2024年09月06日 [からだのこと]
痛み発生のメカニズム
お疲れ様です。院長です。
9月6日の金曜日でございます。
9月6日で黒の日。
かな(笑)
では今日もネタいきましょう。
なんでも、人間の男女、哺乳類のオスとメスでは痛みの感じ方に違いがあることが判明したんだとか…。
昔から、女性の方が痛みに強いなんて言いますけど、それが科学的に証明されたようなんです。
そもそも痛みは人によって感じ方が異なりますが、特に男女間では痛みの感覚が異なると以前から言われていました。
そしてどうやらそれは本当のようで、新たな研究によると、痛みの感じ方には性差があると結論付けられてます。
米アリゾナ大学の研究者たちが、人間、サル、ネズミの「痛み受容体」を調べたところ、オスとメスの痛みは異なる分子によって引き起こされていることが明らかになりました。
つまり、女性と男性(メスとオス)では痛みを生じさせるメカニズムが完全に同じではないということになります。
ただし、なぜ我々の体がなぜそのように進化したのかは不明だという話しです。
オスとメス(男女)で姿形が違うのは当たり前に思うかもしれませんが、じつは進化はこうした点に関してはかなり保守的なんです。
生存や生殖にはっきりとしたメリットがない限り、性別による違いをできるだけ抑えようとする傾向あります。
例えば、オスは子供に母乳を与えるわけでもないのに乳首があります。
無用の長物であるはずの乳首がオスにあるのは、オスとメスの体をまったく違う形状にするよりも、似たようなものにした方が効率的だからだと考えられるそうです。
男女の乳首に見られるように、まったく新しい特徴を作り出すより、サイズの違いのような程度の差ですませる方が進化的にはずっとたやすいんですね。
ですから、男性と女性の痛みもまた、あったとしても程度の差なのだろうと考えられていました。
ところが、これまでの研究によって、それが程度の差どころではないらしいことが明らかになっています。
マウスを使ったある実験で、小膠細胞(ミクログリア)がオスには痛みを伝えるのに対し、メスには伝えないことが判明しんだそうです。
そして今回の研究では、痛みの男女差は伝わり方だけでなく、痛みのセンサー(侵害受容器)のスイッチを入れるホルモンまでが違うことを明らかになりました。
それはマウスのみならず、サルや人間も同様でした。
つまり哺乳類は性別が違うと、痛みのメカニズムも違ってくるということなんですね。
アリゾナ大学ヘルス サイエンスのフランク・ポレカ博士らが突き止めたのは、私たち人間を含むいくつかの哺乳類では、侵害受容器の機能で男性か女性か区別できるという驚くべき事実です。
例えばマウス・サル(オナガザル科のマカク属)・人間のいずれにおいても、「プロラクチン(黄体刺激ホルモン)」というホルモンは、メスの脊髄後根神経節ニューロンを感作(痛みに敏感にする)するが、オスでは感作しません。
同様に、神経伝達物質でもある「オレキシンB」は、オスには感作するが、メスではそうではないと…。
これ以外にも、一方の性別ではホルモンに対して強く感作するが、もう一方の性別にはまったく感作しない神経細胞が見つかっています。
つまり、これまで痛みを生み出す基本的なメカニズムは男女で同じと考えられてきたが、じつは違っていたということです。
ですが、なぜこのような性別の差が進化したのか、その理由は謎なんだそうです。
プロラクチンは乳房の発達や母乳の分泌をうながすホルモンなので、メスの痛みにだけ関係しているのは、さほど意外ではありません。
ですがオレキシンBは男女の別なく覚醒に関係しており、性別によって作用が違う理由はわからないと…。
ただし、どちらのホルモンも、最近まで知られていなかった働きが見つかっているので、それらが背景にあるのかもしれません。
いずれにせよ、医療における意味合いという点でははっきりしています。
男女によって痛みの処置を変えるべきだということです。
「現在、痛みの治療において患者の性別はあまり考慮されません。
ですが女性か男性かで標的とするメカニズムを変えることで、より良い治療を行える可能性があります」(ポレカ博士)
例えば、痛みを感じるニューロンの感作を防ぐ薬は、鎮痛剤として働くはずですが、片方の性別にしか効かないかもしれません。
人体の不思議はまだまだあるんですねぇ。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月6日の金曜日でございます。
