2023年09月25日 [からだのこと]
ヒトは忘れる生き物
お疲れ様です。院長です。
9月25日の月曜日でございます。
9月も最終週に入りましたねぇ。
秋分の日も過ぎたわけで、ボチボチ本格的な秋が来ますね。
まだ暑いけど…。
では今日もネタいきましょう。
なんでも「忘れる」という現象は脳の学習の一形態なんだとか…。
忘れた記憶も、実は脳の中に残されているそうなんです。
これは聞いたことありますけど、思いだせないんじゃ記憶されてるとは言い難い気もするんですが…。
誰にでも「忘れてしまう」ことはあります。
あまりにも頻度が高いと別の問題となりますが、記憶を探っても、思い出せないことはあるものです。
記憶に関する有力な仮説によるならば、”忘れる”ことは脳の病的なミスなどではなく、新しく物事を学習するためのプロセスの一つなのだそうです。
では、そうした忘れられた記憶はどこへ行ってしまうのでしょう?
最新の研究では、マウスを使った実験で"記憶同士の競合"によって忘れられてしまった"記憶の痕跡"をたどっています。
その結果、忘れられた記憶はまだ脳に残されていることが明らかになったそうなんです。
最近の脳科学者たちは、”忘れる(忘却)”とは脳の適応機能の1つではないかと考えているそうです。
脳は覚えたことを忘れることで、新しい物事を覚えやすくしているようなんですね。
脳は柔軟に変化(可塑性という)することで、どんどん変わっていく周囲の状況に上手に適応することができます。
脳は記憶を忘れることで、この可塑性を調整しているんだと…。
そうだとするなら、脳はどうやって記憶を消しているのでしょう?
ある仮説によると、忘却の多くは、同じ時期に覚えたいくつかの記憶が競合することで起きているそうなんです。
そうした物忘れのことを「逆向抑制」というそうです。
つまり、次に別の学習をしたときに、先の学習の記憶が干渉を受けて再生しにくくなるんですね。
例えば、こんな経験がないでしょうか?
明日は数学と英語のテストがあるので、まずは数学を勉強し、それから英語を勉強しました。
すると、せっかく勉強した数学の内容を忘れてしまっていると…。
これは覚えたはずの数学の記憶が、英語の記憶から干渉を受けて、どこかに追いやられてしまったせいなんだそうです。
では、追いやられた数学の記憶はどこへいってしまったのでしょう?
今回の研究では、マウスを使った実験で、その忘れ去れらた記憶の行方を追っています。
そもそも記憶は、「エングラム(記憶痕跡)」と呼ばれる脳細胞のグループとして保存されます。
これらの脳細胞はお互いに強く結びついているので、何かのきっかけで一部の細胞が活発になると、グループ全体が活発になります。
これが記憶を”思い出す”ということなんだそうです。
そこで今回の実験では、まずマウスに物と部屋の関係を学習させ、その記憶のエングラムに遺伝的なマークをつけました。
そのうえで逆向抑制でマウスに記憶を忘れさせ、そのときエングラムに何が起きるのか調べたそうです。
そして明らかになった重要なことは、記憶自体は失われていないということなんです。
エングラムを光で刺激すると(こうした技術を光遺伝学といい、オスの性欲中枢の発見といった成果があがっている)、失われたように見えた記憶が蘇ったそうなんです。
さらに、マウスに忘れた記憶に関係する新しい経験をさせると、その記憶のエングラムが再び活性化することもわかったそうです。
先ほども説明したように、記憶はエングラムとして脳内に保存されています。
つまり何かを忘れるということは、こうしたエングラムが活性化しない状態であるということが考えられます。
ですが最近の研究によって、記憶自体はまだそこにきちんと残っていることが明らかになりつつあります。
ただエングラムが活性化しないために、思い出せないでいるだけなのだと…。
トリニティ・カレッジ・ダブリンのトマス・ライアン博士は、「記憶は金庫に保管されていますが、その鍵を開けるための暗証番号を思い出せないようなもの」と説明しています。
また研究チームの一人、リヴィア・オートーレ博士は、今回の発見は、「エングラム同士の競合が思い出すという行為に影響するという説の裏付け」と説明しています。
一部の記憶は干渉されずに維持されますが、その一方で新たに入ってくる情報や優位な情報に干渉される記憶もあります。
しかし、そうした干渉された記憶も、周囲の手がかりや、誤解や新しい経験などによって再び活性化され、行動が変わってくるのです。と…
つまり自然な物忘れなら、記憶を元に戻せる可能性があるということですね。
それは、たとえばアルツハイマー病のような記憶が失われてしまう病気の治療にも大きな意味を持つかもしれないそうです。
じゃ、その記憶を元に戻す方法を発見しろやい。
って思いますよね(笑)
ま、この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
9月25日の月曜日でございます。
9月も最終週に入りましたねぇ。
秋分の日も過ぎたわけで、ボチボチ本格的な秋が来ますね。
まだ暑いけど…。
では今日もネタいきましょう。
なんでも「忘れる」という現象は脳の学習の一形態なんだとか…。
忘れた記憶も、実は脳の中に残されているそうなんです。
これは聞いたことありますけど、思いだせないんじゃ記憶されてるとは言い難い気もするんですが…。
誰にでも「忘れてしまう」ことはあります。
あまりにも頻度が高いと別の問題となりますが、記憶を探っても、思い出せないことはあるものです。
記憶に関する有力な仮説によるならば、”忘れる”ことは脳の病的なミスなどではなく、新しく物事を学習するためのプロセスの一つなのだそうです。
では、そうした忘れられた記憶はどこへ行ってしまうのでしょう?
