2024年01月04日 [動物のこと]
ウイルスの闘い
お疲れ様です。院長です。
1月4日の木曜日でございます。
はぁ。
今日から2024年度の診療開始でございます。
はぁ。
やる気マンマンです(笑)
ではネタにいきましょう。
今日はウイルスについての最新の研究でもお話ししたいと思います。
新型コロナウイルスが猛威を振るったことで脚光を浴びたウイルスですが、研究が進むにつれ様々な事実が明らかになりつつあります。
最近発見された世にも珍しい吸血鬼のようなウイルス「MiniFlayer(ミニフレイヤー)」は、「MindFlayer(マインドフレイヤー)」というウイルスの首に牙をたててしがみつき、そのまま細胞に感染するとこの哀れな獲物を喰らって増殖するのだそうです。
その恐るべき力は「サテライトウイルス」と「ヘルパーウイルス」というウイルス同士の激しい内部抗争によって進化したようなんです。
それはホラー映画さながらのウイルスですが、その力をうまく利用できれば、これまでの抗ウィルス剤とはまったく違う新しい感染症治療につながる可能性を秘めているとのことです。
ウイルスを捕食するウイルスなら、ずいぶん前から知られていました。
こうしたウイルスのことを「サテライトウイルス」といいます。
1973年、大腸菌のウイルス「P2ファージ」(ファージ/マクロファージとは細菌に感染するウィルスのこと)を調べていた研究者は、これに感染された細胞から「P2ファージ」と「P4ファージ」の2種類のウィルスが現れることを発見しました。
P4ファージは潜伏ウイルスというタイプで、細胞に感染すると、その染色体に紛れ込み、眠りにつきます。
そこに後からP2ファージがやってくると、パッと目を覚ましてP2ファージに襲いかかり、その遺伝物質を利用して自分のコピーを作ると…。
何も知らないP2ファージは、せいぜいほんの数回程度しか自身のコピーを作れません。
こうしたサテライトの餌となるウイルスを「ヘルパーウイルス」といいます。
その後の研究では、ほとんどの細菌にP4とP2のようなサテライト・ヘルパー関係にあるウイルスがいることがわかっています。
しかもそれは細菌だけの話ではありません。
2003年に発見された当時最大のウイルスとされた「ミミウイルス」でもサテライトが見つかっており、「スプートニク」と呼ばれています。
また植物の細胞内に潜むサテライトも数多く見つかっています。
じつのところ、こうしたサテライト・ヘルパー関係にあるウイルスは、生命のほとんどあらゆる領域で見つかっています。
そして両者の終わりなき内部抗争は、進化の原動力でもあります。
サテライトはヘルパーを搾取する新たな策略を進化させます。
それに負けじと、ヘルパーはその対抗策を進化させると…。
その結果は、人間にとっても重要かもしれません。
感染症治療をはじめ、ウイルスが進化させた新しい力を私たちのために使える可能性があるからです。
たとえば、まるでハサミのように機能して遺伝子を編集することができる「CRISPR-Cas9」など、抗ウイルスシステムの多くは、これまで細菌で進化したと考えられてきました。
ですが最近の研究によると、それらはファージやサテライトで生まれた可能性があるということです。
サテライトとヘルパーは、回転率も突然変異率の高さも非常に高く、お互いがお互いをどうにか出し抜こうとしているようで、それゆえに、ウイルスに対抗するための機能が次々と誕生しています。
最新の研究では、そうした内部抗争の産物と思われる、ユニークで不気味な「吸血鬼ウイルス」が発見されたと報告されています。
それはある土壌細菌から発見された「MiniFlayer(ミニフレイヤー)」と呼ばれるサテライトです。
そして、そのヘルパーを「MindFlayer(マインドフレイヤー)」といいます。
ミニフレイヤーは、ただのサテライトではありません。
サテライトでありながら、細胞の中で眠る力を失っているんです。
サテライトは普通なら感染した細胞の中で、じっとヘルパーがやってくるのを待ちます。
ですが休眠できないということは、それができないということです。
彼らはヘルパーがいなければ増殖できません。
ゆえに、この状況はサテライトにとって死活問題であるはずなんです。
そこでミニフレイヤーは、ホラー映画のような創造性を発揮することで、この難局を打開したようなんです。
辛抱強く待ち構えるのではなく、自ら打って出ることにしたわけです。
ミニフレイヤーは短い附属器を進化させており、まるで吸血鬼のようにヘルパーの首に牙をたて、しがみつくと…。
そのままヘルパーと一緒にターゲットとなる細胞を探し、無事感染すれば自分を運んでくれたヘルパーを食らい、増殖します。
恐ろしくも魅惑的な吸血鬼ウイルスですが、ミニフレイヤーがどうやってヘルパーを制圧するのか、ヘルパーの側は何か対抗策を進化させたのかなど、いくつもの謎に包まれています。
ですが、こうしたウイルス同士が互いに相剋しようとする熾烈な抗争は、私たち人類がウイルスに対抗する手立てをもたらすかもしれません。
新型コロナの世界的流行で明らかになったのは、抗ウイルス薬の供給はかなり限られているということです。
ならばサテライトとヘルパーが進化させた対ウイルス兵器を利用してみてはどうでしょうか。
それは、ウイルスを利用した感染症治療に新しい道を開く可能性があるかもしれませんねぇ…。
まぁ、ウイルスも細菌も変化もしますし、まだまだ分かってない事が多すぎます。
この新型コロナのまん延で、ウイルスの研究が進んだことだけはプラスでしたね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
