2024年09月05日 [からだのこと]
臓器移植と性格
お疲れ様です。院長です。
9月5日の木曜日でございます。
9月5日で救護の日。
かな(笑)
では今日も元気にネタいきましょう。
今日は臓器移植のお話です。
なんでも、臓器移植後に性格が変わることがあるそうなんです。
これはいったいなぜなんでしょう?
臓器の移植手術を受けたら、患者の性格が大きく変わる。
こんな話を信じられますか?
ですが実際にそれは起きているようなんです。
心臓を移植されてクラシック音楽に夢中になった元クラシック嫌いの患者、17歳の少年の心臓を移植されてから、ヘッドホンで大音量の音楽を聴くようになった中年男性など、臓器移植で性格が変わったというケースは数多く報告されているそうです。
最近の研究によるなら、心臓移植を受けた患者の性格が変わるのは、わりと普通にあるそうなんです。
しかも心臓だけでなく、どんな臓器の移植でも起こりうるようなんですね。
この不思議な現象はなぜ起きるのでしょう?
英国ランカスター大学の臨床解剖学者アダム・テイラー氏が説明してくれました。
臓器を移植されて性格が変わるという話が本当なのだとして、原因としては何が考えられるでしょうか?
それは少なくとも魂が乗り移るといったスピリチュアル的なことではないようです。
ちょっとそれかと思いましたけど(笑)
テイラー氏によれば心理的な要因と生物学的な要因の2つが考えられるそうです。
心理的な要因としては、例えば、急死に一生を得たことで人生観が変わり、その人の性格が明るくなることがあると…。
反対に罪悪感などのせいで、心が暗くなることもあるだろうということです。
さらにこうした性格の変化は、生物学的な影響を受けている可能性もあるようです。
移植された臓器は、それぞれの居場所で、それぞれの役割を果たします。
ですがそれだけでなく、ホルモンやシグナル分子を放出することで、体内の他の場所にも影響を与えているわけです。
例えば、移植による性格の変化がよく見られるという心臓なら、「心房性ナトリウム利尿ペプチド」や「脳性ナトリウム利尿ペプチド」などのペプチドホルモンを放出し、腎臓に作用して体液のバランス調整を助けています。
また心臓には、「闘争・逃走反応」を司る脳の「視床下部」を抑える役割もあります。
そして視床下部は、生体システムの恒常性から気分まで、あらゆることに関与している重要な部分です。
つまり移植された臓器は、そこから放出する物質によって、移植を受けた患者の気分や性格を変えられると考えられるわけなんです。
実際、心臓移植をするとナトリウム利尿ペプチドの値が高くなったまま、二度と下がらないことがあるそうです。
テイラー氏によれば、それは手術による傷への反応が関係しているようですが、一方でそれがすべてではないだろうとも考えられるそうです。
性格に関係するものとして、それまでの体験や知識のデータ、すなわち記憶があります。
記憶は基本的には脳に保存されます。
ですが、そもそも記憶とは、神経細胞と神経細胞がお互いにインパルスを伝え合い、特殊な化学物質(神経伝達物質)が交換されるという神経化学的なプロセスです。
こうした神経の働きが、脳以外の場所に保存されることはないのでしょうか?
例えば、移植手術のためにドナー(臓器を与える側)から摘出された臓器には、その機能を司る神経がまだ残っており、手術から1年後には部分的に回復しているという証拠があります。
ならば臓器移植によって、そうした神経化学的な働きがレシピエント(臓器をもらう側)の神経系に取り込まれ、それがその人の性格に影響することもあるかもしれません。
実際、ドナーの細胞は移植先の体を巡っており、手術から2年がすぎたレシピエントの体からドナーのDNAが発見されたこともあるそうなんです。
こうした細胞やDNAは、レシピエントの免疫系を刺激します。
免疫による長期的な軽い炎症は、外向性や良心性といった性格を変えることが知られています。
これが臓器移植による性格の変化の原因の1つとも考えられるかもしれません。
臓器移植によって性格が変わる原因や仕組みは、まだはっきりしたことはわかってはいません。
ですが、手術の内容やその影響をきちんと理解することは、患者にとってとても大切なことですから、この不思議な現象をもっと研究する必要があるでしょう。
今後の研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月5日の木曜日でございます。
9月5日で救護の日。
かな(笑)
では今日も元気にネタいきましょう。
今日は臓器移植のお話です。
なんでも、臓器移植後に性格が変わることがあるそうなんです。
これはいったいなぜなんでしょう?
