(78)サンデーイルネス(仮)脈絡膜腫瘍について
2018年08月26日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
8月26日のサンデーイルネスにございます。
早いもんでもう夏も終りですわ。
小学生の夏休みも、もう終りですしねぇ…。
ですがまだ残暑は続きます。
特にこれからは夏の疲れが、ドドッと出てきますから注意して下さいね。
てことで、今週のイルネス辞典は「脈絡膜腫瘍」について解説していきたいと思います。
まず、どんな病気かってことですが、読んで字の如く「脈絡膜」に腫瘍ができる疾患です。
では、この「脈絡膜」ってどこって事ですが、これは眼の中の網膜の外側の膜で、眼球の後半部を包む膜のことを指します。
てことで、眼にも腫瘍ができますが、眼の腫瘍がよくできる部位がぶどう膜といわれる部分です。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B6%E3%81%A9%E3%81%86%E8%86%9C
俗に茶目といわれる部分を虹彩(こうさい)と呼びます。この虹彩の裏側には毛様体(もうようたい)と呼ばれる部分があり、さらにこれが眼の後ろまでつながり、脈絡膜と呼ばれる組織になります。
これら虹彩、毛様体、脈絡膜を総称してぶどう膜と呼びます。
この部位の特徴は、色素が多く、血管が豊富にあることです。
そのため、ぶどう膜には腫瘍がよくでき、他の部位の腫瘍からの転移も起こります。
とくに脈絡膜は、ぶどう膜のなかでも最も腫瘍が生じる場所で、多くの眼腫瘍がこの部位にできます。
この脈絡膜腫瘍の代表として、悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)や血管腫(けっかんしゅ)があります。
転移性腫瘍では肺がん、乳がんからの転移が多いのが特徴と言われています。
では、脈絡膜腫瘍の症状の現れ方ですが、腫瘍が生じる部位により異なります。
飛蚊症(ひぶんしょう)が初期の症状である場合もありますが、転移性の腫瘍の場合、多くは網膜のいちばん感度のよい黄斑部(おうはんぶ)の近くに腫瘍が生じ、腫瘍周囲に網膜剥離(もうまくはくり)を伴うこともあるために、それによるゆがみや視力低下が生じてきます。
原発性の場合も、腫瘍が生じる眼のなかの位置により、症状の発現に差があります。
診断は、眼底検査による腫瘍の存在を確認することが第一歩です。
原発性の代表的脈絡膜腫瘍である悪性黒色腫では、茶色〜黒褐色の隆起性病変として認められます。
また、蛍光(けいこう)眼底造影検査、MRI検査、放射性元素を用いる核医学検査なども診断に有用です。
転移性のものでは、多くの場合、眼の病変の診断の前に肺がんや乳がんなどの診断がついており、その経過中に症状が現れ、眼底検査で診断されます。
なかには、眼の腫瘍の発見を機に原発巣が見つかる場合もあります。
治療方法は、原発性か転移性かにより異なります。
原発性の代表である悪性黒色腫の治療として、主に次のような方法があります。
(1)眼球摘出、(2)腫瘍局所切除、(3)放射線治療です。
これらの治療方法の選択は、腫瘍の大きさや、その広がり方などを考慮して決定されます。
それ以外にも、抗がん薬の眼動脈への注入療法、温熱療法などがあります。
残念ながら悪性黒色腫の特徴として、全身への転移が問題となり、予後は大変不良です。
転移性の場合、腫瘍の性状は原発巣の腫瘍と同じです。治療の方法は、多くの場合、放射線治療と化学療法が中心となります。この場合も予後は大変不良です。
脈絡膜腫瘍の抱える最大の問題は、眼球の維持と生命の予後です。
悪性黒色腫は眼科腫瘍としては多いものですが、多くの眼科医にとっては、頻繁に遭遇する腫瘍ではないので、眼腫瘍専門の眼科医に相談されることをすすめます。
転移性の場合は、原発巣を治療している医師と、放射線医ならびに眼科医の間での連携が大切になります。
これらの連携がとられるように主治医に相談し、治療することが重要です。
この疾患も症状が進行するとかなり厄介になりますので、とにかく早期の発見が必要となります。
それには、まず知識です。
突然の視力低下などがあった場合、疑ってみるのもいいと思います。
特に視力低下などは、「歳だから」と放置され気味ですので気をつけたいところです。
いかがでしたか?