1月4日の木曜日でございます。
はぁ。
今日から2024年度の診療開始でございます。
はぁ。
やる気マンマンです(笑)
ではネタにいきましょう。
今日はウイルスについての最新の研究でもお話ししたいと思います。
新型コロナウイルスが猛威を振るったことで脚光を浴びたウイルスですが、研究が進むにつれ様々な事実が明らかになりつつあります。
最近発見された世にも珍しい吸血鬼のようなウイルス「MiniFlayer(ミニフレイヤー)」は、「MindFlayer(マインドフレイヤー)」というウイルスの首に牙をたててしがみつき、そのまま細胞に感染するとこの哀れな獲物を喰らって増殖するのだそうです。
その恐るべき力は「サテライトウイルス」と「ヘルパーウイルス」というウイルス同士の激しい内部抗争によって進化したようなんです。
それはホラー映画さながらのウイルスですが、その力をうまく利用できれば、これまでの抗ウィルス剤とはまったく違う新しい感染症治療につながる可能性を秘めているとのことです。
ウイルスを捕食するウイルスなら、ずいぶん前から知られていました。
こうしたウイルスのことを「サテライトウイルス」といいます。
1973年、大腸菌のウイルス「P2ファージ」(ファージ/マクロファージとは細菌に感染するウィルスのこと)を調べていた研究者は、これに感染された細胞から「P2ファージ」と「P4ファージ」の2種類のウィルスが現れることを発見しました。
P4ファージは潜伏ウイルスというタイプで、細胞に感染すると、その染色体に紛れ込み、眠りにつきます。
そこに後からP2ファージがやってくると、パッと目を覚ましてP2ファージに襲いかかり、その遺伝物質を利用して自分のコピーを作ると…。
何も知らないP2ファージは、せいぜいほんの数回程度しか自身のコピーを作れません。
こうしたサテライトの餌となるウイルスを「ヘルパーウイルス」といいます。
その後の研究では、ほとんどの細菌にP4とP2のようなサテライト・ヘルパー関係にあるウイルスがいることがわかっています。
しかもそれは細菌だけの話ではありません。
2003年に発見された当時最大のウイルスとされた「ミミウイルス」でもサテライトが見つかっており、「スプートニク」と呼ばれています。
また植物の細胞内に潜むサテライトも数多く見つかっています。
じつのところ、こうしたサテライト・ヘルパー関係にあるウイルスは、生命のほとんどあらゆる領域で見つかっています。
そして両者の終わりなき内部抗争は、進化の原動力でもあります。
サテライトはヘルパーを搾取する新たな策略を進化させます。
それに負けじと、ヘルパーはその対抗策を進化させると…。
その結果は、人間にとっても重要かもしれません。
感染症治療をはじめ、ウイルスが進化させた新しい力を私たちのために使える可能性があるからです。
たとえば、まるでハサミのように機能して遺伝子を編集することができる「CRISPR-Cas9」など、抗ウイルスシステムの多くは、これまで細菌で進化したと考えられてきました。
ですが最近の研究によると、それらはファージやサテライトで生まれた可能性があるということです。
サテライトとヘルパーは、回転率も突然変異率の高さも非常に高く、お互いがお互いをどうにか出し抜こうとしているようで、それゆえに、ウイルスに対抗するための機能が次々と誕生しています。
最新の研究では、そうした内部抗争の産物と思われる、ユニークで不気味な「吸血鬼ウイルス」が発見されたと報告されています。
それはある土壌細菌から発見された「MiniFlayer(ミニフレイヤー)」と呼ばれるサテライトです。
そして、そのヘルパーを「MindFlayer(マインドフレイヤー)」といいます。
ミニフレイヤーは、ただのサテライトではありません。
サテライトでありながら、細胞の中で眠る力を失っているんです。
サテライトは普通なら感染した細胞の中で、じっとヘルパーがやってくるのを待ちます。
ですが休眠できないということは、それができないということです。
彼らはヘルパーがいなければ増殖できません。
ゆえに、この状況はサテライトにとって死活問題であるはずなんです。
そこでミニフレイヤーは、ホラー映画のような創造性を発揮することで、この難局を打開したようなんです。
辛抱強く待ち構えるのではなく、自ら打って出ることにしたわけです。
ミニフレイヤーは短い附属器を進化させており、まるで吸血鬼のようにヘルパーの首に牙をたて、しがみつくと…。
そのままヘルパーと一緒にターゲットとなる細胞を探し、無事感染すれば自分を運んでくれたヘルパーを食らい、増殖します。
恐ろしくも魅惑的な吸血鬼ウイルスですが、ミニフレイヤーがどうやってヘルパーを制圧するのか、ヘルパーの側は何か対抗策を進化させたのかなど、いくつもの謎に包まれています。
ですが、こうしたウイルス同士が互いに相剋しようとする熾烈な抗争は、私たち人類がウイルスに対抗する手立てをもたらすかもしれません。
新型コロナの世界的流行で明らかになったのは、抗ウイルス薬の供給はかなり限られているということです。
ならばサテライトとヘルパーが進化させた対ウイルス兵器を利用してみてはどうでしょうか。
それは、ウイルスを利用した感染症治療に新しい道を開く可能性があるかもしれませんねぇ…。
まぁ、ウイルスも細菌も変化もしますし、まだまだ分かってない事が多すぎます。
この新型コロナのまん延で、ウイルスの研究が進んだことだけはプラスでしたね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院