2024年05月29日 [色々なこと]
バクテリアバイオ代替レザー
お疲れ様です。院長です。
5月29日の水曜日でございます。
5月もあと3日です。
では今日も元気にネタいきましょう。
なんでも、細菌を遺伝子操作し、自ら色素を作り出し染色する代替レザーが開発されたんだとか…。
動物の革を使ったレザーは、財布や衣類、靴など様々な製品に使用されていますが、最近では合成素材で作られたフェイクレザーも登場しています。
ですがフェイクレザーも生分解性がないため、環境にやさしいとは言えません。
そこで新たに開発されたのは、遺伝子操作した細菌(バクテリア)によって作られるバイオ代替レザーなんだとか…。
環境に配慮されているのはもちろん、丈夫でしなやかなんだそうで、さらにすごいのは、自ら色素を作り出すため、本物っぽいレザーの色合いを再現できるそうなんですよ。
革製品(リアルレザー)は、それを作る過程で環境に大きな負荷をかけています。
牛の飼育によって二酸化炭素が排出されるのはもちろん、製革ではたくさんの化学薬品や水が使用され、大気汚染にも関与しています。
なにより、動物の革ですからね。
必要のない殺生はない方がいいというのが普通の考えでしょう。
それに代わるのがフェイクレザーなわけですが、既存のものは石油由来の材料を使用するものが多く、製造過程で温室効果ガスを排出します。
また、性分解性ではないため、廃棄時に環境に影響を及ぼす可能性もあります。
そんなわけで世界中の研究者がもっと環境にやさしいレザーを作ろうと努力しているわけです。
今回の試みもその1つなわけですが、特徴的なのは自分自身を染色する細菌を使用することです。
その細菌は海外では健康飲料として知られる「コンブチャ(紅茶キノコ)」に使われる「コマガタエイバクター・レティクス(Komagataeibacter rhaeticus)」というものなんだそうです。
植物の主要な成分でもある「セルロース」を作ることが得意な細菌で、今回のバイオ代替レザーにもこの特徴が利用されています。
英インペリアル・カレッジ・ロンドンのトム・エリス教授らによる実験では、コマガタエイバクターを靴の形をした容器に入れると、14日ほどで靴と同じような形のセルロースシートが育ちました。
もう1つ重要なのは、この細菌の遺伝子が操作されていた点です。
その遺伝子はメラニン色素をつくり出す色素細胞(メラノサイト)が持っている酵素「チロシナーゼ」に関係するもので、メラニン色素の生成を抑える作用があるそうなんです。
靴型に育ったセルロースシートを優しく揺らしてやると、コマガタエイバクターはメラニン色素を作り出し、レザーらしい黒い光沢に染め上がるそうなんです。
こうしたプロトタイプは、この技術が単なるお遊びではなく、実用的なものであることを物語っています。
エリス教授は、「持続可能な自己染色代替レザーの迅速な新製法の発明は、合成生物学と持続可能なファッションにとって大きな成果です」と、プレスリリースで語っています。
同教授によると、細菌が作るセルロースは本質的に”菜食主義”なのだそうです。
ですから、それを育てるために排出される二酸化炭素はわずかで、使用される水・土地・時間も牛の飼育に比べればごく少なくすむそうです。
さらにプラスチックから作られる代替レザーと違い、石油化学製品は使われず、自然に分解されるというメリットもあります。
もう1つファッション的に注目したいのは、細菌を青い光に反応させることで、色の出し方を自由に操作できることだそうです。
つまりセルロースシートに直接模様やロゴを描くことができるんだとか…。
細菌から作られる自己染色代替レザーは、ただ環境にやさしいというだけでなく、形やデザインや色にまで革新をもたらすエキサイティングな新素材として期待されるわけです。
現在、研究チームはファッション業界と協力しながら、この技術で作った製品を展開しようと計画を進めているそうです。
この技術を幅広い製品に利用するには、さまざまな細菌株に応用して、業界から求められる耐久性を実現せねばなりません。
ですが、環境にやさしいという大きなメリットは、この技術を今後も追求する強力な後押しになるはずです。
「動物性レザーやプラスチックベースの代替レザーにまつわるさまざまな問題を、微生物が対処してくれそうです」とエリス教授は語っています。
これは非常に良いんではないでしょうかね。
環境にも優しいうえ、うまく使えば本物以上のアイテムができそうですもんね。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月29日の水曜日でございます。
