
2022年12月30日 [動物のこと]
オオカミとトキソプラズマ
お疲れ様です。院長です。
12月30日の金曜日でございます。
当院も、今日からお休みでございます。
今年は、気持ち、長めのお休みで、新年は6日から診療致します。
はぁ〜。
休み休み。
ま、特にすることもないんですが、ま、休みは休むためにあるんですから、キッチリ休ませていただきます。
あ、このブログは毎日更新されますよ。
そこだけは何とか頑張ります。
てことで、今日もネタにいきますが、今日は動物ネタでもいってみたいと思います。
なんでも、アメリカの国立公園で26年にわたり行われた調査によると、ネコ科動物を終宿主とする寄生虫「トキソプラズマ」に感染したオオカミは、群れのリーダーになる確率が非常に高くなるんだとか…。
また感染すると群れから独立する時期も早くなることも明らかになったそうです。
群れのリーダーになるのも、群れから独立するのも、どちらも危険をともなう行動とされています。
感染されたオオカミのこうした奇妙な傾向は、この寄生虫の影響で性格が大胆になることと関係があると考えられています。
「トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)」は、長さ4〜7μmほどの寄生性原生生物で、さまざまな恒温動物に感染して「トキソプラズマ症」を引き起こすことで知られています。
トキソプラズマが繁殖するには、ネコ科動物の宿主が必要(無性生殖はこの限りでない)になるんですが、人間やオオカミなど幅広い動物に感染できます。
感染しても、健康な成人の場合、ほとんどの場合症状はありませんが、行動が不規則になったり、大胆になったりすることがあるらしいこともわかっています。
今回の研究は、イエローストーン国立公園内のオオカミを26年にわたって調査し、トキソプラズマ感染がオオカミに与える影響を分析したものです。
研究チームは1995〜2020年にかけて、200頭以上の野生のオオカミから採血し、感染の有無を検査。
さらに観察を通じて、オオカミの行動が変化していないかどうか探りました。
26年もの間、観察し続けるってのもスゴイですよねぇ。
その結果、トキソプラズマに感染した若いオオカミは、そうでないオオカミよりも早く群れを離れる傾向があることが判明したそうです。
たとえば、一般にオスは最長で21か月間、群れで過ごしてから、そこを離れます。
ところが感染したオスは、生後6か月で群れを出る確率が50%高かったそうです。
またメスの場合は通常48か月だが、感染すると30か月で群れを出る確率が25%高かったとか…。
さらに、感染したオスは、感染していないオスに比べて46倍以上も群れのリーダーになる可能性が高かったそうです。
また、トキソプラズマの最終宿主であるピューマ(クーガー)が生息する地域で暮らすオオカミは、感染率が高いことも判明しています。
ピューマもオオカミも共に捕食上位者で、対象とする獲物が同じになることもありますが、通常は縄張りが重ならないよう回避する行動をとります。
ところが、トキソプラズマに感染したオオカミは、ピューマの縄張りに入ることを恐れなくなるらしんです。
以前の研究によると、トキソプラズマに感染したハイエナやラットは、テストステロンの分泌が増加し、大胆さが増したことが示唆されています。
研究チームは、イエローストーンのオオカミたちも、トキソプラズマが脳に影響することで、行動が大胆になり、他者から挑戦を受けて立つようになったのではないかと考えています。
感染したオオカミは、群れを率いてピューマや他の大型捕食獣の縄張りである、危険な地域に入り込む可能性があるわけです。
これが繰り返されることで、オオカミがどんどん感染していくという悪循環が生じ、将来的にさらに危険な行動を起こすようになるかもしれないそうなんですね。
オオカミとピューマとどっちが強いのか、よく分かりませんが、まぁ、こういった感染症は広がりだすとドンドン広がりますからねぇ。
このトキソプラズマ、普通に猫が感染してることも多いんですよね。
で、その猫の糞便からヒトにも感染しますし、症状は軽い場合がほとんどですが、妊婦が感染した場合、胎盤を通じて胎児に感染する危険もありますから、まぁ、気を付けるに越したことはないですよ。
ヒトが感染しても、オオカミみたいに大胆になったりはしないですけどね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月30日の金曜日でございます。
