2024年10月04日 [からだのこと]
プレスクヴュ(presque vu)
お疲れ様です。院長です。
10月4日の金曜日でございます。
今日は。ジューシーの日。
だそうです。
では今日も元気にネタいきましょう。
脳の不思議な現象を現す言葉は、なぜかフランス語が語源となることが多いんですって…。
例えば一度も体験したことがないのに、既にどこかで体験したことのように感じることをデジャヴュ(Deja vu)、逆に既に体験していることなのに、一度も体験したことがないと感じることをジャメヴュ(Jamais vu)と言います。
そして今回説明する現象は「プレスクヴュ(presque vu)」といいます。
この言葉は、思い出そうとすることが喉まで出かかっているのに思い出せない、ほとんど分かりかけているのにはっきりとしない現象のことを意味します。
絶対に知っているはずなのに出てこないあのもどかしい感覚のことですね。
研究によると、プレスクヴュは9割以上の人が経験しているというのですから、相当に一般的なものですが、心理学用語だと「舌先現象」が一番近いそうです。
そして年齢が上がったり、疲れていたりするとその頻度が上がることも判明しています。
こうした場合によくあるプレスクヴュは、最初の文字は思い出せるのにそこから先が出てこないといったものです。
あるいはある話題についてとても詳しいはずなのに、たったひとつのことだけド忘れしてしまっているといったケースもあります。
知っていることなのにそれが何なのかという肝心の部分が思い出せないと…。
私たちはみな物忘れをします。
そもそも情報をそう毎度毎度反芻したりはしません。
ということは、そうしていない間は忘れているわけで、必要なときにその都度後になって思い出しているんですね。
ですが、ときどきどんなに頑張って思い出そうとしても思い出せないことがあるわけです。
そうなる理由については主にふたつの理論が提唱されています。
まずひとつめは「直接アクセス理論(Direct Access Theory)」というものです。
この理論によれば、脳は記憶のサインを出せるくらいには憶えているのに、それを思い出すにはサインが弱すぎる場合にプレスクヴュが起きるのだと考えられています。
すると記憶の存在は感じることができるのに、その内容を思い出すことができないわけです。
そうなる理由について、次の三つの仮説があります。
1. 阻害説
記憶を回収する手がかりは実際の記憶の近くにあるんですが、かといってすぐそばというわけでもない…。
このために実際の言葉を思い出せなかったりします。
2. 不完全活性化説
ターゲットとなる記憶が思い出せる程度まで活性化されていない。
しかし、その存在は感じることができます。
3. 伝達欠陥説
意味論的・音韻論的情報が保存され、思い出されるやり方はそれぞれ異るため、記憶の意味論的(語学的)刺激によって音韻論的記憶を十分に活性化できないことがあります。
言おうとしている言葉が喉元まで出かかっているのに言えないのはそのためです。
もうひとつは「推論理論(Inferential Theory)」で、記憶を思い出すために与えられた手がかりから十分推論できないときにプレスクヴュが起きると考えられています。
その理由について、こちらには二つの説があります。
1. 手がかり親密性説
私たちは特定の言語シグナルとの関係性を作っていますが、あまり親しみのない手がかりだとそれを認識できず、情報を思い出しにくくなります。
2. アクセシビリティ・ヒューリスティック説
強力な情報をたくさん持ちすぎていると、記憶自体ではなく文脈ばかりが思い出されてしまうために内容がわからなくなります。
プレスクヴュはデジャヴと同じく一般的な現象ですが、気になる具合ではずっと上です。
ですが心配する必要はありません。
普通に暮らしていれば、物事を憶えては忘れていきます。
あることが脳内で繰り返されない限りは、すべてを憶えておくなど不可能なんです。
ですから全般的に記憶力が衰えているというのでなければ、特に心配する必要はありません。
物忘れは普通のことです。
また、プレスクヴュはごく普通に起きることであり、止めようと思って止められるものではないようです。
大抵の場合は、気にしないで忘れてしまうのがベストでしょう。
無理やり思い出そうとしてもストレスになるだけですから、案外、思い出そうとするのを止めたときにふと思い出すものです。
脳は複雑な器官であって完全な理解にはまだいたっていません。
科学者であってもきちんと説明できない現象はたくさんあるわけで、脳が物事を処理したり、記憶したりする仕組みはまだまだ研究の途中なんですよね。
プレスクヴュの原因がすぐに解明されることはないかもしれませんが、確かなことはそれが世界最高の頭脳の持ち主にも起きるということです。
ま、ド忘れと物忘れはちょっと種類が違う気はしますが、忘れるんだしどっちでもいいか(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