最新の研究では、マウスを使った実験で"記憶同士の競合"によって忘れられてしまった"記憶の痕跡"をたどっています。
その結果、忘れられた記憶はまだ脳に残されていることが明らかになったそうなんです。
最近の脳科学者たちは、”忘れる(忘却)”とは脳の適応機能の1つではないかと考えているそうです。
脳は覚えたことを忘れることで、新しい物事を覚えやすくしているようなんですね。
脳は柔軟に変化(可塑性という)することで、どんどん変わっていく周囲の状況に上手に適応することができます。
脳は記憶を忘れることで、この可塑性を調整しているんだと…。
そうだとするなら、脳はどうやって記憶を消しているのでしょう?
ある仮説によると、忘却の多くは、同じ時期に覚えたいくつかの記憶が競合することで起きているそうなんです。
そうした物忘れのことを「逆向抑制」というそうです。
つまり、次に別の学習をしたときに、先の学習の記憶が干渉を受けて再生しにくくなるんですね。
例えば、こんな経験がないでしょうか?
明日は数学と英語のテストがあるので、まずは数学を勉強し、それから英語を勉強しました。
すると、せっかく勉強した数学の内容を忘れてしまっていると…。
これは覚えたはずの数学の記憶が、英語の記憶から干渉を受けて、どこかに追いやられてしまったせいなんだそうです。
では、追いやられた数学の記憶はどこへいってしまったのでしょう?
今回の研究では、マウスを使った実験で、その忘れ去れらた記憶の行方を追っています。
そもそも記憶は、「エングラム(記憶痕跡)」と呼ばれる脳細胞のグループとして保存されます。
これらの脳細胞はお互いに強く結びついているので、何かのきっかけで一部の細胞が活発になると、グループ全体が活発になります。
これが記憶を”思い出す”ということなんだそうです。
そこで今回の実験では、まずマウスに物と部屋の関係を学習させ、その記憶のエングラムに遺伝的なマークをつけました。
そのうえで逆向抑制でマウスに記憶を忘れさせ、そのときエングラムに何が起きるのか調べたそうです。
そして明らかになった重要なことは、記憶自体は失われていないということなんです。
エングラムを光で刺激すると(こうした技術を光遺伝学といい、オスの性欲中枢の発見といった成果があがっている)、失われたように見えた記憶が蘇ったそうなんです。
さらに、マウスに忘れた記憶に関係する新しい経験をさせると、その記憶のエングラムが再び活性化することもわかったそうです。
先ほども説明したように、記憶はエングラムとして脳内に保存されています。
つまり何かを忘れるということは、こうしたエングラムが活性化しない状態であるということが考えられます。
ですが最近の研究によって、記憶自体はまだそこにきちんと残っていることが明らかになりつつあります。
ただエングラムが活性化しないために、思い出せないでいるだけなのだと…。
トリニティ・カレッジ・ダブリンのトマス・ライアン博士は、「記憶は金庫に保管されていますが、その鍵を開けるための暗証番号を思い出せないようなもの」と説明しています。
また研究チームの一人、リヴィア・オートーレ博士は、今回の発見は、「エングラム同士の競合が思い出すという行為に影響するという説の裏付け」と説明しています。
一部の記憶は干渉されずに維持されますが、その一方で新たに入ってくる情報や優位な情報に干渉される記憶もあります。
しかし、そうした干渉された記憶も、周囲の手がかりや、誤解や新しい経験などによって再び活性化され、行動が変わってくるのです。と…
つまり自然な物忘れなら、記憶を元に戻せる可能性があるということですね。
それは、たとえばアルツハイマー病のような記憶が失われてしまう病気の治療にも大きな意味を持つかもしれないそうです。
じゃ、その記憶を元に戻す方法を発見しろやい。
って思いますよね(笑)
ま、この研究も今後に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院