(116)サンデーイルネス(仮)無脾症について
2019年05月19日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
5月19日のサンデーイルネスでございます。
5月も後半戦に入り、慌ただしさがハンパないです。
前半の気の緩みが、後半にドッとのしかかり、今月はとにかく忙しいでごんす。
まぁ、4週間しかないうちの、1週間休みましたしね。
当然の結果と言えるでしょう。
でも、だいぶ休みボケも解消され、日常が戻ってきてますし、これからドンドンギアは上がっていくことでしょう。
でも、もうすぐ梅雨がくるんで、上がったテンションも、また下がるかもしれません。
これからは体調管理も大事な季節に突入ですし、みなさん、気をつけましょうね。
ってことで、そんなイルネス辞典ですが、今日は「無脾症(無脾症候群)」を解説していこうと思います。
まずは、どんな病気かってことですがこの病名の「脾」は脾臓の脾でございます。
本来、各内臓は左右別々に形作られていますが、先天的に左右同じように形成される場合があります。
表現が分かりにくいですが、基本、左右対称には出来ていないって事ですな。
ですから、左右同じ様に形成されると、困ったことが起こるわけです。
たとえば心臓なんかの場合であれば、2つの心房がともに右心房の形態で、心室も右心室の形のみで左心室がないという、心臓の右側の成分だけで形作られたかのような状態になってしまいます。
逆に、左側の成分だけで形作られたかのような状態になることもあります。この対称性は、全身の臓器に共通する傾向にあります。
脾臓(ひぞう)は胃の左側にある握りこぶし大の臓器で、主に古くなった赤血球を取り除いたり、免疫のはたらきに関係したりしています。
この理屈で、全身の臓器が主に右側の成分だけで形作られた場合は、脾臓がないことが多く、これを無脾症(むひしょう)というわけです。
逆に左側成分が主体の場合は、複数の脾臓が認められることが多くあり、これは逆に、多脾症(たひしょう)というわけです。
あくまでも脾臓の有無が問題の本質ではないため、最近は心房内臓錯位(さくい)、心房相同などと呼ぶのが一般的です。
確定された原因は不明ですが、いくつかの遺伝子異常の関係が指摘されています。
無脾症の場合、心臓に関しては肺動脈や肺静脈の異常を伴うことが多く、出生直後からのチアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になること)で気づくことがあります。
一方、多脾症の場合は不整脈が問題になることがあるそうです。
腹部の症状としては、腸の位置がおかしいために腸閉塞(ちょうへいそく)の症状(突然の嘔吐、腹痛など)が出たり、胆道系の病気になったりすることがあります。
また脾臓がない場合、免疫系の異常から重症の感染を繰り返したりします。
では、この症状、治療法はどうするかという事ですが、肺血流の減少、増加による症状があれば内科的に、血流量をコントロールして対応します。
また、外科的には、心臓の形態に合わせた手術が必要になってきます。
無脾症の場合は、乳児期の早期に肺静脈の異常や弁逆流に対する手術が必要になる場合が多くありますが、これらは非常に難しい手術であることが多く、残念ながら外科的治療が不可能と判断せざるをえない症例もあるようなんです。
てな説明があるくらいですから、相当難しい手術なんでしょう。
難しい外科手術と聞けば、我々世代は、「ブラックジャック」を思いだしてしまいますが、天才外科医ってのは、いつの時代もいるもんですけどね。
最終的には、フォンタン型手術(図13)を目指す人が多くなります。また、不整脈に対する治療が必要になる人もいます。
この病気の場合、合併する心奇形が最も大きな問題であるため、まず循環器専門医の診断を受ける必要があります。
そのうえで感染症に対する対策や、腹部臓器の異常による症状に注意する必要があります。
まぁ、稀な症状でもありますし先天的なものなので、何を注意するってこともないんですが、こんな病気もあるよということで…
いかがでしたか。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月19日のサンデーイルネスでございます。
5月も後半戦に入り、慌ただしさがハンパないです。
前半の気の緩みが、後半にドッとのしかかり、今月はとにかく忙しいでごんす。
まぁ、4週間しかないうちの、1週間休みましたしね。
当然の結果と言えるでしょう。
でも、だいぶ休みボケも解消され、日常が戻ってきてますし、これからドンドンギアは上がっていくことでしょう。
でも、もうすぐ梅雨がくるんで、上がったテンションも、また下がるかもしれません。
これからは体調管理も大事な季節に突入ですし、みなさん、気をつけましょうね。
ってことで、そんなイルネス辞典ですが、今日は「無脾症(無脾症候群)」を解説していこうと思います。
まずは、どんな病気かってことですがこの病名の「脾」は脾臓の脾でございます。
本来、各内臓は左右別々に形作られていますが、先天的に左右同じように形成される場合があります。
表現が分かりにくいですが、基本、左右対称には出来ていないって事ですな。
ですから、左右同じ様に形成されると、困ったことが起こるわけです。
たとえば心臓なんかの場合であれば、2つの心房がともに右心房の形態で、心室も右心室の形のみで左心室がないという、心臓の右側の成分だけで形作られたかのような状態になってしまいます。
逆に、左側の成分だけで形作られたかのような状態になることもあります。この対称性は、全身の臓器に共通する傾向にあります。
脾臓(ひぞう)は胃の左側にある握りこぶし大の臓器で、主に古くなった赤血球を取り除いたり、免疫のはたらきに関係したりしています。
この理屈で、全身の臓器が主に右側の成分だけで形作られた場合は、脾臓がないことが多く、これを無脾症(むひしょう)というわけです。
逆に左側成分が主体の場合は、複数の脾臓が認められることが多くあり、これは逆に、多脾症(たひしょう)というわけです。
あくまでも脾臓の有無が問題の本質ではないため、最近は心房内臓錯位(さくい)、心房相同などと呼ぶのが一般的です。
確定された原因は不明ですが、いくつかの遺伝子異常の関係が指摘されています。
無脾症の場合、心臓に関しては肺動脈や肺静脈の異常を伴うことが多く、出生直後からのチアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になること)で気づくことがあります。
一方、多脾症の場合は不整脈が問題になることがあるそうです。
腹部の症状としては、腸の位置がおかしいために腸閉塞(ちょうへいそく)の症状(突然の嘔吐、腹痛など)が出たり、胆道系の病気になったりすることがあります。
また脾臓がない場合、免疫系の異常から重症の感染を繰り返したりします。
では、この症状、治療法はどうするかという事ですが、肺血流の減少、増加による症状があれば内科的に、血流量をコントロールして対応します。
また、外科的には、心臓の形態に合わせた手術が必要になってきます。
無脾症の場合は、乳児期の早期に肺静脈の異常や弁逆流に対する手術が必要になる場合が多くありますが、これらは非常に難しい手術であることが多く、残念ながら外科的治療が不可能と判断せざるをえない症例もあるようなんです。
てな説明があるくらいですから、相当難しい手術なんでしょう。
難しい外科手術と聞けば、我々世代は、「ブラックジャック」を思いだしてしまいますが、天才外科医ってのは、いつの時代もいるもんですけどね。
最終的には、フォンタン型手術(図13)を目指す人が多くなります。また、不整脈に対する治療が必要になる人もいます。
この病気の場合、合併する心奇形が最も大きな問題であるため、まず循環器専門医の診断を受ける必要があります。
そのうえで感染症に対する対策や、腹部臓器の異常による症状に注意する必要があります。
まぁ、稀な症状でもありますし先天的なものなので、何を注意するってこともないんですが、こんな病気もあるよということで…
いかがでしたか。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院