当院も、今日からお休みでございます。
今年は、気持ち、長めのお休みで、新年は6日から診療致します。
はぁ〜。
休み休み。
ま、特にすることもないんですが、ま、休みは休むためにあるんですから、キッチリ休ませていただきます。
あ、このブログは毎日更新されますよ。
そこだけは何とか頑張ります。
てことで、今日もネタにいきますが、今日は動物ネタでもいってみたいと思います。
なんでも、アメリカの国立公園で26年にわたり行われた調査によると、ネコ科動物を終宿主とする寄生虫「トキソプラズマ」に感染したオオカミは、群れのリーダーになる確率が非常に高くなるんだとか…。
また感染すると群れから独立する時期も早くなることも明らかになったそうです。
群れのリーダーになるのも、群れから独立するのも、どちらも危険をともなう行動とされています。
感染されたオオカミのこうした奇妙な傾向は、この寄生虫の影響で性格が大胆になることと関係があると考えられています。
「トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)」は、長さ4〜7μmほどの寄生性原生生物で、さまざまな恒温動物に感染して「トキソプラズマ症」を引き起こすことで知られています。
トキソプラズマが繁殖するには、ネコ科動物の宿主が必要(無性生殖はこの限りでない)になるんですが、人間やオオカミなど幅広い動物に感染できます。
感染しても、健康な成人の場合、ほとんどの場合症状はありませんが、行動が不規則になったり、大胆になったりすることがあるらしいこともわかっています。
今回の研究は、イエローストーン国立公園内のオオカミを26年にわたって調査し、トキソプラズマ感染がオオカミに与える影響を分析したものです。
研究チームは1995〜2020年にかけて、200頭以上の野生のオオカミから採血し、感染の有無を検査。
さらに観察を通じて、オオカミの行動が変化していないかどうか探りました。
26年もの間、観察し続けるってのもスゴイですよねぇ。
その結果、トキソプラズマに感染した若いオオカミは、そうでないオオカミよりも早く群れを離れる傾向があることが判明したそうです。
たとえば、一般にオスは最長で21か月間、群れで過ごしてから、そこを離れます。
ところが感染したオスは、生後6か月で群れを出る確率が50%高かったそうです。
またメスの場合は通常48か月だが、感染すると30か月で群れを出る確率が25%高かったとか…。
さらに、感染したオスは、感染していないオスに比べて46倍以上も群れのリーダーになる可能性が高かったそうです。
また、トキソプラズマの最終宿主であるピューマ(クーガー)が生息する地域で暮らすオオカミは、感染率が高いことも判明しています。
ピューマもオオカミも共に捕食上位者で、対象とする獲物が同じになることもありますが、通常は縄張りが重ならないよう回避する行動をとります。
ところが、トキソプラズマに感染したオオカミは、ピューマの縄張りに入ることを恐れなくなるらしんです。
以前の研究によると、トキソプラズマに感染したハイエナやラットは、テストステロンの分泌が増加し、大胆さが増したことが示唆されています。
研究チームは、イエローストーンのオオカミたちも、トキソプラズマが脳に影響することで、行動が大胆になり、他者から挑戦を受けて立つようになったのではないかと考えています。
感染したオオカミは、群れを率いてピューマや他の大型捕食獣の縄張りである、危険な地域に入り込む可能性があるわけです。
これが繰り返されることで、オオカミがどんどん感染していくという悪循環が生じ、将来的にさらに危険な行動を起こすようになるかもしれないそうなんですね。
オオカミとピューマとどっちが強いのか、よく分かりませんが、まぁ、こういった感染症は広がりだすとドンドン広がりますからねぇ。
このトキソプラズマ、普通に猫が感染してることも多いんですよね。
で、その猫の糞便からヒトにも感染しますし、症状は軽い場合がほとんどですが、妊婦が感染した場合、胎盤を通じて胎児に感染する危険もありますから、まぁ、気を付けるに越したことはないですよ。
ヒトが感染しても、オオカミみたいに大胆になったりはしないですけどね。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院