2022年07月14日 [からだのこと]
hikikomori
お疲れ様です。院長です。
7月14日の木曜日でございます。
京都の街ではボチボチ祇園祭で賑わう頃なんですが、天気がよくないねぇ。
ま、早い梅雨明け宣言でしたが、毎年今くらいに梅雨って明けてましたから、ボチボチですな。
では今日のネタですが、近年、非常に増えつつあるものに「ひきこもり」というものがあります。
時にはどこにも行かず家にこもり、外界とのつながりを絶ちたいと思う事くらい、誰にでもある事でしょう。
ですが、それが半年以上続くと「ひきこもり」と定義されます。
半年って定義があるんですなぁ。
ひきこもりはただの甘えで、心の問題だと言われることもありますが、実際にはもっと複雑なものなんです。
九州大学の研究者がひきこもり者の血液を検査してみたところ、特徴的な「血液バイオマーカー」が発見されたそうなんです。
これは、ひきこもりには心理社会的な要因以外に、生物学的な要因もまた絡んでいることを示す初めての報告であり、ひきこもりの病態解明が進むほか、その予防や治療法開発にもつながると期待されています。
「ひきこもり」とは、学校や仕事のような社会参加をせず、半年以上家に閉じこもり続けている状態のことで、日本のひきこもり者はすでに110万人を超えているんだそうです。
1990年代に注目されるようになったひきこもりは、当時日本の不況や、「恥の文化」などの道徳律が原因であるとされてきました。
しかし海外でも同じような人々がいることが明らかになり、「Hikikomori」は今や世界共通語になっているんだそうですよ。
「ひきこもり」が世界に通じるとは…。
九州大学の加藤隆弘準教授らの研究グループは近年、面接やパソコンを利用したひきこもりの評価方法を考案し、ひきこもり者には「回避性パーソナリティ傾向」があり、しばしば精神疾患を併発していることなどを明らかにしてきました。
ですが最近では、精神疾患には生物学的な要因があることが明らかになっています。
そこで加藤准教授らは、ひきこもりにも同じことが言えるのではと考え、今回の研究を行うことにしたんだそうです。
今回の研究では、ひきこもりではない参加者(主に大学生)と、九州大学病院のひきこもり外来を受診した患者から採血し、ひきこもりに関係する血中物質を分析しています。
するとひきこもりの男性の場合、「オルニチン」と「血清アルギナーゼ」が高い一方、「ビリルビン」と「アルギニン」が低いことが明らかになったそうなんです。
またひきこもり者は男女とも「長鎖アシルカルニチン濃度」が高かったという結果も出たそうです。
こうしたバイオマーカー(ある疾患の有無、病状の変化や治療の効果の指標となる項目・生体内の物質)に詳しい人ならば、何か腑に落ちることがあるかもしれません。
例えば、アミノ酸の一種であるオルニチンは、人体のさまざまな機能と関係しているものの、特に血圧の制御と関係が深いとされています。
また肝機能と関連するとされるビリルビンは、うつ病との関連が指摘されていたりします。
さらにアシルカルニチンは、脳にエネルギーを補給する上で大切な役割を担っており、うつの治療でこの値が低下することが知られています。
こうした結果は、ひきこもりの生物学的な背景を説明する重要な手がかりとなると考えられます。
今回、機械学習でデータ分析することで、健康な人とひきこもり者を区別したり、その重症度を予測できるようになったということですから、かなりの進化でしょう。
まさにタイムリーな話題と言えるかもしれませんね。
2年以上も続いた新型コロナの自粛生活で、世界中でひきこもりが増えるのではと懸念する声もありますからねぇ。
実際、テレワーク、在宅ワークを続けてきた人達が、外に出にくくなっているという声も聞かれますし、これをきっかけにひきこもりが「発症」してしまうケースもあるでしょう。
「現在、ひきこもりは世界中に広がっています。
国際的な調査を行い、世界のひきこもり患者の共通点と違いを解明しなければなりません。
ひきこもりのバイオマーカーを特定することは、生物学的な基礎を明らかにし、そこから重症度を診断するための第一歩です。
今回の発見が、ひきこもりのより優れた専門的治療や支援につながることを願います」と、加藤教授は声明で語っています。
いわゆる心理的な要因以外に原因があるとするなら、そりゃそこを治さないといけません。
これからますます精神疾患は増えるであろう研究結果も出ていますし、こういう発見は光明と言えるでしょうね。
なんでもかんでも、「怠けてる」って括りでは、治るものも治らないでしょうしね。
今後の研究に期待大ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月14日の木曜日でございます。
