パウル・ランゲルハンス先生。
2018年07月20日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
7月20日のただの金曜日でございます。
昔は海の日っつって、祝日だったのにねぇ…。
いまではただの平日ですわ。
こんなして、日が変わるなんて、もともと何を基準に20日に設定したんやろね?
簡単に変えれるって事は、簡単に決めとんやろなぁ〜…
とか…
ま、海の日も山の日も、みどりの日も、もうわけわからん日本の祝日、そろそろなんとかしなはれや。
ってことで、今日のネタに入っていきますが、もちろん祝日なぞ全然関係ありません。
今日は、真面目な医療ネタでもぶっこんでみましょう。
今日は糖尿病とインスリンのお話でございます。
糖尿病については、以前イルネス辞典で、2週にわたり解説してますので参考までに読んできてみ。糖尿病について(前編)(後編)
で、今日のお話は、特に1型糖尿病患者に欠かせない、インスリンのお話なわけでございます。
1型糖尿病の患者さんは、基本毎日、血糖検査やインスリンの皮下注射を欠かすことができません。
これは、本来膵臓から分泌され、血糖値を下げる役割のインスリンが分泌されないからです。
ですから、毎日人工的にインスリンを体内に入れるため、血糖を計り、血糖値が上がっていればインスリンを打たなくてはいけないわけです。
そして、この状態から解放される方法として、人工膵島や細胞治療などに注目が集まっていますが、経口でインシュリンが服用できるようになれば、根治に匹敵する大きな前進になると考えられています。
そこで、今日のメインですが、最近発表された論文で、飲むインシュリンが可能になるのではと大きな期待を抱かせています。
今回の研究では、経口投与が難しいインシュリン経口薬の開発にチャレンジしているわけですが、今までなかったという事は、当然それだけ難しいわけです。
これ、わたくし程度の医学、生理学の知識でも、チラッと考えたことがあるんですよね。
いわゆる「ホルモン」の分泌不全の病気って、意外とたくさんあるんです。
で、中にはそのホルモンの働きを、薬剤で補えば、問題なく過ごせる病気もたくさんあります。
なのに、何故、インスリンは皮下注射が必要なのかと…
専門的には難しすぎますが、色々ややこしい問題があるわけで、今のところ皮下注射をするしか方法がないわけなんですね。
でも、これが経口薬ですめばどれだけ楽でしょう…
てことで、研究者は日夜、経口インスリンの開発に尽力されてるわけなんです。
実験では腸への直接注入(坐剤)を始め、様々な投与法がテストされていますが、やはり実際に臨床使用されるときの方法に最も近い投与法、カプセルに詰めて服用出来るようになるかどうかが、一番のポイントです。
今回開発されている経口薬は、皮下注射と比べても、遜色ない結果を残してるそうなんです。
まず投与後の血糖値の低下でみると、皮下注射より1時間程度遅れてしまいます。
ですが、これは胃を通って腸に達して吸収されるまでの時間を考えると、仕方ない部分ではあります。
これらは飲むタイミングや、量、溶ける早さなど、まだまだ改善の余地があり、さらなる研究に期待がかかる点ではあるんですが、皮下注射より優れている点もいくつかあります。
まず最初は、投与により血糖が急激に下がってしまう低血糖問題ですが、これは皮下注射より7割程度で収まるらしいです。
これも、何となく分かる気がしますよね。
つまり、皮下注射だといわゆる「効きすぎ」てしまう事もありますが、経口薬だとそこまでじゃないと…
このことは、インシュリンで最も危険な低血糖の危険は、皮下注射より少ないと期待できるわけですね。
ま、その分、効くのに時間がかかってしまいますから、そこは要調節って感じですがね。
さらに素晴らしいことに、皮下注射では約4時間で血糖値が完全に元に戻ってしまうが、経口インスリンでは12時間も血糖を持続的に抑えることに成功しているそうなんです。
また、経口投与した後、小腸の組織を調べて、組織障害はほとんど起こっていないことを確認しているそうですから、こちらも何とかなりそうです。
ここまでは、かなり「良い」結果が出てますから、これから副作用や長期治療時の量などを調べていけば、経口インスリンも夢ではないでしょう。
これが出来るだけで、かなりの患者さんを苦痛から解放することができますから、こういった研究は是非とも頑張っていただきたいです。
あと、これは主に1型糖尿病におけるものですから、いわゆる成人病とも呼ばれている、2型糖尿病に関してはまず、そうならない生活習慣を身につける必要がありますからね。
成人病は、生活習慣を改善するだけで防げますから、これはみなさん、自分のため家族のため、頑張りましょうね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月20日のただの金曜日でございます。
昔は海の日っつって、祝日だったのにねぇ…。
いまではただの平日ですわ。
こんなして、日が変わるなんて、もともと何を基準に20日に設定したんやろね?
