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2023年07月12日 [からだのこと]

梅と高血圧

お疲れ様です。院長です。

7月12日の水曜日でございます。

京都の街は、ボチボチ祇園祭で盛り上がってきています。

ここ数年、コロナの影響で縮小気味でしたから、今年はちょっと人出もスゴイ気がしますねぇ。

そしてついに夏がやってきます。

本気の夏、どこまで暑くなりますやら…。

そんな暑い時期にはよく食べられる梅。

今日のネタはそんな梅の新たな効果についてお話ししたいと思います。

なんでも梅の実に高血圧を予防する効果が認められたんだとか…。

日本人にはお馴染みの梅の実には、高血圧を予防する効果があるそうなんです。

テンプル大学の日本の研究者がマウスを使って実験をおこなったところ、梅肉エキスを与えると、高血圧による動脈の肥大化や炎症といった症状が予防されることがわかったそうなんです。

その研究によると、梅肉エキスは、細胞のエネルギースイッチが切り替わるのを防ぎ、高血圧で硬くならないよう血管を守ってくれるのだそうです。

高血圧は、血管をぶ厚く硬くして、心臓に負担をかけたり、脳のつまりや出血を引き起こしたりする、要注意な症状です。

塩分の摂りすぎや肥満、飲酒、運動不足が高血圧に悪いことはよく知られていますが、もっと詳しく見てみると”高血圧の素”とも言えるものがあります。

それが「アンジオテンシンII」と言う体内のペプチドホルモンなんです。

これは体内の血圧をコントロールする役割があるんです。

ですがその働きが行き過ぎると、必要以上に血圧を高めることになってしまうんですね。

ですから、病院で処方される高血圧の薬は、このアンジオテンシンIIの働きを邪魔するように作用します。

ところが困ったことに、医師がこうした血圧の薬を処方しても、患者の半数はそれを指示通り飲まないのだそうです。

今回の研究を行ったテンプル大学の江口暁教授は、「高血圧患者の心血管疾患リスクを下げるには、薬だけでは不十分なのです」と説明しています。

そこでテンプル大学の江口暁教授らは、梅が血圧を下げる効果に注目しました。

実験では、アンジオテンシンIIを投与して高血圧にしたマウスに、梅肉エキスかただの水のどちらかを与えて、その後の変化を観察しました。

すると梅肉エキスを投与されたマウスは、高血圧になっておらず、アンジオテンシンIIが血管に与える悪影響を防いでいることがわかったそうなんです。

そうした予防効果がとりわけ強く見られたのが「大動脈の肥大」についてでした。

ただの水を投与したマウスでは大動脈がはっきり大きくなっていたのに対して、梅肉エキスを投与したマウスでは最小限に抑えられていたそうです。

また梅肉エキスは、高血圧による炎症を引き起こす免疫細胞も抑えてくれることも確認されました。

すごいな梅肉。

ですが、梅はどうやって高血圧の症状を予防しているのでしょう?

それはどうも細胞がエネルギーを得る方法と関係しているようなんです。

高血圧になると、細胞の中で使える酸素が少なくなります。

すると細胞は酸素を使ってエネルギーを作るかわりに、ブドウ糖を分解(解糖)してエネルギーを作ろうとします。

しかしこのやり方は、酸化のストレスを高めるため、その結果として炎症が起きたり、血管が硬くなったりするわけです。

ところが梅肉エキスには、解糖のスイッチが入ることを防ぐ働きがあるようなんです。

ですから、高血圧による動脈硬化や炎症が起きにくくなると…。

江口教授らは今後、梅肉エキスの具体的にどの成分が、このような高血圧予防効果を発揮するのか調べる予定であるとのことです。

ただ、注意点としては、この研究では梅のエキスが使われているということです。

たとえば梅干しなどは塩分が多めなので、これを大量に食べるとかえって逆効果になる恐れがあるわけです。

またあくまでマウスによる実験で、人間でどうなのかはまだわからないとのことです。

血圧が気になる人は、そんなことに気をつけながら、梅を上手に食事に取り入れてみてはどうでしょうか。

夏バテ防止にもなるそうですし、一石二鳥ですな。

ではまた〜。









京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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