNAが少なく、足が短かったのだそうです。
研究チームによると、こうした特徴はある種のトレードオフの結果であるらしくて、ヒナたちは危険に対して敏感になり、その代償として、細胞がエネルギーを作り出し、成長する力がいくぶん低下してしまったそうなんです。
まぁ、何となくわからなくもないですかねぇ…。
要は、のびのび育った方が、大きくなるって事ですな。
これは確かにそうかもしれません。
ですが、統計的な分析からは、こうした生理学的な違いは孵化するまでの長さだけに起因するものではないことがわかっています。
卵同士の扱いの違いは、警戒音を聞かせたか聞かせなかったかだけであり、卵の振る舞いで観察された違いは、振動の頻度だけであった。
そのために、どうやら卵の中にいるヒナは振動を使ってきょうだいに危険を知らせていたようだと考えられるわけなんですね。
つまり、ヒナは胎教出来るってことですよね。
卵を孵化させて、元気なヒナが生まれてほしいと願う人は、あまり怖がらせるような環境だけは避けた方がいいかもしれません。
まぁ、このヒナのコミュニケーションも、全てが解明されたわけではないんですが、こういった不思議な力があるのは、やはり野生の強さなんかなぁとは感じます。
卵の中で生れた瞬間から、周りは敵だらけですからね。
少しでも種の生存率を上げるため、危険を共有するシステムが、最初から出来てるんでしょう。
野生の力には驚かされますね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院