5月もあと3日です。
では今日も元気にネタいきましょう。
なんでも、細菌を遺伝子操作し、自ら色素を作り出し染色する代替レザーが開発されたんだとか…。
動物の革を使ったレザーは、財布や衣類、靴など様々な製品に使用されていますが、最近では合成素材で作られたフェイクレザーも登場しています。
ですがフェイクレザーも生分解性がないため、環境にやさしいとは言えません。
そこで新たに開発されたのは、遺伝子操作した細菌(バクテリア)によって作られるバイオ代替レザーなんだとか…。
環境に配慮されているのはもちろん、丈夫でしなやかなんだそうで、さらにすごいのは、自ら色素を作り出すため、本物っぽいレザーの色合いを再現できるそうなんですよ。
革製品(リアルレザー)は、それを作る過程で環境に大きな負荷をかけています。
牛の飼育によって二酸化炭素が排出されるのはもちろん、製革ではたくさんの化学薬品や水が使用され、大気汚染にも関与しています。
なにより、動物の革ですからね。
必要のない殺生はない方がいいというのが普通の考えでしょう。
それに代わるのがフェイクレザーなわけですが、既存のものは石油由来の材料を使用するものが多く、製造過程で温室効果ガスを排出します。
また、性分解性ではないため、廃棄時に環境に影響を及ぼす可能性もあります。
そんなわけで世界中の研究者がもっと環境にやさしいレザーを作ろうと努力しているわけです。
今回の試みもその1つなわけですが、特徴的なのは自分自身を染色する細菌を使用することです。
その細菌は海外では健康飲料として知られる「コンブチャ(紅茶キノコ)」に使われる「コマガタエイバクター・レティクス(Komagataeibacter rhaeticus)」というものなんだそうです。
植物の主要な成分でもある「セルロース」を作ることが得意な細菌で、今回のバイオ代替レザーにもこの特徴が利用されています。
英インペリアル・カレッジ・ロンドンのトム・エリス教授らによる実験では、コマガタエイバクターを靴の形をした容器に入れると、14日ほどで靴と同じような形のセルロースシートが育ちました。
もう1つ重要なのは、この細菌の遺伝子が操作されていた点です。
その遺伝子はメラニン色素をつくり出す色素細胞(メラノサイト)が持っている酵素「チロシナーゼ」に関係するもので、メラニン色素の生成を抑える作用があるそうなんです。
靴型に育ったセルロースシートを優しく揺らしてやると、コマガタエイバクターはメラニン色素を作り出し、レザーらしい黒い光沢に染め上がるそうなんです。
こうしたプロトタイプは、この技術が単なるお遊びではなく、実用的なものであることを物語っています。
エリス教授は、「持続可能な自己染色代替レザーの迅速な新製法の発明は、合成生物学と持続可能なファッションにとって大きな成果です」と、プレスリリースで語っています。
同教授によると、細菌が作るセルロースは本質的に”菜食主義”なのだそうです。
ですから、それを育てるために排出される二酸化炭素はわずかで、使用される水・土地・時間も牛の飼育に比べればごく少なくすむそうです。
さらにプラスチックから作られる代替レザーと違い、石油化学製品は使われず、自然に分解されるというメリットもあります。
もう1つファッション的に注目したいのは、細菌を青い光に反応させることで、色の出し方を自由に操作できることだそうです。
つまりセルロースシートに直接模様やロゴを描くことができるんだとか…。
細菌から作られる自己染色代替レザーは、ただ環境にやさしいというだけでなく、形やデザインや色にまで革新をもたらすエキサイティングな新素材として期待されるわけです。
現在、研究チームはファッション業界と協力しながら、この技術で作った製品を展開しようと計画を進めているそうです。
この技術を幅広い製品に利用するには、さまざまな細菌株に応用して、業界から求められる耐久性を実現せねばなりません。
ですが、環境にやさしいという大きなメリットは、この技術を今後も追求する強力な後押しになるはずです。
「動物性レザーやプラスチックベースの代替レザーにまつわるさまざまな問題を、微生物が対処してくれそうです」とエリス教授は語っています。
これは非常に良いんではないでしょうかね。
環境にも優しいうえ、うまく使えば本物以上のアイテムができそうですもんね。
この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院