9月6日で黒の日。
かな(笑)
では今日もネタいきましょう。
なんでも、人間の男女、哺乳類のオスとメスでは痛みの感じ方に違いがあることが判明したんだとか…。
昔から、女性の方が痛みに強いなんて言いますけど、それが科学的に証明されたようなんです。
そもそも痛みは人によって感じ方が異なりますが、特に男女間では痛みの感覚が異なると以前から言われていました。
そしてどうやらそれは本当のようで、新たな研究によると、痛みの感じ方には性差があると結論付けられてます。
米アリゾナ大学の研究者たちが、人間、サル、ネズミの「痛み受容体」を調べたところ、オスとメスの痛みは異なる分子によって引き起こされていることが明らかになりました。
つまり、女性と男性(メスとオス)では痛みを生じさせるメカニズムが完全に同じではないということになります。
ただし、なぜ我々の体がなぜそのように進化したのかは不明だという話しです。
オスとメス(男女)で姿形が違うのは当たり前に思うかもしれませんが、じつは進化はこうした点に関してはかなり保守的なんです。
生存や生殖にはっきりとしたメリットがない限り、性別による違いをできるだけ抑えようとする傾向あります。
例えば、オスは子供に母乳を与えるわけでもないのに乳首があります。
無用の長物であるはずの乳首がオスにあるのは、オスとメスの体をまったく違う形状にするよりも、似たようなものにした方が効率的だからだと考えられるそうです。
男女の乳首に見られるように、まったく新しい特徴を作り出すより、サイズの違いのような程度の差ですませる方が進化的にはずっとたやすいんですね。
ですから、男性と女性の痛みもまた、あったとしても程度の差なのだろうと考えられていました。
ところが、これまでの研究によって、それが程度の差どころではないらしいことが明らかになっています。
マウスを使ったある実験で、小膠細胞(ミクログリア)がオスには痛みを伝えるのに対し、メスには伝えないことが判明しんだそうです。
そして今回の研究では、痛みの男女差は伝わり方だけでなく、痛みのセンサー(侵害受容器)のスイッチを入れるホルモンまでが違うことを明らかになりました。
それはマウスのみならず、サルや人間も同様でした。
つまり哺乳類は性別が違うと、痛みのメカニズムも違ってくるということなんですね。
アリゾナ大学ヘルス サイエンスのフランク・ポレカ博士らが突き止めたのは、私たち人間を含むいくつかの哺乳類では、侵害受容器の機能で男性か女性か区別できるという驚くべき事実です。
例えばマウス・サル(オナガザル科のマカク属)・人間のいずれにおいても、「プロラクチン(黄体刺激ホルモン)」というホルモンは、メスの脊髄後根神経節ニューロンを感作(痛みに敏感にする)するが、オスでは感作しません。
同様に、神経伝達物質でもある「オレキシンB」は、オスには感作するが、メスではそうではないと…。
これ以外にも、一方の性別ではホルモンに対して強く感作するが、もう一方の性別にはまったく感作しない神経細胞が見つかっています。
つまり、これまで痛みを生み出す基本的なメカニズムは男女で同じと考えられてきたが、じつは違っていたということです。
ですが、なぜこのような性別の差が進化したのか、その理由は謎なんだそうです。
プロラクチンは乳房の発達や母乳の分泌をうながすホルモンなので、メスの痛みにだけ関係しているのは、さほど意外ではありません。
ですがオレキシンBは男女の別なく覚醒に関係しており、性別によって作用が違う理由はわからないと…。
ただし、どちらのホルモンも、最近まで知られていなかった働きが見つかっているので、それらが背景にあるのかもしれません。
いずれにせよ、医療における意味合いという点でははっきりしています。
男女によって痛みの処置を変えるべきだということです。
「現在、痛みの治療において患者の性別はあまり考慮されません。
ですが女性か男性かで標的とするメカニズムを変えることで、より良い治療を行える可能性があります」(ポレカ博士)
例えば、痛みを感じるニューロンの感作を防ぐ薬は、鎮痛剤として働くはずですが、片方の性別にしか効かないかもしれません。
人体の不思議はまだまだあるんですねぇ。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院