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2022年10月04日 [動物のこと]

ブタの角煮、いや角膜。

お疲れ様です。院長です。

10月4日の火曜日でございます。

だいぶ涼しくなってきましたかね。

では今日のネタですが、今日は最先端のサイエンステクノロジーなお話しでもしてみたいと思います。

スウェーデンの研究で、なんとブタの皮膚から作った人工角膜を移植した20人全員の患者の視力が回復したんだそうですよ。

ブタの皮膚に含まれるコラーゲンで作った角膜を移植したところ、20人の視覚障がい者全員の視力を回復させることに成功したそうなんです。

実験参加者の中には、盲目だった視力が1.0にまで回復した人たちもいたんだとか…。

移植手術から2年が経過した現在、深刻な合併症や副作用はまったく報告されていないとのことですから、これはかなりスゴイ事ですよ。

「角膜」とは、黒目をおおっている透明な膜のことで、直接外に接しているため傷つきやすい部分です。

世界には、これが曇ったり、歪んだりすることによる視覚障がい者がおよそ1200万人いるとされています。

移植することもできるんですが、人間のドナーが少ないために、実際に移植手術を受けられるのは、患者70人に1人くらいなのが現状といわれています。

いわゆるアイバンク登録ってヤツですね。

これが圧倒的に間に合ってないわけです。

で、スウェーデン、リンショーピン大学のメルダッド・ラファット氏らは、ブタの皮膚から抽出した「コラーゲン」で、コンタクトレンズのような柔軟で弾力性のある人工角膜を開発しました。

これを人間の志願者に移植したわけです。

実験に参加した20人は、全員が「円錐角膜」(角膜が薄くなり、円錐形に突出する病気)による視覚障がい者で、14人は盲目で、6人は重度の視力障がいがありました。

ところが術後、全員の視力が改善し、盲目だった参加者のうち3人は視力が1.0まで回復したといいますから、これは驚きですな。

ラファット氏は、「最初の移植手術が行われた時のことを覚えています」と語ります。

一晩中眠れず、手術の結果を待っていたそうですが、実際に視力が回復すると想像以上に良好な結果で驚いたそうです。

コラーゲンは、個々の細胞を持たない構造化されたタンパク質なので、これにより免疫系によって拒絶されることはないと考えられているんですね。

研究チームはそこに文字通り、目をつけたわけです。

人間の角膜を移植された患者の場合、一般に数年は拒絶反応を抑える薬を服用する必要があると言われています。

しかし今回の患者は、8週間免疫抑制剤入りの目薬をさしただけだそうです。

ただしジョンズ・ホプキンス大学のエーゼン・アクペック氏は、第三者の立場から、それほど画期的ではないと述べているんだそうです。

これまでも円錐角膜用コンタクトレンズといった治療法が開発されているからです。

ブタの人工角膜でも「既存の医療技術で治せない症状は、治せないでしょう」とのことなんですね。

まぁ、それは確かにそうでしょうけど…。

でも少しでも治る人が増えるのは喜ばしいことですよね。

ただ、今回の人工角膜が、最終的にいくらになるのかもはっきりしていません。

医療費として、バカ高い値段になるなら、誰しもが受けられる治療って感じじゃなくなりますしねぇ…。

なんでもアメリカなら、人間の角膜を移植するのに、数百万円はかかるんだとか…。

ま、アメリカの医療費の高さはこのブログでも何度もお伝えした通りですが、今回の人工角膜もそれよりは手頃なものになるだろうとのことですから期待できるんじゃないですかね。

医療技術の進歩に終わりはありませんよね。

近い将来、人工角膜ももっと手頃になってるでしょうし、今は治せない病気やケガも、治せる時代がきっとくるでしょう。

ま、わたくし院長が生きてるうちは無理でしょうけど(笑)

ではまた〜。








京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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