2022年07月12日 [からだのこと]
「リドック症候群」とは…
お疲れ様です。院長です。
7月12日の火曜日でございます。
京都では、ボチボチ祇園祭な雰囲気が漂ってきてますが、ここんとこ梅雨が明けた二も関わらず、梅雨のような天気ですなぁ。
こりゃきっと梅雨明けしてなかったんだね。
あの6月の猛暑が異常だっただけで、梅雨はまだ続いてるような感じです。
では今日のネタですが、ちょっと珍しくも奇妙な目の病気のお話しでもしてみようかと思います。
このブログでは、毎週日曜日、サンデーイルネスってことで、色んな病気について書いてるんですが、そこに掲載するには珍しすぎる症状なんですよね。
その病気の名前は、「リドック症候群」というそうで、症状だけ言うと「動くもの」だけ見えるそうなんです。
視覚のシステムは非常に不思議なもので、基本的には盲目なのに、動くものは見えるそうなんです。
最近、そんな症状を抱える女性について、新たな発見があったと話題になっているそうです。
英スコットランドに住む48歳の女性ミレーナ・キャニングさんは、18年前に重篤な呼吸器感染症と脳卒中を起こして昏睡状態となり、2カ月間生命維持装置につながれて生死の境をさまよいました。
奇跡的に生還するも、目を覚ましたミレーナさんは両目の視力をすっかり失っていたそうです。
それから数カ月後のある日、ミレーナさんはお土産袋が緑色にキラキラと輝くのが見えたてびっくりしたそうなんです。
ですが、医師は最初その話を信じず、以前見ていたものを妄想しているだけだと彼女に言ったそうなんです。
まぁ、実際こういった症状もあるそうなんです。
脳の一部が記憶の残像を映像化するとかなんとか…。
ですが納得できなかったミレーナさんは、英グラスゴーのガードナベル総合病院の専門医ゴードン・ダットン氏のもとを訪れたんだそうです。
そして、ダットン氏はミレーナさんをある種の視覚障害と診断しました。
彼女は盲目でしたが、窓を流れ落ちる雨水など、動くものだけは見ることができたんだとか…。
ダットン氏は2003年に発表した論文にその様子を次のように記しています。
「彼女は娘が歩き回っている時、そのポニーテールが左右に揺れているのを見ることはできるようなんですが、娘自身を見ることはできない…。
また、彼女は排水口へと流れていく水を見ることはできるようなんですが、湯船につかっている子どもを見ることはできないと…」
ダットン氏の勧めでロッキングチェアを使うようになったミレーナさんは、自分の頭を左右に振ることで、目の前に何があるかをある程度意識的に見ることができるようになったそうなんです。
これ、動いてるものが見えてると言うより、自分が動いても見れるわけなんですよね。
ですが、彼女の症状には相変わらず謎が多く、専門家も興味を示すほどでした。
そこで、ミレーナさんはダットン氏の紹介でカナダ・ウェスタン大学の脳・精神研究所を訪れ、さらに詳しい検査を受けることとなったわけなんです。
神経心理学者のジョディ・カルハム氏らによる脳fMRI検査などを受けた結果、ミレーナさんは「リドック症候群」と診断されました。
リドック症候群は静止した物体を知覚できないが、動く物体は認知できるという不思議な症状を示します。
1917年に第一次世界大戦で頭部を負傷した元兵士で初めて報告されて以来、世界でも数例しか報告されていない珍しい病気なんだそうです。
ミレーナさんの脳の構造や動きを詳しく検査したところ、後頭部あたりにりんご大ほどの脳組織の欠損が認められたんだそうです。
研究者らは彼女の視覚システムは全体がシャットダウンしているのではなく、失った部分を迂回するように再配線が行われ、そのために一部分だけ視覚が機能しているのだと結論づけました。
論文は今年5月に学術誌に掲載されました。
またミレーナさんが転がるボールをキャッチする様子などを写した動画も公開されたそうで、彼女は動くボールの大きさやスピード、方向を認識できる一方、色については不明瞭で、目の前にいる人が親指を上げているか、いないかを判別することもできないんだとか…。
ミレーナさんは自分が見ているものを本当に奇妙だと語っているといいます。
だが彼女の非常にレアな経験は、視覚機能の回復について究明する上でも、人間の視覚や認知機能を解明する上でも大いに役立つんではないでしょうか。
視覚システム恐るべしですな。
これは、どんな見え方なんでしょうねぇ…。
動いているものだけ見えるって事は、いわゆる「動体視力」ってヤツだけが生き残ってるってことなんでしょうか?
