2024年10月21日 [からだのこと]
生と死と第三の状態
お疲れ様です。院長です。
10月21日の月曜日でございます。
今日は「国際反戦デー」なんだそうです。
では元気にネタいきましょう。
従来、死は「生物の終わり」と考えられてきました。
ですがじつは生と死の境界を超えた「第三の状態」というものがあるそうなんです。
最近の研究では、生物の死後も細胞レベルではまだ生きており、中には新たな機能を獲得するばかりか、多細胞生物として蘇ることすらあることが明らかになったそうなんです。
米アラバマ大学の細胞学者ピーター・A・ノーブル氏らは、こうした死後の細胞についての研究結果を発表しました。
それによると、死んだ生物の細胞から作られたバイオロボットは、細胞の適応力について新しい洞察をもたらすだけでなく、まったく新しい医療への扉を開く可能性があるという話なんです。
生物の基本的な状態といえば、普通思い浮かぶのは、生と死の二つだけです。
ですが最近の研究では、生きても死んでもいないし、生きているし死んでいる、生死を超えた「第三の状態」の存在が明らかになりつつあるそうなんです。
それは言わば、死後の生のようなもので、ある種の細胞は、生物の死後にそれまでとはまったく新しい機能を獲得することがあるんだとか…。
それが第三の状態だという事です。
たとえば、毛虫から蝶、オタマジャクシからカエルへの変態など、細胞が驚くようなに振る舞いを示すことはある生物にはよくあります。
あるいは、無限に増殖する、がん細胞や臓器の3Dミニチュアであるオルガノイドのような興味深い細胞もあります。
ですが、これらは第三の状態というわけではありません。
それまでになかった新しい機能を獲得しているわけではないからです。
一方、死んだカエルの胚から抽出された皮膚細胞は違います。
これをペトリ皿に入れて特殊な状況にさらしてやると、自ら再編成して「ゼノボット(xenobot)」と呼ばれる多細胞生物に生まれ変わるんだそうです。
たとえとば、ゼノボットは繊毛(細い毛のような構造)を使って動き回ります。
じつはこの繊毛は、もともと粘液を動かすためのものだったんです。
さらにゼノボットは運動学的自己複製をすることができます。
つまり、成長しないままに、構造と機能を物理的に複製できるんです。
普通の細胞なら、それによって生物の体が成長したり、新しい器官ができたりするところですが、そうはなりません。
カエルだけでなく、ヒトの肺細胞もまた自己組織化し、動き回るミニチュア多細胞生物に生まれ変わることも明らかになっています。
「アンスロボット」と呼ばれるそれは、動き回れるだけでなく、自分自身やそばにある神経細胞の傷まで治してしまうそうです。
ノーブル氏によれば、こうしたゼノボットやアンスロボットの機能は、元の細胞のものを大きく超えており、それゆえに細胞の第三の状態ということらしいです。
そしてそれは、生命にとって終わりだとされてきた死が、生命の経時的な変化に重要な役割を担っている可能性を告げているそうです。
たとえば、細胞によって寿命が異なることもあります。
人間の白血球が死後60〜86時間ほどで死んでしまうのに対し、マウスの骨格筋細胞は死後14日間培養できます。
ヒツジやヤギの線維芽細胞なら死後1ヶ月ほども培養可能だそうです。
細胞の代謝もまた大きく関係します。
きちんと機能するために大量のエネルギーを必要とする細胞ほど、死後の培養が難しくなります。
一方、凍結保存のような保存技術があれば、骨髄などの組織を生きたまま保つこともできます。
例えば、生物が死ぬとストレスや免疫関連の遺伝子が活発になることが知られています。
これは、生物が死んだことで失われた恒常性(体の状態を一定に保つ仕組みのこと)を補うためだと考えられています。
さらに、外傷や感染、死亡からの経過時間、生物の年齢・健康状態・性別なども同様です。
こうした要因がどのように作用して、死後の細胞の生存を助けているのか詳しいことは不明です。
第三の状態は、細胞の適応力の秘密を解き明かすヒントになるだけでなく、新しい医療への扉を開くかもしれません。
なんか深い話ですね。
この研究も今後に期待しましょう
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