臓器の移植手術を受けたら、患者の性格が大きく変わる。
こんな話を信じられますか?
ですが実際にそれは起きているようなんです。
心臓を移植されてクラシック音楽に夢中になった元クラシック嫌いの患者、17歳の少年の心臓を移植されてから、ヘッドホンで大音量の音楽を聴くようになった中年男性など、臓器移植で性格が変わったというケースは数多く報告されているそうです。
最近の研究によるなら、心臓移植を受けた患者の性格が変わるのは、わりと普通にあるそうなんです。
しかも心臓だけでなく、どんな臓器の移植でも起こりうるようなんですね。
この不思議な現象はなぜ起きるのでしょう?
英国ランカスター大学の臨床解剖学者アダム・テイラー氏が説明してくれました。
臓器を移植されて性格が変わるという話が本当なのだとして、原因としては何が考えられるでしょうか?
それは少なくとも魂が乗り移るといったスピリチュアル的なことではないようです。
ちょっとそれかと思いましたけど(笑)
テイラー氏によれば心理的な要因と生物学的な要因の2つが考えられるそうです。
心理的な要因としては、例えば、急死に一生を得たことで人生観が変わり、その人の性格が明るくなることがあると…。
反対に罪悪感などのせいで、心が暗くなることもあるだろうということです。
さらにこうした性格の変化は、生物学的な影響を受けている可能性もあるようです。
移植された臓器は、それぞれの居場所で、それぞれの役割を果たします。
ですがそれだけでなく、ホルモンやシグナル分子を放出することで、体内の他の場所にも影響を与えているわけです。
例えば、移植による性格の変化がよく見られるという心臓なら、「心房性ナトリウム利尿ペプチド」や「脳性ナトリウム利尿ペプチド」などのペプチドホルモンを放出し、腎臓に作用して体液のバランス調整を助けています。
また心臓には、「闘争・逃走反応」を司る脳の「視床下部」を抑える役割もあります。
そして視床下部は、生体システムの恒常性から気分まで、あらゆることに関与している重要な部分です。
つまり移植された臓器は、そこから放出する物質によって、移植を受けた患者の気分や性格を変えられると考えられるわけなんです。
実際、心臓移植をするとナトリウム利尿ペプチドの値が高くなったまま、二度と下がらないことがあるそうです。
テイラー氏によれば、それは手術による傷への反応が関係しているようですが、一方でそれがすべてではないだろうとも考えられるそうです。
性格に関係するものとして、それまでの体験や知識のデータ、すなわち記憶があります。
記憶は基本的には脳に保存されます。
ですが、そもそも記憶とは、神経細胞と神経細胞がお互いにインパルスを伝え合い、特殊な化学物質(神経伝達物質)が交換されるという神経化学的なプロセスです。
こうした神経の働きが、脳以外の場所に保存されることはないのでしょうか?
例えば、移植手術のためにドナー(臓器を与える側)から摘出された臓器には、その機能を司る神経がまだ残っており、手術から1年後には部分的に回復しているという証拠があります。
ならば臓器移植によって、そうした神経化学的な働きがレシピエント(臓器をもらう側)の神経系に取り込まれ、それがその人の性格に影響することもあるかもしれません。
実際、ドナーの細胞は移植先の体を巡っており、手術から2年がすぎたレシピエントの体からドナーのDNAが発見されたこともあるそうなんです。
こうした細胞やDNAは、レシピエントの免疫系を刺激します。
免疫による長期的な軽い炎症は、外向性や良心性といった性格を変えることが知られています。
これが臓器移植による性格の変化の原因の1つとも考えられるかもしれません。
臓器移植によって性格が変わる原因や仕組みは、まだはっきりしたことはわかってはいません。
ですが、手術の内容やその影響をきちんと理解することは、患者にとってとても大切なことですから、この不思議な現象をもっと研究する必要があるでしょう。
今後の研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院