にしても、ほかが見えないって不思議な現象すぎますな。
まだまだ人間の身体は未知の部分があるって事でしょう。
これも今後の研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月12日の火曜日でございます。
京都では、ボチボチ祇園祭な雰囲気が漂ってきてますが、ここんとこ梅雨が明けた二も関わらず、梅雨のような天気ですなぁ。
こりゃきっと梅雨明けしてなかったんだね。
あの6月の猛暑が異常だっただけで、梅雨はまだ続いてるような感じです。
では今日のネタですが、ちょっと珍しくも奇妙な目の病気のお話しでもしてみようかと思います。
このブログでは、毎週日曜日、サンデーイルネスってことで、色んな病気について書いてるんですが、そこに掲載するには珍しすぎる症状なんですよね。
その病気の名前は、「リドック症候群」というそうで、症状だけ言うと「動くもの」だけ見えるそうなんです。
視覚のシステムは非常に不思議なもので、基本的には盲目なのに、動くものは見えるそうなんです。
最近、そんな症状を抱える女性について、新たな発見があったと話題になっているそうです。
英スコットランドに住む48歳の女性ミレーナ・キャニングさんは、18年前に重篤な呼吸器感染症と脳卒中を起こして昏睡状態となり、2カ月間生命維持装置につながれて生死の境をさまよいました。
奇跡的に生還するも、目を覚ましたミレーナさんは両目の視力をすっかり失っていたそうです。
それから数カ月後のある日、ミレーナさんはお土産袋が緑色にキラキラと輝くのが見えたてびっくりしたそうなんです。
ですが、医師は最初その話を信じず、以前見ていたものを妄想しているだけだと彼女に言ったそうなんです。
まぁ、実際こういった症状もあるそうなんです。
脳の一部が記憶の残像を映像化するとかなんとか…。
ですが納得できなかったミレーナさんは、英グラスゴーのガードナベル総合病院の専門医ゴードン・ダットン氏のもとを訪れたんだそうです。
そして、ダットン氏はミレーナさんをある種の視覚障害と診断しました。
彼女は盲目でしたが、窓を流れ落ちる雨水など、動くものだけは見ることができたんだとか…。
ダットン氏は2003年に発表した論文にその様子を次のように記しています。
「彼女は娘が歩き回っている時、そのポニーテールが左右に揺れているのを見ることはできるようなんですが、娘自身を見ることはできない…。
また、彼女は排水口へと流れていく水を見ることはできるようなんですが、湯船につかっている子どもを見ることはできないと…」
ダットン氏の勧めでロッキングチェアを使うようになったミレーナさんは、自分の頭を左右に振ることで、目の前に何があるかをある程度意識的に見ることができるようになったそうなんです。
これ、動いてるものが見えてると言うより、自分が動いても見れるわけなんですよね。
ですが、彼女の症状には相変わらず謎が多く、専門家も興味を示すほどでした。
そこで、ミレーナさんはダットン氏の紹介でカナダ・ウェスタン大学の脳・精神研究所を訪れ、さらに詳しい検査を受けることとなったわけなんです。
神経心理学者のジョディ・カルハム氏らによる脳fMRI検査などを受けた結果、ミレーナさんは「リドック症候群」と診断されました。
リドック症候群は静止した物体を知覚できないが、動く物体は認知できるという不思議な症状を示します。
1917年に第一次世界大戦で頭部を負傷した元兵士で初めて報告されて以来、世界でも数例しか報告されていない珍しい病気なんだそうです。
ミレーナさんの脳の構造や動きを詳しく検査したところ、後頭部あたりにりんご大ほどの脳組織の欠損が認められたんだそうです。
研究者らは彼女の視覚システムは全体がシャットダウンしているのではなく、失った部分を迂回するように再配線が行われ、そのために一部分だけ視覚が機能しているのだと結論づけました。
論文は今年5月に学術誌に掲載されました。
またミレーナさんが転がるボールをキャッチする様子などを写した動画も公開されたそうで、彼女は動くボールの大きさやスピード、方向を認識できる一方、色については不明瞭で、目の前にいる人が親指を上げているか、いないかを判別することもできないんだとか…。
ミレーナさんは自分が見ているものを本当に奇妙だと語っているといいます。
だが彼女の非常にレアな経験は、視覚機能の回復について究明する上でも、人間の視覚や認知機能を解明する上でも大いに役立つんではないでしょうか。
視覚システム恐るべしですな。
これは、どんな見え方なんでしょうねぇ…。
動いているものだけ見えるって事は、いわゆる「動体視力」ってヤツだけが生き残ってるってことなんでしょうか?
にしても、ほかが見えないって不思議な現象すぎますな。
まだまだ人間の身体は未知の部分があるって事でしょう。
これも今後の研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院