10月21日の月曜日でございます。
今日は「国際反戦デー」なんだそうです。
では元気にネタいきましょう。
従来、死は「生物の終わり」と考えられてきました。
ですがじつは生と死の境界を超えた「第三の状態」というものがあるそうなんです。
最近の研究では、生物の死後も細胞レベルではまだ生きており、中には新たな機能を獲得するばかりか、多細胞生物として蘇ることすらあることが明らかになったそうなんです。
米アラバマ大学の細胞学者ピーター・A・ノーブル氏らは、こうした死後の細胞についての研究結果を発表しました。
それによると、死んだ生物の細胞から作られたバイオロボットは、細胞の適応力について新しい洞察をもたらすだけでなく、まったく新しい医療への扉を開く可能性があるという話なんです。
生物の基本的な状態といえば、普通思い浮かぶのは、生と死の二つだけです。
ですが最近の研究では、生きても死んでもいないし、生きているし死んでいる、生死を超えた「第三の状態」の存在が明らかになりつつあるそうなんです。
それは言わば、死後の生のようなもので、ある種の細胞は、生物の死後にそれまでとはまったく新しい機能を獲得することがあるんだとか…。
それが第三の状態だという事です。
たとえば、毛虫から蝶、オタマジャクシからカエルへの変態など、細胞が驚くようなに振る舞いを示すことはある生物にはよくあります。
あるいは、無限に増殖する、がん細胞や臓器の3Dミニチュアであるオルガノイドのような興味深い細胞もあります。
ですが、これらは第三の状態というわけではありません。
それまでになかった新しい機能を獲得しているわけではないからです。
一方、死んだカエルの胚から抽出された皮膚細胞は違います。
これをペトリ皿に入れて特殊な状況にさらしてやると、自ら再編成して「ゼノボット(xenobot)」と呼ばれる多細胞生物に生まれ変わるんだそうです。
たとえとば、ゼノボットは繊毛(細い毛のような構造)を使って動き回ります。
じつはこの繊毛は、もともと粘液を動かすためのものだったんです。
さらにゼノボットは運動学的自己複製をすることができます。
つまり、成長しないままに、構造と機能を物理的に複製できるんです。
普通の細胞なら、それによって生物の体が成長したり、新しい器官ができたりするところですが、そうはなりません。
カエルだけでなく、ヒトの肺細胞もまた自己組織化し、動き回るミニチュア多細胞生物に生まれ変わることも明らかになっています。
「アンスロボット」と呼ばれるそれは、動き回れるだけでなく、自分自身やそばにある神経細胞の傷まで治してしまうそうです。
ノーブル氏によれば、こうしたゼノボットやアンスロボットの機能は、元の細胞のものを大きく超えており、それゆえに細胞の第三の状態ということらしいです。
そしてそれは、生命にとって終わりだとされてきた死が、生命の経時的な変化に重要な役割を担っている可能性を告げているそうです。
たとえば、細胞によって寿命が異なることもあります。
人間の白血球が死後60〜86時間ほどで死んでしまうのに対し、マウスの骨格筋細胞は死後14日間培養できます。
ヒツジやヤギの線維芽細胞なら死後1ヶ月ほども培養可能だそうです。
細胞の代謝もまた大きく関係します。
きちんと機能するために大量のエネルギーを必要とする細胞ほど、死後の培養が難しくなります。
一方、凍結保存のような保存技術があれば、骨髄などの組織を生きたまま保つこともできます。
例えば、生物が死ぬとストレスや免疫関連の遺伝子が活発になることが知られています。
これは、生物が死んだことで失われた恒常性(体の状態を一定に保つ仕組みのこと)を補うためだと考えられています。
さらに、外傷や感染、死亡からの経過時間、生物の年齢・健康状態・性別なども同様です。
こうした要因がどのように作用して、死後の細胞の生存を助けているのか詳しいことは不明です。
第三の状態は、細胞の適応力の秘密を解き明かすヒントになるだけでなく、新しい医療への扉を開くかもしれません。
なんか深い話ですね。
この研究も今後に期待しましょう
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院