10月4日の金曜日でございます。
今日は。ジューシーの日。
だそうです。
では今日も元気にネタいきましょう。
脳の不思議な現象を現す言葉は、なぜかフランス語が語源となることが多いんですって…。
例えば一度も体験したことがないのに、既にどこかで体験したことのように感じることをデジャヴュ(Deja vu)、逆に既に体験していることなのに、一度も体験したことがないと感じることをジャメヴュ(Jamais vu)と言います。
そして今回説明する現象は「プレスクヴュ(presque vu)」といいます。
この言葉は、思い出そうとすることが喉まで出かかっているのに思い出せない、ほとんど分かりかけているのにはっきりとしない現象のことを意味します。
絶対に知っているはずなのに出てこないあのもどかしい感覚のことですね。
研究によると、プレスクヴュは9割以上の人が経験しているというのですから、相当に一般的なものですが、心理学用語だと「舌先現象」が一番近いそうです。
そして年齢が上がったり、疲れていたりするとその頻度が上がることも判明しています。
こうした場合によくあるプレスクヴュは、最初の文字は思い出せるのにそこから先が出てこないといったものです。
あるいはある話題についてとても詳しいはずなのに、たったひとつのことだけド忘れしてしまっているといったケースもあります。
知っていることなのにそれが何なのかという肝心の部分が思い出せないと…。
私たちはみな物忘れをします。
そもそも情報をそう毎度毎度反芻したりはしません。
ということは、そうしていない間は忘れているわけで、必要なときにその都度後になって思い出しているんですね。
ですが、ときどきどんなに頑張って思い出そうとしても思い出せないことがあるわけです。
そうなる理由については主にふたつの理論が提唱されています。
まずひとつめは「直接アクセス理論(Direct Access Theory)」というものです。
この理論によれば、脳は記憶のサインを出せるくらいには憶えているのに、それを思い出すにはサインが弱すぎる場合にプレスクヴュが起きるのだと考えられています。
すると記憶の存在は感じることができるのに、その内容を思い出すことができないわけです。
そうなる理由について、次の三つの仮説があります。
1. 阻害説
記憶を回収する手がかりは実際の記憶の近くにあるんですが、かといってすぐそばというわけでもない…。
このために実際の言葉を思い出せなかったりします。
2. 不完全活性化説
ターゲットとなる記憶が思い出せる程度まで活性化されていない。
しかし、その存在は感じることができます。
3. 伝達欠陥説
意味論的・音韻論的情報が保存され、思い出されるやり方はそれぞれ異るため、記憶の意味論的(語学的)刺激によって音韻論的記憶を十分に活性化できないことがあります。
言おうとしている言葉が喉元まで出かかっているのに言えないのはそのためです。
もうひとつは「推論理論(Inferential Theory)」で、記憶を思い出すために与えられた手がかりから十分推論できないときにプレスクヴュが起きると考えられています。
その理由について、こちらには二つの説があります。
1. 手がかり親密性説
私たちは特定の言語シグナルとの関係性を作っていますが、あまり親しみのない手がかりだとそれを認識できず、情報を思い出しにくくなります。
2. アクセシビリティ・ヒューリスティック説
強力な情報をたくさん持ちすぎていると、記憶自体ではなく文脈ばかりが思い出されてしまうために内容がわからなくなります。
プレスクヴュはデジャヴと同じく一般的な現象ですが、気になる具合ではずっと上です。
ですが心配する必要はありません。
普通に暮らしていれば、物事を憶えては忘れていきます。
あることが脳内で繰り返されない限りは、すべてを憶えておくなど不可能なんです。
ですから全般的に記憶力が衰えているというのでなければ、特に心配する必要はありません。
物忘れは普通のことです。
また、プレスクヴュはごく普通に起きることであり、止めようと思って止められるものではないようです。
大抵の場合は、気にしないで忘れてしまうのがベストでしょう。
無理やり思い出そうとしてもストレスになるだけですから、案外、思い出そうとするのを止めたときにふと思い出すものです。
脳は複雑な器官であって完全な理解にはまだいたっていません。
科学者であってもきちんと説明できない現象はたくさんあるわけで、脳が物事を処理したり、記憶したりする仕組みはまだまだ研究の途中なんですよね。
プレスクヴュの原因がすぐに解明されることはないかもしれませんが、確かなことはそれが世界最高の頭脳の持ち主にも起きるということです。
ま、ド忘れと物忘れはちょっと種類が違う気はしますが、忘れるんだしどっちでもいいか(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院