京都の街ではボチボチ祇園祭で賑わう頃なんですが、天気がよくないねぇ。
ま、早い梅雨明け宣言でしたが、毎年今くらいに梅雨って明けてましたから、ボチボチですな。
では今日のネタですが、近年、非常に増えつつあるものに「ひきこもり」というものがあります。
時にはどこにも行かず家にこもり、外界とのつながりを絶ちたいと思う事くらい、誰にでもある事でしょう。
ですが、それが半年以上続くと「ひきこもり」と定義されます。
半年って定義があるんですなぁ。
ひきこもりはただの甘えで、心の問題だと言われることもありますが、実際にはもっと複雑なものなんです。
九州大学の研究者がひきこもり者の血液を検査してみたところ、特徴的な「血液バイオマーカー」が発見されたそうなんです。
これは、ひきこもりには心理社会的な要因以外に、生物学的な要因もまた絡んでいることを示す初めての報告であり、ひきこもりの病態解明が進むほか、その予防や治療法開発にもつながると期待されています。
「ひきこもり」とは、学校や仕事のような社会参加をせず、半年以上家に閉じこもり続けている状態のことで、日本のひきこもり者はすでに110万人を超えているんだそうです。
1990年代に注目されるようになったひきこもりは、当時日本の不況や、「恥の文化」などの道徳律が原因であるとされてきました。
しかし海外でも同じような人々がいることが明らかになり、「Hikikomori」は今や世界共通語になっているんだそうですよ。
「ひきこもり」が世界に通じるとは…。
九州大学の加藤隆弘準教授らの研究グループは近年、面接やパソコンを利用したひきこもりの評価方法を考案し、ひきこもり者には「回避性パーソナリティ傾向」があり、しばしば精神疾患を併発していることなどを明らかにしてきました。
ですが最近では、精神疾患には生物学的な要因があることが明らかになっています。
そこで加藤准教授らは、ひきこもりにも同じことが言えるのではと考え、今回の研究を行うことにしたんだそうです。
今回の研究では、ひきこもりではない参加者(主に大学生)と、九州大学病院のひきこもり外来を受診した患者から採血し、ひきこもりに関係する血中物質を分析しています。
するとひきこもりの男性の場合、「オルニチン」と「血清アルギナーゼ」が高い一方、「ビリルビン」と「アルギニン」が低いことが明らかになったそうなんです。
またひきこもり者は男女とも「長鎖アシルカルニチン濃度」が高かったという結果も出たそうです。
こうしたバイオマーカー(ある疾患の有無、病状の変化や治療の効果の指標となる項目・生体内の物質)に詳しい人ならば、何か腑に落ちることがあるかもしれません。
例えば、アミノ酸の一種であるオルニチンは、人体のさまざまな機能と関係しているものの、特に血圧の制御と関係が深いとされています。
また肝機能と関連するとされるビリルビンは、うつ病との関連が指摘されていたりします。
さらにアシルカルニチンは、脳にエネルギーを補給する上で大切な役割を担っており、うつの治療でこの値が低下することが知られています。
こうした結果は、ひきこもりの生物学的な背景を説明する重要な手がかりとなると考えられます。
今回、機械学習でデータ分析することで、健康な人とひきこもり者を区別したり、その重症度を予測できるようになったということですから、かなりの進化でしょう。
まさにタイムリーな話題と言えるかもしれませんね。
2年以上も続いた新型コロナの自粛生活で、世界中でひきこもりが増えるのではと懸念する声もありますからねぇ。
実際、テレワーク、在宅ワークを続けてきた人達が、外に出にくくなっているという声も聞かれますし、これをきっかけにひきこもりが「発症」してしまうケースもあるでしょう。
「現在、ひきこもりは世界中に広がっています。
国際的な調査を行い、世界のひきこもり患者の共通点と違いを解明しなければなりません。
ひきこもりのバイオマーカーを特定することは、生物学的な基礎を明らかにし、そこから重症度を診断するための第一歩です。
今回の発見が、ひきこもりのより優れた専門的治療や支援につながることを願います」と、加藤教授は声明で語っています。
いわゆる心理的な要因以外に原因があるとするなら、そりゃそこを治さないといけません。
これからますます精神疾患は増えるであろう研究結果も出ていますし、こういう発見は光明と言えるでしょうね。
なんでもかんでも、「怠けてる」って括りでは、治るものも治らないでしょうしね。
今後の研究に期待大ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院