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2023年09月28日 [からだのこと]

性欲メカニズム

お疲れ様です。院長です。

9月28日の木曜日でございます。

9月も残り3日、ラストスパートでやんす。

10月となるとグッと年末感も出てきますよね。

アッちゅう間に12月がきますから、ボチボチ計画立てていかないとね。

では今日もネタにいきましょう。

何でも、アメリカの研究チームが、オスの性的欲求をつかさどる脳回路をマウスで特定したそうで、人間にも同様の回路が存在する可能性があるんだとか…。

哺乳類のオスの性的欲求はどこからやってくるのか?

交尾未経験のマウスを使った実験によって、その答えに一歩近づいたかもしれません。

米国スタンフォード大学をはじめとする研究チームは、マウスのオスの脳内にある性的欲求をつかさどる回路を特定しました。

これを刺激すると、メスの存在を知らなかったオスが、メスに興奮し、交尾をしようとすることが確認されたそうなんです。

それどころかこの脳回路を刺激することで、物と交尾しようとするほどオスを興奮させたり、もっとも性欲がなくなると言われる射精後の「賢者タイム」を40万分の1に短縮させることもできるという話しです。

研究の筆頭著者ニラオ・シャー博士の説明によると、オスはただメスのニオイをかぐだけで、脳内の回路が活性化され、性的な行動をとるようになるのだそうです。

離乳してからずっとメスから遠ざけられていたマウスのオスが、生まれて初めて(母親以外の)メスを目にしたとしましょう。

それでもその交尾未経験のマウスは、存在すら知らなかったメスをメスと認識します。

それは脳の「扁桃体」にある「分界条床核(bed nucleus of the stria terminalis)」という部位が、「視床下部の視索前野(preoptic hypothalamus)」に信号を送っているからと考えられています。

これはシャー博士らが以前解明した性行動のメカニズムだそうです。

このメカニズムをもっと詳しく調べるため、シャー博士は今回、分界条床核の中で「P物質」という謎めいたタンパク質を分泌する神経細胞に注目。

その結果、視索前野にP物質の受容体を持つ神経細胞を発見したそうなんです。

今回のオスの「性的欲求回路」とは、この2つの神経細胞グループのことで、P物質は神経伝達物質として働き、この回路を機能させているようです。

実験では、この性的欲求回路を刺激することで、オスの交尾行動にスイッチが入ることが確認されました。

オスにP物質を注入すると、そばを通りかかったメスを執拗に求めるようになり、さらにオプトジェネティクス(光で細胞を操作する技術)で視索前野を直接刺激してやると、ただの物と交尾しようとするほど興奮したそうです。

しかもこのオスは離乳して以降、メスからずっと遠ざけられていたわけで、メスの存在を知らなかったというのに、メスに欲情したわけなんですね。

この回路のダイレクトな刺激の威力は、それが俗にいう「賢者タイム」を吹き飛ばしてしまうことからもわかります。

ヒトの男性ももちろんの事、哺乳類のオスの多くは一度コトをすませれば、再びヤル気が回復(性欲が回復)するまでにはしばらく休憩が必要になります。

マウスのオスの場合、この賢者タイムは5日ほど続くのが普通なんだそうです。

ところが性的欲求回路を刺激してやると、ただちに性的欲求が回復したんだそうです。

交尾再開までに必要だったのはわずか1秒以下。

つまり賢者タイムが40万分の1に短縮されたことになるわけです。

ていうか、もはや発情しっぱなしですな(笑)

ちなみにこの性欲回路は本当に性欲専用であるらしく、この回路のスイッチを切られたオスは、交尾をしなくなるが、それ以外の悪影響は特に確認されなかったそうです。

哺乳類の性的欲求を支えるメカニズムや、オスとメスとの性的欲求の違いといったものは、まだ完全に明らかになっていない科学的なテーマの一つです。

今回の研究は、その謎の解明を一歩進めたと同時に、人間の性欲減退の治療として応用できる可能性も示唆しています。

バイアグラなどの勃起不全治療薬は、血管を広げることで血流を促進し、勃起させます。

ですが、もしもマウスのような回路が人間にもあり、それを上手に刺激する薬を開発できれば、また違ったアプローチで男性を元気にしてあげられるかもしれないわけですね。

シャー博士らは今後、メスのマウスの脳にも同様の回路があるかどうかを調べる予定であるそうです。

人間の性的欲求や性行動はマウスよりももっと複雑かもしれませんが、それが解明される日もそう遠くないかもしれないですな。

ではまた〜。







京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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