今回のは特に放置すると、予後がよろしくありません。
まず疑ってみるよう、心がけましょう。
では来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月26日のサンデーイルネスにございます。
早いもんでもう夏も終りですわ。
小学生の夏休みも、もう終りですしねぇ…。
ですがまだ残暑は続きます。
特にこれからは夏の疲れが、ドドッと出てきますから注意して下さいね。
てことで、今週のイルネス辞典は「脈絡膜腫瘍」について解説していきたいと思います。
まず、どんな病気かってことですが、読んで字の如く「脈絡膜」に腫瘍ができる疾患です。
では、この「脈絡膜」ってどこって事ですが、これは眼の中の網膜の外側の膜で、眼球の後半部を包む膜のことを指します。
てことで、眼にも腫瘍ができますが、眼の腫瘍がよくできる部位がぶどう膜といわれる部分です。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B6%E3%81%A9%E3%81%86%E8%86%9C
俗に茶目といわれる部分を虹彩(こうさい)と呼びます。この虹彩の裏側には毛様体(もうようたい)と呼ばれる部分があり、さらにこれが眼の後ろまでつながり、脈絡膜と呼ばれる組織になります。
これら虹彩、毛様体、脈絡膜を総称してぶどう膜と呼びます。
この部位の特徴は、色素が多く、血管が豊富にあることです。
そのため、ぶどう膜には腫瘍がよくでき、他の部位の腫瘍からの転移も起こります。
とくに脈絡膜は、ぶどう膜のなかでも最も腫瘍が生じる場所で、多くの眼腫瘍がこの部位にできます。
この脈絡膜腫瘍の代表として、悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)や血管腫(けっかんしゅ)があります。
転移性腫瘍では肺がん、乳がんからの転移が多いのが特徴と言われています。
では、脈絡膜腫瘍の症状の現れ方ですが、腫瘍が生じる部位により異なります。
飛蚊症(ひぶんしょう)が初期の症状である場合もありますが、転移性の腫瘍の場合、多くは網膜のいちばん感度のよい黄斑部(おうはんぶ)の近くに腫瘍が生じ、腫瘍周囲に網膜剥離(もうまくはくり)を伴うこともあるために、それによるゆがみや視力低下が生じてきます。
原発性の場合も、腫瘍が生じる眼のなかの位置により、症状の発現に差があります。
診断は、眼底検査による腫瘍の存在を確認することが第一歩です。
原発性の代表的脈絡膜腫瘍である悪性黒色腫では、茶色〜黒褐色の隆起性病変として認められます。
また、蛍光(けいこう)眼底造影検査、MRI検査、放射性元素を用いる核医学検査なども診断に有用です。
転移性のものでは、多くの場合、眼の病変の診断の前に肺がんや乳がんなどの診断がついており、その経過中に症状が現れ、眼底検査で診断されます。
なかには、眼の腫瘍の発見を機に原発巣が見つかる場合もあります。
治療方法は、原発性か転移性かにより異なります。
原発性の代表である悪性黒色腫の治療として、主に次のような方法があります。
(1)眼球摘出、(2)腫瘍局所切除、(3)放射線治療です。
これらの治療方法の選択は、腫瘍の大きさや、その広がり方などを考慮して決定されます。
それ以外にも、抗がん薬の眼動脈への注入療法、温熱療法などがあります。
残念ながら悪性黒色腫の特徴として、全身への転移が問題となり、予後は大変不良です。
転移性の場合、腫瘍の性状は原発巣の腫瘍と同じです。治療の方法は、多くの場合、放射線治療と化学療法が中心となります。この場合も予後は大変不良です。
脈絡膜腫瘍の抱える最大の問題は、眼球の維持と生命の予後です。
悪性黒色腫は眼科腫瘍としては多いものですが、多くの眼科医にとっては、頻繁に遭遇する腫瘍ではないので、眼腫瘍専門の眼科医に相談されることをすすめます。
転移性の場合は、原発巣を治療している医師と、放射線医ならびに眼科医の間での連携が大切になります。
これらの連携がとられるように主治医に相談し、治療することが重要です。
この疾患も症状が進行するとかなり厄介になりますので、とにかく早期の発見が必要となります。
それには、まず知識です。
突然の視力低下などがあった場合、疑ってみるのもいいと思います。
特に視力低下などは、「歳だから」と放置され気味ですので気をつけたいところです。
いかがでしたか?
今回のは特に放置すると、予後がよろしくありません。
まず疑ってみるよう、心がけましょう。
では来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院