簡単に変えれるって事は、簡単に決めとんやろなぁ〜…
とか…
ま、海の日も山の日も、みどりの日も、もうわけわからん日本の祝日、そろそろなんとかしなはれや。
ってことで、今日のネタに入っていきますが、もちろん祝日なぞ全然関係ありません。
今日は、真面目な医療ネタでもぶっこんでみましょう。
今日は糖尿病とインスリンのお話でございます。
糖尿病については、以前イルネス辞典で、2週にわたり解説してますので参考までに読んできてみ。糖尿病について(前編)(後編)
で、今日のお話は、特に1型糖尿病患者に欠かせない、インスリンのお話なわけでございます。
1型糖尿病の患者さんは、基本毎日、血糖検査やインスリンの皮下注射を欠かすことができません。
これは、本来膵臓から分泌され、血糖値を下げる役割のインスリンが分泌されないからです。
ですから、毎日人工的にインスリンを体内に入れるため、血糖を計り、血糖値が上がっていればインスリンを打たなくてはいけないわけです。
そして、この状態から解放される方法として、人工膵島や細胞治療などに注目が集まっていますが、経口でインシュリンが服用できるようになれば、根治に匹敵する大きな前進になると考えられています。
そこで、今日のメインですが、最近発表された論文で、飲むインシュリンが可能になるのではと大きな期待を抱かせています。
今回の研究では、経口投与が難しいインシュリン経口薬の開発にチャレンジしているわけですが、今までなかったという事は、当然それだけ難しいわけです。
これ、わたくし程度の医学、生理学の知識でも、チラッと考えたことがあるんですよね。
いわゆる「ホルモン」の分泌不全の病気って、意外とたくさんあるんです。
で、中にはそのホルモンの働きを、薬剤で補えば、問題なく過ごせる病気もたくさんあります。
なのに、何故、インスリンは皮下注射が必要なのかと…
専門的には難しすぎますが、色々ややこしい問題があるわけで、今のところ皮下注射をするしか方法がないわけなんですね。
でも、これが経口薬ですめばどれだけ楽でしょう…
てことで、研究者は日夜、経口インスリンの開発に尽力されてるわけなんです。
実験では腸への直接注入(坐剤)を始め、様々な投与法がテストされていますが、やはり実際に臨床使用されるときの方法に最も近い投与法、カプセルに詰めて服用出来るようになるかどうかが、一番のポイントです。
今回開発されている経口薬は、皮下注射と比べても、遜色ない結果を残してるそうなんです。
まず投与後の血糖値の低下でみると、皮下注射より1時間程度遅れてしまいます。
ですが、これは胃を通って腸に達して吸収されるまでの時間を考えると、仕方ない部分ではあります。
これらは飲むタイミングや、量、溶ける早さなど、まだまだ改善の余地があり、さらなる研究に期待がかかる点ではあるんですが、皮下注射より優れている点もいくつかあります。
まず最初は、投与により血糖が急激に下がってしまう低血糖問題ですが、これは皮下注射より7割程度で収まるらしいです。
これも、何となく分かる気がしますよね。
つまり、皮下注射だといわゆる「効きすぎ」てしまう事もありますが、経口薬だとそこまでじゃないと…
このことは、インシュリンで最も危険な低血糖の危険は、皮下注射より少ないと期待できるわけですね。
ま、その分、効くのに時間がかかってしまいますから、そこは要調節って感じですがね。
さらに素晴らしいことに、皮下注射では約4時間で血糖値が完全に元に戻ってしまうが、経口インスリンでは12時間も血糖を持続的に抑えることに成功しているそうなんです。
また、経口投与した後、小腸の組織を調べて、組織障害はほとんど起こっていないことを確認しているそうですから、こちらも何とかなりそうです。
ここまでは、かなり「良い」結果が出てますから、これから副作用や長期治療時の量などを調べていけば、経口インスリンも夢ではないでしょう。
これが出来るだけで、かなりの患者さんを苦痛から解放することができますから、こういった研究は是非とも頑張っていただきたいです。
あと、これは主に1型糖尿病におけるものですから、いわゆる成人病とも呼ばれている、2型糖尿病に関してはまず、そうならない生活習慣を身につける必要がありますからね。
成人病は、生活習慣を改善するだけで防げますから、これはみなさん、自分のため家族のため、頑張りましょうね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院