(68)サンデーイルネス(仮)特発性血小板減少性紫斑病について
2018年06月17日 [からだのこと]
お疲れ様です。院長です。
6月17日のサンデーイルネスでございます。
6月も後半に入り、一層鬱陶しさが増しとりますが、みなさんいかがお過ごし?
ジメジメするよりカラッと暑い方がまだマシだよねぇ…。
もう、早く夏来い。
ってことで、今日のイルネス辞典ですが、本日は「特発性血小板減少性紫斑病」ってヤツを解説していきたいと思います。
えーまずは、どんな病気かってことですが「特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は後天性の血小板減少に基づく出血性疾患のひとつです。
小児では発症から6カ月以内に血小板の数が正常化する急性型が80〜90%を占め、6カ月以上血小板の減少が続く慢性型は10%程度にすぎません。
後天性ということですから、原因は何かってことですが、急性ITPでは、典型的には発症の2〜3週前に先行するウイルス感染症やウイルス生ワクチンの接種歴が認められます。このことから、感染したウイルスとその抗体の免疫複合体が血小板に付着するなどして血小板が感作(かんさ)(感受性のある状態にする)され、網内系(もうないけい)(主に脾臓(ひぞう))で選択的に破壊されると説明されてきました。
しかし最近では、慢性ITPと同様に自己免疫機序(仕組み)により血小板自己抗体が作られ、抗体の付着した血小板が網内系で捕捉・破壊されるとも考えられています。
なぜ自己の血小板に対する抗体が作られるのかは解明されていませんが…
症状として、大小さまざまな皮膚の出血斑が、四肢をはじめ顔面や体にもみられます。
痛みやかゆみは一般的には伴いません。血小板の数がより低値の場合は、鼻粘膜や口腔内粘膜からの粘膜出血斑もみられたりします。
最も危険な合併症である頭蓋内出血の頻度は急性ITPの0.5%とまれですが、その40%は4週以内の病初期に発症し、血小板の数も1万/μl未満の例がほとんどです。
それまで健康であった小児に、かぜ症状などの数週後に出血斑がみられた場合は、ITPが疑われ、末梢血検査が必要です。
正常な血小板数は15万/μl以上ですが、ITPではさまざまな程度に血小板の数が減ります。
骨髄検査の必要性については議論がありますが、他の血小板数低下を示す疾患が少しでも疑われる時には必要と考えられます。
ではそんな、「特発性血小板減少性紫斑病」の治療の方法ですが、小児急性ITPの多くは、6カ月以内に治る予後良好な疾患です。
が、出血症状が強く血小板数が1万/μl未満の時にはすみやかに3万/μl以上まで血小板数を上昇させることが必要となります。
つまり、少なすぎると増やさなきゃいけんってことですよね。
ちなみに、この病気に罹れば、ひどくなると少しの圧迫でもじんわりと出血し、紫斑が現れます。
ちょっと机なんかに手をぶつけたとかだけでいわゆる「青タン」ができちゃうわけですね。
こうなると、なんとか血小板の数値を上げなくてはいけません。
それには、以下のような方法を取ります。
(1)免疫グロブリン大量療法
すみやかに止血安全域まで血小板数を上昇させたい場合には第一選択となります。
文字通り、免疫グロブリンてのを投与します。
(2)ステロイド薬
(1)の治療が行えない時などは、ステロイドの投与が行われます。
また発症後1年以上経過した慢性のITPで、出血症状のため生活に支障を来している場合や、(1)や(2)の治療が日常的に必要な場合で5歳以上であれば、脾臓の摘出が考慮されます。
とまぁ、慢性化し悪化すると厄介ですが、早めの治療が行えれば完治しますのでまずは早期発見です。
この病気は、紫斑という目印が出ますので、比較的見つけやすいと言えると思います。
いかがでしたか?
どんな病気でもまずは知識を持つことです。
知識さえあれば、何でも早めに手を打てますからキチンと勉強して下さい。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月17日のサンデーイルネスでございます。
6月も後半に入り、一層鬱陶しさが増しとりますが、みなさんいかがお過ごし?
ジメジメするよりカラッと暑い方がまだマシだよねぇ…。
もう、早く夏来い。
ってことで、今日のイルネス辞典ですが、本日は「特発性血小板減少性紫斑病」ってヤツを解説していきたいと思います。
えーまずは、どんな病気かってことですが「特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は後天性の血小板減少に基づく出血性疾患のひとつです。
小児では発症から6カ月以内に血小板の数が正常化する急性型が80〜90%を占め、6カ月以上血小板の減少が続く慢性型は10%程度にすぎません。
後天性ということですから、原因は何かってことですが、急性ITPでは、典型的には発症の2〜3週前に先行するウイルス感染症やウイルス生ワクチンの接種歴が認められます。このことから、感染したウイルスとその抗体の免疫複合体が血小板に付着するなどして血小板が感作(かんさ)(感受性のある状態にする)され、網内系(もうないけい)(主に脾臓(ひぞう))で選択的に破壊されると説明されてきました。
しかし最近では、慢性ITPと同様に自己免疫機序(仕組み)により血小板自己抗体が作られ、抗体の付着した血小板が網内系で捕捉・破壊されるとも考えられています。
なぜ自己の血小板に対する抗体が作られるのかは解明されていませんが…
症状として、大小さまざまな皮膚の出血斑が、四肢をはじめ顔面や体にもみられます。
痛みやかゆみは一般的には伴いません。血小板の数がより低値の場合は、鼻粘膜や口腔内粘膜からの粘膜出血斑もみられたりします。
最も危険な合併症である頭蓋内出血の頻度は急性ITPの0.5%とまれですが、その40%は4週以内の病初期に発症し、血小板の数も1万/μl未満の例がほとんどです。
それまで健康であった小児に、かぜ症状などの数週後に出血斑がみられた場合は、ITPが疑われ、末梢血検査が必要です。
正常な血小板数は15万/μl以上ですが、ITPではさまざまな程度に血小板の数が減ります。
骨髄検査の必要性については議論がありますが、他の血小板数低下を示す疾患が少しでも疑われる時には必要と考えられます。
ではそんな、「特発性血小板減少性紫斑病」の治療の方法ですが、小児急性ITPの多くは、6カ月以内に治る予後良好な疾患です。
が、出血症状が強く血小板数が1万/μl未満の時にはすみやかに3万/μl以上まで血小板数を上昇させることが必要となります。
つまり、少なすぎると増やさなきゃいけんってことですよね。
ちなみに、この病気に罹れば、ひどくなると少しの圧迫でもじんわりと出血し、紫斑が現れます。
ちょっと机なんかに手をぶつけたとかだけでいわゆる「青タン」ができちゃうわけですね。
こうなると、なんとか血小板の数値を上げなくてはいけません。
それには、以下のような方法を取ります。
(1)免疫グロブリン大量療法
すみやかに止血安全域まで血小板数を上昇させたい場合には第一選択となります。
文字通り、免疫グロブリンてのを投与します。
(2)ステロイド薬
(1)の治療が行えない時などは、ステロイドの投与が行われます。
また発症後1年以上経過した慢性のITPで、出血症状のため生活に支障を来している場合や、(1)や(2)の治療が日常的に必要な場合で5歳以上であれば、脾臓の摘出が考慮されます。
とまぁ、慢性化し悪化すると厄介ですが、早めの治療が行えれば完治しますのでまずは早期発見です。
この病気は、紫斑という目印が出ますので、比較的見つけやすいと言えると思います。
いかがでしたか?
どんな病気でもまずは知識を持つことです。
知識さえあれば、何でも早めに手を打てますからキチンと勉強して下さい。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院