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2024年10月22日 [色々なこと]

首のない彫像

お疲れ様です。院長です。

10月22日の火曜日でございます。

今日は、「国際吃音啓発の日」なんだそうですよ。

では元気にネタいきましょう。

古代ローマ時代の彫像と言われて、みなさんはどんなものを想像するでしょう。

博物館が芸術作品を展示する場合、そのほとんどは完全な状態のものですが、古代ローマの彫像となると話は別なんだそうです。

鼻がそぎ落とされてたり、指が欠損してたり、中でも、首のない像がやたら多いそうなんですがこれはなぜかと…。

まぁ、年代的にも古いため、単なる破損で欠けてしまったものもあるでしょうけど、頭部がない理由はそれだけではないそうなんですよ。

意図的に斬首されているものがあるってちょっと怖い話なんですよ。。

では、ローマの彫像には、なぜ首のない(頭のない)像が多いのでしょうか?

アメリカ、ニューヨーク市立大学ブルックリン校の古典学・美術史教授レイチェル・クーサー氏は、彫像が頭部を失った経緯については確実な理由を知るのは難しいですが、いくつか共通の原因はあると説明しています。

もっともありふれた理由は単なる破損です。

頭部は人体の中でも比較的脆い部分なので、展示のための貸出や譲渡に伴う運搬の際に破損してしまうケースは思いのほか多いそうです。

しかし、首が折れてしまうのは必ずしも偶然とは限らないと…。

ローマ人は故意に彫像を”斬首”することがあったのだそうです。

「ダムナティオ・メモリアエ」つまり「記憶の破壊」とは、悪名高い皇帝の死後、その存在を歴史から抹消するために、その名前をあらゆる場所から消し去る行為だそうです。

記録から消し、財産を差し押さえるだけでなく、肖像画の顔を塗りつぶし、彫像を破壊したそうです。

つまり、意図的に彫像の首を破壊したというわけなんです。

あの悪帝ネロも肖像画の多くが破壊されたり、描き直されたりしたそうです。

こういう風習というか行動自体、特別な感じですよね。

歴史上からなかったことにするとか、ちょっと珍しい感覚と言えるかもしれません。

さらに、最初から彫像の首部分を取り外しすることができるように作られたものもあったそうです。

これは頭部と胴体に異なる素材を使ったり、同じ彫像を異なる彫刻家に制作させたり、後で頭部を取り替えたりするためだったそうです。

こうした彫像は、胴体側に頭部を差し込むための穴があいていて、頭部側の首の端はギザギザではなく滑らかになっているため、はっきりわかるそうです。

なんかオモチャみたいですね(笑)

飽きたら違う首に変えれたりとか出来たら、なかなか面白いですな(笑)

また、悪徳美術商は彫像ひとつ売るよりも、ふたつ売るほうが儲かるとわかっていて、わざと彫像の頭部を切り落とすケースがあるんだとか…。

ロサンゼルスにあるJ・ポール・ゲティ美術館に所蔵されている「ドレープをまとった女性の像」はその一例だそうです。

1972年に同美術館が高さ2.1mのこの像を入手しましたが、最初胴体だけしかなかったそうです。

ところが1930年代まではちゃんと頭部があったことが確認され、元の頭部と非常によく似た頭部を売りに出していた古美術商がいることが判明しました。

誰かが20世紀になってから彫像の首と胴を意図的に分離したことは明らかだとか…。

詳細はわかりませんが、首のない像と胴のない首を別々に売ったほうが儲かると考えた者がいたことは疑いようがないそうです。

最終的にはこの彫像の首は無事回収・修復され、再び首と胴がきちんとつなぎ合わされました。

発見された頭部には、意図的に雑に切断された跡がはっきり残っていたといいますから、バチあたりな話です。

このように、人間の強欲によって、太古の芸術作品である彫像の首が失われるケースもあるらしいです。

ほんとにバチあたりです。

ではまた〜。







京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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